1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/12(水) 20:58:49.29 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「はぁ…」
綺麗な青空の下、ひとりため息をつく少年がいた。
彼の名は内藤ホライゾン。
皆はブーンとしか呼ばない。
彼は成績も悪く、スポーツもまるでできない、典型的なダメ人間であった。
そんな彼の人生に、ある日転機が訪れる。


 

2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2006/04/12(水) 21:05:49.79 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「今日もまたシャキンとニダの2人にいじめられたお……」

彼はクラスメートの2人からいじめを受けていた。
それほどひどいものでもなかったのだが、いじめはいじめだ。

( ^ω^)「もう生きてる意味わかんないお……辛いことばっかりだお」

彼は愚痴りながら玄関のドアを開けた。


 

3 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:14:18.32 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「ただいまだお」

どうやら母親は買い物に行っているらしく、家には誰もいなかった。

( ^ω^)「だれもおかえりって言ってくれないなんてさびしいお……ぬこ…飼いたいお」

彼は寂しさを振り払い自分の部屋に行きカバンを投げるように置いた。
ってゆーか投げた。

( ^ω^)「…つまんないからマンガでも読むかお」

彼が部屋の本棚にあるマンガに手を伸ばしたとき…机の引き出しが突然開いた。


 

4 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:23:44.61 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「な…なんだお……!?」

彼は突然起こった有り得ない出来事に困惑した。
そして、ない頭で必死に状況を整理しようとしていた。

( ^ω^)「風なんかで開くはずないし…勝手に開くような仕掛けはないお…」

だが次の瞬間。
彼の混乱を一気に吹き飛ばし……さらなる混乱を与える者が現れた。

…そう。机の引き出しから。

9 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:33:28.57 ID:Ie/LhMTVO

机の中から現れたのは……

川 ゚ ー゚ル「こんにちは」

綺麗なお姉さんだった。

(;*^ω^)「!?」

混乱するブーン。自分の机の引き出しからいきなり美女が現れたら無理もない。
川 ゚ ー゚ル「あなたホライゾン君?」
(;^ω^)「何で僕の名前知ってるお!?」
川 ゚ ー゚ル「あなたの孫に頼まれてね……22世紀からやってきたのよ。」
(;^ω^)「僕の…孫?」
川 ゚ ー゚ル「そう。おじいちゃんがあまりに哀れな何もできない死んだ魚のような目をしたウジ虫のようなクズだから過去へ行って更正させてくれ〜って。」
(;^ω^)「ちょwww孫ヒドスwwwww」
川 ゚ ー゚ル「未来のあなたがそれだけヒドいってことよ。」

ブーンは現実を受け入れられなかった。

というより、この出来事が現実だと思えなかった。
もしこれが現実なら……

(*^ω^)(最高だお!!!)


 

10 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:43:22.18 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「……で…僕は何すればいいお?」
川 ゚听ル「勉強しなさいよ」
( ^ω^)「でも僕頭悪いお…」
川 ゚ ー゚ル「勉強しないからでしょ?今からそんなんじゃ将来…」
( ^ω^)「でも勉強の仕方がわからないお……」
川 ゚听ル「ひたすら問題とぉく!!!」
( ^ω^)「ブヒー!!一問目すらわからないお!!!」
川 ゚听ル「あんたバカァ!?」


 

11 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:47:20.89 ID:Ie/LhMTVO

川 ゚ ー゚ル「仕方ないわね……」

そういうと彼女は肩から提げていた小さなブランド物のバッグに手を入れた。

( ^ω^)(未来の秘密道具かお……)

川 ゚ ー゚ル「はい参考書」
( ^ω^)「ちょwww」
川 ゚ ー゚ル「?どしたの?」
( ^ω^)「秘密道具とか魔界777ツ能力みたいなのはないのかお!?」
川 ゚ ー゚ル「そんなもん使ってもあなたのためにならないしね」
(;^ω^)「もっともだお」

13 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:52:51.98 ID:Ie/LhMTVO

川 ゚ ー゚ル「だいたいあなたわかんないとか言う前にまず自分でちゃんと考えてみなさいよ!!ほら!!」

彼女はそう言いながら参考書を差し出した。

川 ゚ ー゚ル「わからないとこがあったら言いなさいね。」
(;^ω^)「…わかったお」
ブーンは鉛筆を手に取り、問題を睨みつけた。

川 ゚ ー゚ル「睨みつけてどうするのよ」


 

14 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 21:57:10.73 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「がんばるお」
ブーンは少しずつ…長い時間をかけながら問題を解いていった。
そして数時間後…
( ^ω^)「やったお!!今日の宿題終わったお!!」
川 ゚ ー゚ル「なんだ…やればできるんじゃない。」
( ^ω^)「そうなんだお!!実は結構できたみたいだお!!」
川 ゚听ル「調子に乗るな!」
(;^ω^)「スマンコ」
川 ゚ ー゚ル「何?見たいの?」
Σ(;*^ω^)「へ!?」


 

15 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 22:05:26.79 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「み、見せてくれるのかお!?」
川 ゚ ー゚ル「次のテストで全教科100点取れたらね」
(*^ω^)「うはwww絶対100点取るおwww」
川 ゚ ー゚ル「できるわけないわよ。」
( ^ω^)「絶対取って見せるお!!」

その時。

J('ー`)し「ただいまー」
( ^ω^)「母さん帰ってきたお」
川 ゚ ー゚ル「隠れろ!!!」
Σ( ^ω^)「えええ!?」

18 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 22:22:46.87 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「何で隠れるお?」
川 ゚ ー゚ル「未来からやってきたとかどう説明するのよ」
( ^ω^)「じゃあ押し入れに…」
川 ゚ ー゚ル「イヤよドラえもんじゃあるまいし」
( ^ω^)「ちょwww」

彼女は再び引き出しの中へ入った。

川 ゚ ー゚ル「あ、そうそう、これあたしの番号だから用があるとき呼んでね。」

そう言って一枚の紙を置き彼女は引き出しの中に消えた。

20 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 22:33:55.17 ID:Ie/LhMTVO

( ^ω^)「ごはんとかはどうするんだお……」

J('ー`)し「ブーンー!ごはんすぐできるからおりてらっしゃーい!」
( ^ω^)「わかったおー!」
言い忘れていたがブーンの部屋は二階にある。
彼は返事をすると階段を降りて行った。
J('ー`)し「…あら?何の匂いかしら……香水?」
(;^ω^)(!!!!)

母は嗅覚が異様に鋭かった。

( ^ω^)「ちょっと学校で友達に借りたんだお!」
J('ー`)し「あらそう……」
( ^ω^)(ファブリーズ決定だお)

母は鼻歌を歌いながら夕飯の支度をしていた。
J('ー`)し「ふんふーふんカニ味噌〜」
( ^ω^)「ところで夕飯はなんだお?」
J('ー`)し「グゥレイト炒飯よ」
( ^ω^)「ちょwww」

その時父親が帰宅した。

(´_ゝ`)「ただいま」


 

21 ◆/MTtOoYAfo 2006/04/12(水) 22:41:51.77 ID:Ie/LhMTVO

(´_ゝ`)「ただいま」
( ^ω^)「おかえりだお」
(´_ゝ`)「ただいま」
( ^ω^)(しつけぇwww)

J('ー`)し「さて、夕飯にしましょう」

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その日の晩、ブーンはなかなか寝つけなかった。

( ^ω^)「引き出しが気になるお…」

彼はもしかしたら着替え中かもしれないという期待を胸に引き出しを開けた。

…しかし、そこには何の変哲もない文房具が入っているだけだった。

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