1781(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 21:57:01.41 ID:lG2gP89O0



そして、しばらくみんなは話続けた。いろいろと。

この人たちが話だしたら、止まることはない。
(  ^ω^)「ほたあああああああああああああああああああああ!!ってやりまくってたお。」
('A`)「ちょwwwどこの韓国映画だよwww」
(´・ω・`)「そんなの修行って・・・内緒じゃなかった?」
ξ゚听)ξ「コイツの妄想でしょ?はいはいワロスワロス」
(*゚ー゚)「(笑)」
笑いが絶えることはなかった。

そして楽しい時間ほど、早く過ぎてしまうほど。

楽しい時間ほど、考える余裕はない。

大切な時間は振り返ったときに懐かしむために。

(´・ω・`)「そろそろ・・・っうえぇwww酔いがっwww解散?」
('A`)「そうだなー。解散するか。ショボン、しぃを送ってってやれよww」
(´・ω・`)「俺かよwww」
(  ^ω^)「ひゅーひゅー。」
(*゚ー゚)「ちょっと私1人で帰れるわよw」

送るよ。

ショボンは優しくしぃに言った。


 
1791(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:05:44.30 ID:lG2gP89O0
(*゚ー゚)「あ・・・ありがとう。」
しぃの頬がピンク色に染まる。
(´・ω・`)「こっちこそプレゼントありがとうな。」
(*゚ー゚)「うん。」

ξ゚听)ξ「ひっく、ひっく。じゃあ、私はブーンに送ってもらおうかしら。」
(  ^ω^)「ちょwwwなんでwww」
ξ゚听)ξ「逆らう気〜?」
完全にツンは酔ってしまっていた。そういえば、酒に弱い方だったかもしれないな。
(*゚ー゚)「ひゅーひゅー。」
(  ^ω^)「ちょwww」
ξ゚听)ξ「いいじゃなーい、別にあんたとあたしの間には何も起こらないわよ!!」

―バンっ!

ツンは勢いよくブーンの背中を叩く。
(  ^ω^)「うげぇっ!」


 
1811(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:11:07.41 ID:lG2gP89O0


そして、みんなはここで、お開きとした。ツンはブーンと、しぃはショボンと、ドクオは1人で家路を辿る。
('A`)「俺は1人かよー!!ちっくしょーーーーーーーーーーーー!!」
夜空に一匹狼が胸の内を叫んだ。
(  ^ω^)「なんか、変なヤツが叫んでるおww」
ξ゚听)ξ「気にしない、気にしない、ひっくwwひっくwwおええええ。」
(  ^ω^)「ちょww大丈夫かおww?」
かなり、ヤバイ感じだった。

そんな中、いい感じのしぃとショボンがブーン達と別方向の向こう側に消えていくのが見えた。

(  ^ω^)「おしあわせにーだおー。」

小声でブーンは微笑みながら言った。

ξ゚听)ξ「ちょっと!あたしの事をちゃんと見てよ!」
(  ^ω^)「・・・わかったおっ!」

2人は街灯が照らす夜道を寄り添いながら歩いていた。

 
1851(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:17:08.67 ID:lG2gP89O0
(  ^ω^)「ちょっとトイレだお。」
尿意を感じたブーンはすぐさま、公園のトイレによった。

―ジョボジョボジョボボボボボボボボボボ

酒のせいか、勢いよく出ている。
(  ^ω^)「ふぅ。ツンはまた、酔ってめんどう見るのがたいへんだお。」
トイレから出ると、ベンチの上で横になってツンが寝ていた。
(  ^ω^)「ちょwwここで寝たら困るお。」
ツンを起こそうとツンのもとにブーンは歩み寄る。

近寄ったが、ブーンは少し、ここで寝かせておこうと思った。

なんだかよくわからないけれど・・・

綺麗だった。

彼女の横顔が。

夜空に照らされた顔が。



 
1861(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:18:50.64 ID:lG2gP89O0

(  ^ω^)「べ、別にだからって何ってわけじゃないんだからねっ!!」
ちょっとツンのまねごとをしてみた。そして、ブーンはツンのベンチの下、地面の上に座る。
(  ^ω^)「けど・・・まだ、やっぱりツンの気持ちが気になるお。」

それは、ちょっと昔の話。

彼らが学生だった頃の事だ。

ツンとブーンは幼稚園から中学まで同じクラスだった。

(  ^ω^)「ま、高校は違かったけどお。」

別に2人はこれといって仲がよかったわけでもない。ちょっと言葉を交わす程度だった。

その間もブーンの気持ちは膨れあがる一方だった。

 
1871(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:21:46.74 ID:lG2gP89O0
幼稚園の頃は差ほど、意識していなかった。友達として、ツンがいる。小学校に入学して学年が上がるに連れてツンといつも同じクラスであることに気付く。
(  ^ω^)「・・・。ツンって子とはいつも同じクラスだお。」
ツンはクラスの女子の中で結構強い存在で、男子と喧嘩することもしばしばあった。
けれど、ツンが時々、男子に負けてトイレでひっそり泣いたりしているのも知っていた。
そんな弱い部分もある。もちろん、女の子なのだから。そんな風に考えていた。
そして、ブーンの周りも年齢が上がっていくにつれ、あの子が好きだ等とお互いの好きな人について話をしたりするようになっていく。
「おい、ブーンお前も好きなヤツいるんだろ?俺にも教えろよ。俺はさ、竹中が好き。」
(  ^ω^)「僕はまだ好きなヤツなんていないお!」
「嘘つけ。あ、お前ツンじゃないの?ほら、クラスずっと一緒なんだろ?あれ幼稚園も一緒じゃなかった?もしかして運命じゃないの?」
(  ^ω^)「別にそんなのどうでもいいお。」
そんな事を言われてからだろうか。ブーンがツンを意識するようになったのは。

それからツンと言葉を交わす時も少し緊張するようになっていった。

口数が少なくなるのと反比例に好きな気持ちは膨れ上がってゆく。

そして、嘘や悪戯も増える。

ξ゚听)ξ「ちょっとブーンちゃんと人の話聞きなさいよ!修学旅行のは・な・し!」
小学校の修学旅行で同じ班だったツンはグループのまとめ役だった。
(  ^ω^)「やっだおー。お前が勝手に決めろお。僕はチキンラーメンでも食ってるお。」
ξ゚听)ξ「勝手にしなさいよ。」

ツンは何を思っているのだろう。気持ちは胸に秘めたまま、時は過ぎていった。


 
1881(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:32:18.50 ID:lG2gP89O0
傷つくのが怖いとか、今の関係がなくなるのが怖いとか、そんな事がよく言われているけれど。
実際、そのときはそんな理由ではなかったと思う。ただ、いえなかった。
そんなこんなで、ブーン達は中学へ入る。そこでドクオとブーンは出会う。
(  ^ω^)「はぁ・・・また同じクラスかお・・・。ショボンとは別れたのにお。」
ツンの目の前でブーンがわざとらしく溜め息をつく。ショボンとは小学校5年の時に知り合った。
ξ゚听)ξ「べつにあたしだって嬉しくなんかないわよ。」

2人はますます言葉を交わさなくなっていった。

それでも、なぜか諦めるきにはなれなかった。

かと、言って何か行動に起こすこともできないブーン。

ただ、ただ目の前にあるその姿を目に焼き付けていくだけだった。

そして、なにも伝えられないまま・・・中学卒業を迎える。

 
1901(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:42:01.49 ID:lG2gP89O0
(  ^ω^)「結局・・・何も言えなかったお・・・。」
ξ゚听)ξ「ブーン!」
後ろから声がする。
ツンがカメラを持って立っていた。
ξ゚听)ξ「一緒に写真とらない?ほ、ほら高校も変わっちゃうし、幼稚園から一緒だったんだから。」
(  ^ω^)「わかったお。」
ブーンはカメラを持ってきていなかったから、自分の心の中に記憶として刻むしかなかった。

―パシャ

桜の木をバックにお似合いなのか、お似合いじゃないのか・・・なんだか見ただけでくすっと笑えてしまうような・・・

そんな2人組みの写真がフィルムに焼き付けられた。

ξ゚听)ξ「ありがとう。また、どこかで合おうね。バイバイ。」

(  ^ω^)「そうだお。じゃあ、まただお。バイバイ。」

悲しい響きではなかった。

未来に繋がる言葉に聞こえた。

そんな、バイバイ。

 
1911(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:49:24.94 ID:lG2gP89O0
>>190 合おう ×
     会おう ○

 
1921(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 22:50:04.47 ID:lG2gP89O0
それを期に2人はしばらく会うことはなかった。
家は近いので、少しぐらい偶然という形でであってもいいのに、合わなかった。
ブーンはいつしか、運命の糸では結ばれていなかったのか・・・そんな風に諦めかけていた。
時とともに気持ちだって薄れていく。

ブーンはショボンとドクオと同じ高校に行き、そこで友情を育んだ。

大人になって、ショボンとドクオはツンとメールをしていたことを知る。

―公園にて。
(  ^ω^)「ちょwwwマジでww?」
('A`)「だって中学クラス一緒だったし・・・なんでおまえ知らないのwww?」
(  ^ω^)「いや・・・その・・・。」
(´・ω・`)「知らないんだー。」
(  ^ω^)「べ、別にツンは嫌いだからいいお!!」

その言葉をたまたま通りかかったツンが聞いていた。
(´・ω・`)「あ。」
(  ^ω^)「ツ、ツン。いや、今のは違うお!!」

なんて自分は大人気ないんだろう。

とても後悔した。悔やんでも、悔やみきれない。

偶然とは恐ろしいものだ。会いたいときに会えず、ふとした瞬間に会ってしまう。

 
1941(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:00:57.53 ID:lG2gP89O0
その後、ショボンは誤解を解くために何度かツンとブーンを飲み屋に誘ったりした。
しかし、ツンデレのツンは、本当にわかってくれたのかが、わからず、ここ最近まであまりいいムードになる事はなかった。
だからといって、亀裂が入って口も聞かなくなったわけではなく念願のメルアド交換だってした。
とりあえず、普通の友達として接していた。

そんなこんなで現在に至る。

(  ^ω^)「はぁ・・・回想長いお。。。まぁ、普通はもっと長いんだろうけどお。」

―まぁできるだけ短くまとめたんだから許してよ。

(  ^ω^)「ちょwww僕の脳裏がしゃべってるおwww」
ξ゚听)ξ「んぁ・・・ブーンはあたしの事嫌いだったの・・?あたしは・・・。」
寝言?なんだか、とても気になるところで口をふさいでしまった。
(  ^ω^)「・・・そこでしゃべるのやめるなお・・・。」

夜空を見上げると、星が輝いていて綺麗だった。

ξ゚听)ξ「綺麗・・・。」

ツンが星を見ながら、そんな事を言った気がした。

 
1961(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:11:46.57 ID:lG2gP89O0
この星空から見下ろす僕らはどんな風にうつっているのだろう?

この日本はどんな風に?

この世界はどんな風に?

この地球はどんな風に?

そんな空想にふけていた。そして、ふっと我に返る。
時計を見れば、早くツンを家に帰さねばという時間だ。
けれど、ツンは完全に熟睡状態なので、おんぶでもして連れて行く事にした。

(  ^ω^)「やれやれだお。」

 
1971(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:12:15.59 ID:lG2gP89O0
(  ^ω^)「さて、しょうがないから、ツンを背負って家に帰るかお。」
真っ赤な顔のツンを背中におんぶして、ブーンはツンの家へと向かった。
事前にしぃからツンの家は聞いていたので、一人でも大丈夫だと思って。
(  ^ω^)「重い・・・それより・・・なんか当たってる?」

当たってる?

―バシっ!!

ブーンの頭がツンの平手で叩かれる。
ξ゚听)ξ「さっさとすすめぇ!このスケベジジイ!!」
(  ^ω^)「ちょwww」

そして、ツンの家までブーンは向かう。

その途中でツンは完全に熟睡状態に陥った。

 
1991(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:22:39.73 ID:lG2gP89O0

(  ^ω^)「ここが・・・ツンのアパートかお。」
玄関の前に立つ。ツンは起きる様子もない。
(  ^ω^)「マジで寝てるお・・・しょうがないお・・・。」
ブーンはツンの持つハンドバッグを探り、家の鍵らしきものを取る。

―ガチャガチャ
―カチカチ
(  ^ω^)「失礼しますだおー。」
ツンを背負ったまま家に入り、電気をつける。そして、ツンをベッドの上に乗せる。
部屋を見渡すと女の子らしい部屋だった。微妙にいい匂いもする。
(  ^ω^)「・・・しかし、彼氏はいないのかお?」

彼氏の写真の一枚や二枚ありそうだ。

見渡すとどれも女友達との写真ばかり。

(  ^ω^)「お!男発見だお!」

それは部屋のよく見える場所に大事そうに飾られていた。

ブーンとツンの桜の木をバックに写った写真。

そこにいる2人は・・・なんだか自分でも笑ってしまうほど・・・素敵だった。

 
2021(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:30:51.10 ID:lG2gP89O0
(  ^ω^)「なんでこんな写真が飾ってあるんだお。他の写真は真新しいのばっかなのにお。」
確かにブーンとツンの写真以外は最近撮った感じのものばかりだった。

(  ^ω^)「・・・。」

ちょっと胸の奥に何かが突き刺さった。

この時の2人はどんな気持ちだったのだろう?

(  ^ω^)「まさか・・・ありえないお。」

胸に秘めていた思いが微かな希望に乗せてまた溢れ出してくる。

お互いの気持ちとは中々分かり合えないもので。

運命とは儚いもので。

たった一言、伝えられるかどうかで人生が変わってしまうと考えると可笑しくて笑えてしまう。


そして、今。

汚れないまま残っていたツンへの気持ちが・・・

ブーンの中でまた動き始めていた。

あの時のバイバイは・・・未来に繋がっていたのかもしれない。

―――君が好き。


 
2031(´・ω・`) ◆XTkLTDNHHY :2006/04/21(金) 23:37:02.25 ID:lG2gP89O0
今日はここまでです。読んでくれた方々、本当にありがとうございました(  ^ω^)b
これからも、レスがある限り、書き続けようと思います。
みなさん、お疲れ様でした。今後ともよろです。ノシ

感想とかあったら遠慮せず書いてください、よろしくお願いします。参考にする。

 
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