685 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 08:47:56.66 ID:TOpXBQdiO
(;^ω^)「どうしたんだお!?」
川;゚听ル「ぅ…く……っ!!」
ξ;゚听)ξ「苦しそう…」
(;^ω^)「病気かお!?」
川;゚听ル「う…ウィルスが……体に……」
ξ;゚听)ξ(;^ω^)「ウィルス!?」
川;゚听ル「大丈夫…あなたたちには感染しないから…」
(;^ω^)「どういうことだお!?」
川;゚听ル「今あたしを苦しめているのは……コンピュータ・ウィルスなの」
ξ;゚听)ξ「コンピュータ・ウィルス!?」
川;゚听ル「えぇ…ウィルスがあたしの全身を駆け巡って制御系を混乱させてるの…このままじゃあたしは……」
(;^ω^)「そんな……」


????「ツンちゃんに付けておいた盗聴器がこんなところで役に立つとはね……」

一人の男がディスプレイを眺め、邪悪な笑みを浮かべていた。

????「君は僕から大切なものを奪った……だから今度は僕が…君の大切なものを奪ってあげるよ」

 
689 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 09:13:07.37 ID:TOpXBQdiO
(;^ω^)「ワクチンとかはないのかお!?」
川;゚听ル「未来にはこんなウィルスなかった…つまりこのウィルスは…あたしが過去に来たことで歴史が変わって生まれたことになる…」
(;^ω^)「じゃあどうすればいいんだお!」
川;゚听ル「ワクチンを新しく作るしか…うっ!!」
(;^ω^)「どうしたお!」
川;゚听ル「ウィルスの影響が…生体部品にまで及び始めて…ぐ…」
(;^ω^)「ワクチンなんてどうやって作れば…」
川;゚听ル「今…そのノートPCにウィルスのサンプルを送ったわ…」
(;^ω^)「…ノートPC壊れないかお?」
川;゚听ル「大丈夫…あくまでサンプルだから…」
(;^ω^)「それで…どうすればいいんだお!?」
川;゚听ル「一緒に…ワクチン作成ソフトとマニュアルを送ったから…それに従っ…て…」
(;^ω^)「わかったお!がんばるお!」

 
693 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 09:27:28.14 ID:TOpXBQdiO
カタカタカタカタ……カタカタカタカタ……

(;^ω^)「早く…早くしないと……」
川;゚听ル「ぐ……体温調節機能が…体が…熱い…!!」
(;^ω^)「ツン!君は看病を頼むお!」
ξ;゚听)ξ「わ…わかったわ!」

????「…ふふ……どうやらムダなあがきをしているようだね……」

ディスプレイの向こう側で佇む男は盗聴器から聞こえてくる音声を余裕の表情で聞いていた。

????「…だけど君じゃ…僕の作ったこのウィルスは止められやしない……!!!」

 
695 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 09:44:06.35 ID:TOpXBQdiO
????「ふふ…最初はツンちゃんを奪ってやろうかと思っていたけど…君を変えた大切な人を奪った方が僕の直接的な恨みも晴らせる……」

男は、過去を振り返った。

―完璧だった人生。常にトップを走ってきたパーフェクトな人生。
だが、彼女を…ツンを振り向かせることはできなかった。
彼女はブーンに惚れていた。何もできない無能のブーンに。
奴が最初に奪ったのは彼女だった。
だがそれでもよかった。自分は他のあらゆる点で勝利を約束されていた。

……だが、あいつは…自分を頂上から…玉座から引きずり下ろした。
何が奴を変えたのはわからない。
ただ一つわかっているのは……奴が自分の全てを奪ったことだ。

…そして今日、自分は奴を変えたものの存在を知った。
未来からやってきたアンドロイド。最初はその存在が信じられなかった。
だが…絶好のチャンスだと思った。
奴を変えたものを破壊する。
そうすれば、今度こそ奴に勝利できる。
奴が就職したときその会社を潰し、奴を路頭に迷わせるために作ったコンピュータ・ウィルス。
こいつで今…奴の全てを奪う―

男は、ツンに仕掛けた盗聴器を介してウィルスを送り込んだ。

完璧な勝利を確信して……

 
700 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 10:12:04.28 ID:TOpXBQdiO
川;゚听ル「く…はぁ……っ」

彼女の容態は急変こそしなかったものの、一歩一歩確実に破壊へと向かっていた。

(;^ω^)「絶対…絶対助けるお!!お姉さんは僕を助けてくれた…!だから今度は…僕がお姉さんを助ける番だお!!」

ブーンは死に物狂いでワクチンを作っていた。
すでに一時間が経過している。
彼女の体には第拾六使徒アルミサエルに侵食されたレイ程ではないが、無数の根のようなものが張っていた。
時が経てば経つほど彼女の体は危なくなる。
もはや時間との戦いだった。

http://p.pita.st/?m=tdwuqwac

 
706 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 10:54:29.01 ID:TOpXBQdiO
―おいで…
川;゚听ル「誰?」
―こっちにおいで…
川;゚听ル「誰なのよ!」

彼女の心の中…そこで、誰かが彼女を呼んでいた。
川 ゚ ー゚ル『―こっちにおいで…』
川;゚听ル「あ、あたし!?」
川 ゚ ー゚ル『そう。わたしはあなた、あなたはわたし。』
川;゚听ル「ち、違うわ!あたしはあたしよ!」
川 ゚ ー゚ル『本当にそう言えるの…?』
川;゚听ル「え…?」
川 ゚ ー゚ル『あなたは"つくられたもの"なのよ…?』
川;゚听ル「何よそれ…どういう意味よ…!」
川 ゚ ー゚ル『あなたは機械なの。作ろうと思えばいくらでも同じものを造ることができる。』
川;゚听ル「だから何だっていうのよ!」
川 ゚ ー゚ル『だからわたしはあなた、あなたはわたしっていうことなの。』

 
709 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 11:06:29.51 ID:TOpXBQdiO
川;゚听ル「ふざけないで!どんなに似ていても、あなたとあたしは同じじゃないわ!」
川 ゚ ー゚ル『なぜそう言いきれるの?』
川;゚听ル「いくら姿形が一緒でも…心まで同じものにすることはできないわ!!!」
川 ゚ ー゚ル『心…?』
川;゚听ル「そう!心よ!」
川 ゚ ー゚ル『…あなた… 本 当 に 自 分 に 心 が あ る と 思 っ て い る の ? 』
川;゚听ル「!?」
川 ゚ ー゚ル『人間の感情を忠実に再現した超AI…それは確かに"心"を再現することができる。』
川;゚听ル「何が…何が言いたいのよ!」
川 ゚ ー゚ル『でもそれは所詮再現。単なるプログラムにすぎないの。』
川;゚听ル「!!!!」
川 ゚ ー゚ル『あなたが今考えていることも"そう考えるようにプログラミングされたモノ"なのよ。』
川;゚听ル「…あたしは…あたし…は…」
川 ゚ ー゚ル『さあ…わたしと一緒に行きましょう…』
川;゚听ル「いやよ!あたしはブーンを立派な人間にするまで彼のそばを離れるワケにはいかない!」
川 ゚ ー゚ル『あなたにそれができるの…?』
川;゚听ル「何よ!」
川 ゚ ー゚ル『人間じゃないあなたに…それができるの?』
川;゚听ル「!!!!!」

http://p.pita.st/?m=vjurpibh

 
718 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 12:26:44.06 ID:TOpXBQdiO
川 ゚ ー゚ル『人間と分かり合うこともできないのに…』
川;゚听ル「分かり合えるわよ!」
川 ゚ ー゚ル『いいえ…あなたには無理よ。"分かり合う"ということは"心と心を通わせあう"ということ…でもあなたにはその"心"がない。』
川;゚听ル「でも…あたしは…」
川 ゚ ー゚ル『まだ気づかないの?あなたは機械なの。人間の道具。人間に"使われる"ために生み出され…用がなくなれば破壊され廃棄される。それがあなたの運命。』
川;゚听ル「そんな…あたしは…」
川 ゚ ー゚ル『だから一緒に行きましょう…?これ以上辛い思いをする前に…今楽になりましょう…?』
川;゚听ル「あたしは…あたしは、どんなに辛くても…!どんなに苦しくても!使命を全うする!」
川 ゚ ー゚ル『……そう…残念ね…』
川;゚听ル「…………」

川 ゚Д゚ル『…イタイオモイヲシナイトワカラナイナンテ』

http://p.pita.st/?m=cg852qqx

 
724 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 13:06:10.45 ID:TOpXBQdiO
川;゚听ル「な……!!!」
( ゚д゚ )「バカナヤツダ……オトナシクイッショニキテイレバ…」
川;゚听ル「あんた…ウィルスね!?」
( ゚д゚ )「ソウ……オレハイマオマエノカラダヲクルシメテイルウィルスノホンタイダ」
川;゚听ル「何故あたしを狙ったの!?」
( ゚Д゚ )「ソンナコト!!!シルカー!!!」
川;゚听ル「暴君だー!!!」
( ゚д゚ )「トニカクオレハオマエヲハカイスル…」
川;゚听ル「何のために…?」
( ゚д゚ )「マズコノカラダヲノットル。ソノタメニハメインプログラム…ツマリオマエガジャマナノダ」
川;゚听ル「あたしの体を乗っ取ってどうするつもりよ!!」
( ゚д゚ )「オマエノカラダヲツカイブーントイウヤツヲハカイスル」
川;゚听ル「ブーンを!?そんなことさせないわ!!」
( ゚д゚ )「オマエハオレニハカテナイ……」

ウィルスがそう言うと、無数の触手が彼女を捕らえた。

http://p.pita.st/?m=vsbhlmxv

 
733 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 13:42:08.65 ID:TOpXBQdiO
川;゚听ル「く……」
( ゚д゚ )「オトナシクスベテノコントロールヲオレニワタセ」
川;゚听ル「いやよ……!!」
( ゚д゚ )「……ナンテイッタノカキコエンナ…モウイチドイッテクレ」

その瞬間、触手から高圧電流が流れた。

川;゚听ル「ああああああああっ!!!!!」
( ゚д゚ )「ドウダ?ワタスキニナッタダロ?」
川;゚听ル「……いくら痛めつけられようと…あたしはブーンたちを傷つけさせない…」
( ゚д゚ )「…イミワカンネ」
バリバリバリバリバリバリ!!!!!
川;゚听ル「うぁ…うぁああああああああっ!!!!!」
( ゚д゚ )「サァ……カラダヲワタセ」
川;゚听ル「渡さないって言ってるでしょ!!!!」
( ゚д゚ )「『日本語でおk』」
バリバリバリバリバリバリバリバリ……
川;゚听ル「あ…あぐ………」

この押し問答は数分間続いた。

川;゚听ル「…あ……あぐ……っ」
( ゚Д゚ )「オトナシクワタサナイカラコウナルンダ!!!ザマァミロ!!コッチヲミロォォ!!!!」

彼女の意識は限界に近づいていた。
度重なる電流とウィルスの精神攻撃によって。

( ゚д゚ )「マァイイ……コノカラダガウバエナイバアイハハカイスルヨウイワレテイル……」
川;゚听ル「………!!」
( ゚Д゚ )「シネェェェ!!!!」

 
737 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 13:58:33.27 ID:TOpXBQdiO
ゴゥッ!!!

その瞬間、光の柱が彼女とウィルスの間に割って入った。

( ゚д゚ )「ナンダキサマ…」
( ^ω^)「僕はお前を倒す者だお!!!」
川;゚听ル「……ブー…ン…」
( ^ω^)「僕はブーンじゃないお。ブーンの形をしたワクチンプログラムだお!」
( ゚д゚ )「ワクチン…ダト?」
( ^ω^)「これ以上お姉さんを傷つけさせはしないお!!」
( ゚д゚ )「ワクチン…カ…ハタシテオレニカテルカナ?」
( ^ω^)「?どういう意味だお?」
( ゚д゚ )「オレハシンカヲツヅケル…」
( ^ω^)「何!?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………!!!!!!

( ゚Д゚ )「イマシンカスルカラコッチヲミロォォォ!!!」

カッ!!!!!

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド………

( ゚д゚д゚ )「これが進化した俺の姿だ………」


( ^ω^)「きめぇwwwwwww」

 
746 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 14:46:31.94 ID:TOpXBQdiO
http://p.pita.st/?m=ixuiox7r

 
748以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/04/16(日) 14:58:56.53 ID:HTuv7Twm0
>>作者
今までにお姉さん以外の絵描いたことある?
なんかどっかで見た様な気がするんだが

 
750 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 15:12:05.76 ID:TOpXBQdiO
>>748
いや、他の絵を描いたことはありませんが……(;^ω^)

http://p.pita.st/?m=ltm6vwxy

 
758 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 15:28:05.67 ID:TOpXBQdiO
いやそれが今先客がたくさんいて待ってる途中orz

次からはアホ毛かメガネでもつけて描こうかな……

http://p.pita.st/?m=prfgnisc

 
763 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 16:18:49.46 ID:TOpXBQdiO
猫耳
http://p.pita.st/?m=prfgnisc

 
767 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 16:26:05.20 ID:TOpXBQdiO
これであってるかな?
http://p.pita.st/?m=11hrl5lr

 
772 ◆/MTtOoYAfo :2006/04/16(日) 16:58:17.20 ID:TOpXBQdiO
ちょっと失敗^^;
ナース
http://p.pita.st/?m=cvrg4cqo

 
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