1 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/19(月) 23:55:41.64 ID:HuQvJnkN0

━2097年━

人類の手が月から火星、木星まで届いている時代
宇宙旅行は当然のものとなり
石油が尽きた後、人類は宇宙開発により新たに発見された
宇宙資源に頼るようになっていた
そんな時代

 
6 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/19(月) 23:58:26.13 ID:HuQvJnkN0

第一話「理由」


( ^ω^)『最後の※デブリ回収したお。帰投するお』

ξ゚听)ξ『了解よ』


ここは高度300km、立派な宇宙空間である


( ^ω^)『ビードロ!』

(><;)『は、はい!』

( ^ω^)『聞いてたお?帰投するお!』

(><;)『りょ、了解です!』


※スペースデブリ:破片の意。宇宙ゴミの事。地球周回軌道上を飛翔している。


毎秒8kmで移動するデブリの危険性は言うまでもなく、宇宙進出当初から問題視されていた。
現在では各民間宇宙企業がデブリ回収課を作って回収作業にあたっており
内藤らもその1つで、ツーチャンネルグループのデブリ回収科のメンバーである。

 

7 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/19(月) 23:59:04.31 ID:HuQvJnkN0


( ^ω^)『ツン、ボックス開けてくれお』

ξ゚听)ξ『了解、開けるからもう少し下がりなさい』

( ^ω^)『ビードロ、下がるお』

(><;)『はい!』


ビードロは※推進剤を噴射し、バックしようとするがぐるぐる回転して飛んで行く
(※推進剤噴射装置はスーツの腕部についている)


(;^ω^)『ちょ、何処いくお!』

(  >)『す、すいません!』

(<;  )『うわああぁぁぁ!助けてくださいいぃぃぃ!』

(;^ω^)『・・・・・』


内藤ホライゾン
25歳
ツーチャンネルグループ入社6年目
18の時特殊EVA技能士免許を取得し、
19歳で宇宙に来て以来ずっとこの仕事を続けている
 
8 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/19(月) 23:59:56.73 ID:HuQvJnkN0
 
ガコン、ガコン、デブリを固定していく

( ^ω^)『収納完了したお』

( >)『ああああああ』

ξ゚听)ξ『お疲れさま。食事の準備はできてるわ』

( ^ω^)『今日はなんだお?wktk』

ξ゚听)ξ『いつもどうり、の宇宙食よ今日はビフテキ味だわ』

(<;  )『うわああああああ』

( ^ω^)『そ、そうだおね・・・・・宇宙食今日でもう三日目だお・・・飽きたお・・・』

ξ゚听)ξ『これしかないんだから文句言わないの、さっさと戻りなさい!』


(><;)『助けてくださいってばあぁぁああああ!』


ツン
年齢 24
ツーチャンネルグループ入社4年目
19で航宙特殊通信免許取得
20歳で宇宙に来て1年間の管制課勤務
2B級航宙船舶操縦士免許を取得し
現在のデブリ回収課に転勤してきた
 
9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:00:13.37 ID:kekraPo30
 
プシュー
自動ドアが開き、内藤がキャビンに入ってくる

( ^ω^)「ただいまだお」

ξ゚听)ξ「はい、ビフテキ」

ツンはビフテキ味の宇宙食を内藤に投げ渡す

( ^ω^)「・・・・・」

宇宙食を見つめる内藤、空けて中身を食べ始める

( ^ω^)「もぐもぐ・・まぁ美味いから我慢するお・・」
 
10 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:00:32.87 ID:kekraPo30
 
プシュー
ビロードが入ってきた
顔色がビリジアンだ

( ^ω^)「ビードロ無事だったかお。顔色が悪いお」

(><;)「な、なんで助けてくれなかあqwせdrftgyふじこl」

(><;)「うぷっ」

(;^ω^)「ちょwここで吐くなお!」

プシュー

ビードロは自分の口を手で押さえ、キャビンを後にする

( ^ω^)「ふぅ・・・・・」

内藤はため息をつく
ビードロは先月から入ったばかりの新人でまだ宇宙酔いが激しい。
それにEVAスーツも使いこなせていない。
この先の不安の種だなのである
 
11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:01:49.64 ID:kekraPo30
 
( ^ω^)「あれ?アッソは?」

「何だ?呼んだか?」

天井から返事がきた

(;^ω^)「うお!なにやってるお?!」

ξ゚听)ξ「アッソにはエアダクトの修理を頼んだのよ。」

ξ゚听)ξ「ついこの間デブリと衝突しちゃったでしょ?その時の衝撃でダクトのボルトが砕けちゃったみたいだから。交換してもらってたの」

(´/ι _`//)「で、今終わったよ」

アッソがダクトから汚れた格好で降りてくる

(´/ι _`//)「砕けたボルト交換しといたぞ。あと他のボルトももう
古くなっちゃってたから新しいのと交換しといた」

ξ゚听)ξ「そう。ありがと。はい、ご飯」

(´/ι _`//)「thx、おっと今日はビフテキか」

プシュー

アッソは汚れを落としにキャビンを後にする

アッソは船外作業員兼アーム操作員で、今年でデブリ回収業15年目のベテランだ
修理業についていたこともあり、修理作業もこなす。ちなみに美人な奥さんと小学
校の娘がいる。
 
12 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:02:18.50 ID:kekraPo30
 
ξ゚听)ξ「私達のノルマは達成したわ。帰港します。」

( ^ω^)「これで月に戻れるお」

ツンは通信をとりはじめる

カチッ

ξ゚听)ξ『こちら※ds-02VIPBOX号、管制聞こえますか?』

管制 『こちら管制、聞こえるぞds-02』

ξ゚听)ξ『デブリ回収のノルマを超えました。データを送ります』

管制 『了解ds-02、データを確認する・・・・・・・・・・・OKだ』

管制 『ds-02、帰港を許可する。消耗品や修理費を集計して提出するのを忘れない

ように。』

ξ#゚听)ξ『了解してます』

管制『ならよr』

プツン
ツンは面倒な作業を思い出されてちょっとムカっとしたようだ

13 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:02:36.05 ID:kekraPo30

※ds-02VIPBOX号
全長15m 全高5m
船齢10年目

比推力500秒
デブリ積載限界重量5tまで
船首と船腹にロボットアーム×2
船背が開閉し、そこにデブリを収納するスペースがある

15 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:04:30.45 ID:kekraPo30
 
D.T国際宇宙港(ここの中にツーチャンネルグループも入っている)



( ^ω^)「ビードロ、飯食いに行くお」

(><;)「え!?さっき食べたばっかりですよね!?」

( ^ω^)「ご飯が食べたいんだお。カレーライス食うお」

(><;)「は、はぁ・・・じゃあ食堂行きましょうか・・・」

食堂に到着、席に着く2人

店員「ご注文はお決まりですか?」

( ^ω^)「漏れはカレーライス。ビードロは何食うお?」

(><;)「ぼ、ぼくはお腹空いてないんで・・・・オレンジジュースでいいです」

店員「かしこまりました」
 
16 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:05:20.99 ID:kekraPo30
 
・・・・・・・・・・・・

( ^ω^)「遅いおー・・・遅いおー・・・」

(><;)「あ、あの内藤さん・・・・」

( ^ω^)「ん?なんだお?」

(><;)「その・・・内藤さんは・・・・どうして宇宙に来たんですか?」

( ^ω^)「いきなりなんだお」

(><;)「そ、その・・・・内藤さん6年もデブリ回収やってるんですよね?」

( ^ω^)「そうだお」

(><;)「なんか夢とか目標とかないですか?」

( ^ω^)「あるお」

(><;)「え!お、教えてください!」

( ^ω^)「・・・・有名になって、金持ちになるお。」

(><;)「え・・・・・・」
 
17 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:05:44.54 ID:kekraPo30
 
店員「お待たせいたしました」

テーブルにカレーとオレンジジュースが並べられる

( ^ω^)「・・・・時代はもう宇宙開拓事業だお。もぐもぐ・・漏れは一大企業を築いて

大金持ちになるお!もぐもぐ・・・」

( ^ω^)「カレーうめぇww」

(><;)「・・・・・・・」

(><;)「ぼ、ぼくの夢聞いてもらえますか!?」

( ^ω^)「好きにするお。 もぐもぐ」

(><;)「これ知ってます?」

ビードロは何かの広告取り出す
広告の中央には宇宙船の写真
 
18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:06:05.73 ID:kekraPo30
 
( ^ω^)「?」

(><;)「[有人土星往還船エルメス2号]!」

( ^ω^)「あー・・・・」

( ^ω^)「今建造中のやつおね。聞いた事はあるお」

(><;)「ぼ、ぼくこれに乗りたくて・・・」

(><;)「乗りたくて!選考試験のエントリーが、半年後なんです!」

( ^ω^)「・・・・・」

( ^ω^)「無理だお」

ビードロの顔が曇る

(><;)「え・・・・・」

( ^ω^)「自分の能力をわきまえるお。見てみるお、船外活動員の募集員枠はたっ

た6人だお」

( ^ω^)「20万人から選ばれるお。普通に考えて無理だおw」
 
19 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:06:25.93 ID:kekraPo30
 
(><;)「・・・・・・」

(><;)「で、ですよね・・・そうですよね・・・・・」

ビードロは席を立ち自分の部屋へと戻っていった。
テーブルにはまだ飲みかけのオレンジジュースが残っている

( ^ω^)「・・・・・・・」

内藤はビードロが置いていった広告を眺めている


内藤は自室に戻った。手にはさっきの広告を持っている

( ^ω^)「この話・・・悪くないかもしれないお。」

( ^ω^)「土星への有人飛行を成功に導く・・・・富も名誉もがっぽがっぽだおww偉

人の仲間入りだおww」

( ^ω^)「カーチャンもこれで・・・・・・・」

ピー!ピー!ピー!

( ^ω^)「ん?通信だお」

( ^ω^)『ツンかお?なんだお?』

ξ゚听)ξ『急に仕事が入ったわ』
 
20 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:06:49.80 ID:kekraPo30
 
━月面から30kmの宇宙空間━



ξ゚听)ξ『内藤、デブリ確認できる?』

内藤は※スクーターで接近しながらデブリを確認する

※スクーター:VIPBOX号に収納されている小型デブリ回収艇のこと

( ^ω^)『見えてるお。』

( ^ω^)『ずいぶんデカイやつだお。太陽電池まるまる一個だお』

( ^ω^)『ビードロ、来るお』

(><;)『は、はい』

ξ゚听)ξ「アッソ、アームの操縦準備頼むわ」

(´ι _`  )「了解。」

VIPBOX号の腹についているアームが動き出す

( ^ω^)『でっかいお。ビードロ、こっちから引っ張るからそっちからも押してくれお』

(><;)『は、はい!』
 
21 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:07:38.36 ID:kekraPo30
 
━そのころ管制室━


「はぁ、はぁ、はぁ、」

髭面の男が走りこんできた

(;´┏┓`)「はぁ、はぁ、はぁ」

ノソ‘∀‘) ゚ー゚》「?どうしました官長?」

(;´┏┓`)「みんな聞け!!」

ノソ‘∀‘) ゚ー゚》「?」

(;´┏┓`)「えー、たった今!宇宙連合軍から第1級テロ警戒警報がここら一帯に

発令された!」

ノソ;‘∀‘);゚ー゚》「!!!?」

(;´┏┓`)「詳細はまだ分かっておらん。だが、今すぐここらの宙域で活動している

船舶を引き上げさせろ!」

ノソ;‘∀‘);゚ー゚》「りょ、了解!」

(;@ー@)oO(・・・・・!) ←※ds-02の管制員

22 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:07:58.66 ID:kekraPo30
 
(><;)「?」

( ^ω^)『アッソー、早くしてくれおー』

内藤らはVIPBOXへの詰め込み作業を開始しようとしていた

ガチャッガチャッ

(´ι _`  )「うーん・・・なかなら上手く掴めないな・・・」

(><;)『内藤さん!見てくださいこれ。なんか点滅してません?』

( ^ω^)『?なんだお?どこだお?』

(><;)『ここです、ここ。』


ピッ 00:00:10

ピッ 00:00:09

ピッ 00:00:08
 
23 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:08:18.33 ID:kekraPo30
 
ピーッ

(;@ー@)『こちら管制!!聞こえるかds−02!!』

ξ゚听)ξ『?』

ξ゚听)ξ『こちらds−02、聞こえてますよ』

(;@ー@)『よ、よかった・・・・・無事か、ds−02・・』

ξ゚听)ξ『? どうしたの?』

24 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:08:39.83 ID:kekraPo30
 
( ^ω^)『これは━』

(><;)

(´ι _`  )「あと少し・・・あと少」

ξ゚听)ξ『え・・・・・』






    ボンッ


━━━デブリが爆発した━━━━


 
25 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:08:55.72 ID:kekraPo30
 
デブリ・トラップだ。現在のテロ行為の主流爆弾である

内藤とビードロは月面に向かって投げ出された。
VIPBOX号は後方が大破し、強い反動で宇宙域へ飛ばされていく

26 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:09:12.77 ID:kekraPo30
15分後
━VIPBOX号内━


ξ;--)ξ「・・・・・・・・・」

ξ;゚凵M)ξ「・・・・・んあ?・・・」

ξ;゚凵M)ξ「えっと・・・・ここはVIPBOX号、私はツン。生きてるみたいね・・・・」

(メι/_`#;)「・・・・・・・起きたか」
 
27 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:10:25.40 ID:kekraPo30

後ろから座り込んだアッソの声がした

ξ;゚听)ξ「アッソ!無事だったのね!何が起こったの!?」

ξ;゚听)ξ「そ、それに目が・・・・」

(メι/_` #;)「気にするな・・・とりあえず水飲め、パニックが収まる」

ξ;゚听)ξ「う、うん・・・ごくごく・・・ぷは・・・」

ξ゚听)ξ「落ち着いたわ」

(メι/_` #;)「見ろ、このキャビンは隔離されてるから無事だったようだが、船尾は

粉々だ」

船外モニターには跡形も無い船尾の様子が映っている

ξ;゚听)ξ「ほ、ほんと・・・」
 
28 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:10:43.64 ID:kekraPo30

ξ;゚听)ξ「!!」

ξ;゚听)ξ「内藤は!?ビードロは!?」

(メι/_` #;)「わからん・・・・・」

ξ;゚听)ξ「そ、」

ξ ;凵G)ξ「そんな・・・・・・!!」

(メι/_` #;)「落ち着けって、まだ分からん。」

ξ ;凵G)ξ「で、でも・・・・」

(メι/_` #;)「補助電源は生きてる。救助信号を出すんだ」

ξ ;凵G)ξ「うん・・・・」

ξ ;凵G)ξ「あなたの目も治療しないと・・・・」

(メι/_` #;)「ああ・・・・きっとあいつらなら無事だ・・・信じよう・・・・・」
 
29 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:11:05.59 ID:kekraPo30
 
━月面砂漠━


(><;)oO(う、うーん・・・・)

(><;)oO(こ、ここは・・・・)

ビードロと内藤が落ちたのは月面砂漠のど真ん中だった
幸いビードロは柔らかい砂地に着地しており、負傷はほとんどしていない

(><;)oO(モジュール正常、スーツ内気圧正常ライフパック及びバッテリ作動正常

・・・)

(><;)oO(エアの残りは4時間ちょっと・・・)

(><;)『ビードロよりVIPBOX号!聞こえますかツンさん!』

(><;)oO(・・・・・・無線は壊れてますね・・)

(><;)「!!!」

 
30 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:11:39.38 ID:kekraPo30
 
ビードロは10mほど先に倒れている内藤を発見する

(><;)『な、内藤さーん!!』

(;^ω^)『・・・・ビ、ビードロ無事だったおね・・ゴホゴホ・・』

(><;)『!! 吐血してます!!』

(;^ω^)『両足もやられたお・・・・・』

(><;)『今鎮痛剤を投与します!これで我慢してください!』

(;^ω^)『ありがとうお・・・・助かるお・・・・ゴホゴホ』

ビードロはバックパックから鎮痛剤入りの注射器を取り出し、内藤に投与した
 
31 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:12:02.21 ID:kekraPo30


(><;)(ど、どうしよう・・・・)

(><;)(地図は一応ある・・・ここから近くの施設までの距離は・・・・・)

(><;)『内藤さん、痛みは治まりましたか?』

(;;^ω^)『なんとか治まってきたお・・ゴホッ』

(><;)『今から南東の通信施設に歩いて行きます。休まず歩き続ければ3時間で

到達できるはずです』

(;;^ω^)『しんどいおね・・・・』

(><;)『我慢してください!さ、行きますよ』

ビードロは内藤と肩を組み歩き始めた
 
32 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:12:22.49 ID:kekraPo30





━━2時間後

(><;)『はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』

(;;-ω-)『フヒュー、フヒュー』

辺り一面砂漠が無限に続き、途中からビードロは内藤を背負って歩いていた。しか

しすでに体力の限界がきている。

(;;-ω-)『フヒュー、フヒュー』

(><;)oO(考えるな・・・・)

(><;)oO(無理だなんて考えるな・・・・!!)

(><;)oO(止まったら終わりだ・・・!!)

ビードロは自分自身との葛藤に苦しんでいた
 
33 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:12:58.91 ID:kekraPo30
 
(><;)『はぁ、はぁ、はぁ、』

(><;)『な、内藤さん・・・・・・・』

(><;)『ぼ、ぼく・・・知ってますよ・・・・・』

(;;-ω-)『フヒュー、フヒュー』

(><;)『あ、あなたのお母さん・・・・不治の病なんですよね・・・』

(;;-ω-)『フヒュー、フヒュー、ヒュー』

(><;)『お母さんを助けたいから・・・・お金持ちになりたいんですよね・・・・』


(><;)oO(うっ・・・・・)

がくっと膝を落としてしまうビードロ
 
34 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:13:15.90 ID:kekraPo30


(><;)『はぁー、はぁー、はぁー、』

(><;)『ぼ、僕、孤児で・・・・生まれた時から親がいなくて・・・・・』

(><;)『わ、わかんないんですよ・・・そういう気持ち・・・・』

(><;)『うらやましいなぁって・・・・』

(><;)oO(・・・・・・・・・)

(><;)oO(もう・・・)

(;;-ω-)『・・・・・・・』

(><;)oO(どうすれば・・・・)

(><;)oO(どうすれば・・・・・!!)

(><;)oO(僕は・・・・・・・・・・!!)

(;;-ω-)『・・・・・・・・・・・・』
 
35 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:13:55.92 ID:kekraPo30

━内藤の意識の中━



なにもないお


( ^ω^)



 
36 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:14:11.64 ID:kekraPo30
 
死んだのかお?






「・・・・・・・さん」





(><)「・・・・・内藤さん」
 
37 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:14:37.99 ID:kekraPo30
 
( ^ω^)?









(><)「僕の夢は、土星に行く事なんです。」









( ^ω^)ビードロ?
38 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:15:08.68 ID:kekraPo30
 
(><)「でも・・・・無理なんです・・・・もう行けません・・・」









( ^ω^)なんでだお?









(><)「・・・・代わりに行ってくれません?」
 
39 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:15:37.26 ID:kekraPo30







( ^ω^)いいお!行ってやるお!任せるお!







(><)「ありがとう・・・ありがとうございます・・・・」

 
40 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:15:54.14 ID:kekraPo30
 
( ^ω^)?なんか聞こえるお?



<二名を発見しましたー!!救助します!!>
 
41 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:16:11.54 ID:kekraPo30
━ニュー速月面病院病室━



( -ω-)「・・・・・・・・ん?」

( ´ω`)「んん?」

( ^ω`)「ここは・・・・・?」

目覚めると内藤は病院のベッドの上に寝ていた

ξ--)ξ「スースー」

ベッドの脇でツンが寝ている

( ^ω^)「? ツン?何で寝てるお?」

ξ´凵M)ξ「んん、なによ・・・・・」

ξ´凵M)ξ「ふああ・・・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「!!!!」

ξ゚听)ξ「内藤!!!!」

ツンは内藤に思いっきり飛びつく

(;^ω^)「いだだだだだだ!!ツン!痛いお!!」
 
42 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:16:43.99 ID:kekraPo30

ξ;凵G)ξ「う、う、う、・・・・・」


43 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:17:12.43 ID:kekraPo30


(メι _`  )「おい!内藤が起きたって本当か!?」

( ^ω^)「おいす」

(メι _`  )「おお!どうだ?調子は?」

( ^ω^)「順調に回復してるお。どうやら漏れは2週間も寝てたみたいだお」

ξ///)ξ「もう!心配しまくったんだから!」

( ^ω^)「ごめんおwwww   アッソはその目どうしたお?」

(メι _`  )「ああ、もうこの目は駄目だな。まぁ片目でもなんとかやっていくよ」

( ^ω^)「そうかお。 ところで・・・ビードロは?」
 
44 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:17:37.46 ID:kekraPo30


ξ゚听)ξ「・・・・・」

(メι _`  )「・・・・・・・」

( ^ω^)「? 別の病室かお?」


場の空気が固まった。ツンが意を決して話そうとする

ξ;゚听)ξ「ビ、ビードロは・・・・」

ξ;凵G)ξ「ビードロは・・・・」




(メι _`  )「ビードロは死んだ」


( ^ω^)


 
45 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:18:06.66 ID:kekraPo30

(メι _`  )「ビードロはお前に酸素を託して死んだ。」

(;^ω^)「そんな馬鹿な・・・・・・・」

(メι _`  )「ビードロはお前の酸素を使って自分だけ助かろうとはしなかった。
逆にお前に酸素を託して、救助を待ったんだ」

(;^ω^)「そ、そんな・・・・・一緒にいたんだお・・・・・・」

(;^ω^)「漏れはあいつと、一緒にいた・・・いたんだお・・・・」

(;^ω^)「お・・・・おお・・・・・・」

( ;ω;)「おおぉおおおおおおおおおお!!」

大声で泣き出す内藤
 
46 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:18:25.54 ID:kekraPo30

( ;ω;)「漏れのために・・・・そんな・・・なんで・・・・」

ξ;凵G)ξ「うっうっ・・・・・」

( ;ω;)「漏れは・・・・・・・漏れは・・・・・・・・・!!」

(メι _´ )「しっかりしろ! 」

(メι _´ )「ビードロが命をかけたのはお前の人生なんだ!」

(メι _` )「・・・・ビードロがお前を生かしたんだ。やつの分も生きろ、お前ならできる。」


( ;ω;)「・・・・」



 
48 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:18:53.05 ID:kekraPo30






3ヶ月後


内藤は社内に設置してあるトレーニングルームでひたすら走り続けていた

(;^ω^)「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ」

ξ゚听)ξ「にしても凄い回復力ね。もう退院して走ってるなんて。」

(;^ω^)「はっ、はっ、よ、よし、40`越えたお」

ξ゚听)ξ「そ、そんなに走ってたの!?いったいなにがあなたを・・・・・」
 
49 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:19:23.88 ID:kekraPo30



走るのを止める内藤

( ^ω^)「ツン、漏れはやらなきゃいけないことができたんだお」

ξ゚听)ξ「?」









ビードロ!

夢、任せるお! やってやるお!


 
50 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/06/20(火) 00:19:54.76 ID:kekraPo30
 
「理由」改訂版 完

 

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