7 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:03:57.92 ID:bQDC9tAA0

各階の探索を終えたブーン達はサムネイル伯爵の屋敷の入り口に集まっていた。

ミ,,゚Д゚彡「みんなの情報をまとめると、どの階にもツンはいなかったことになるな。」
( ゚∀゚)「でも、ビコーズがいたってことはこの屋敷にツンはいると思うんですが・・・。」
( ^ω^)「でも、1階から3階までは全部探したんだおね・・・。」
('A`)「・・・他の場所に連れていかれた可能性もあるのか。」

全員の探索が行き詰まりつつあるときにブーンが言った。

( ^ω^)「このお屋敷の見取り図ってありますかお?」
ミ,,゚Д゚彡「ああ、それなら私が持っているが。」
( ^ω^)「ちょっと見せてくださいですお。」

ブーンは、フサギコから屋敷の見取り図を受けると眺め始めた。


9 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:05:37.98 ID:bQDC9tAA0

ミ,,゚Д゚彡「ジョルジュ、そういえば他の王国騎士団の騎士達はどうしたんだ?」
( ゚∀゚)「俺だけ1人で急いできたんですけど、他の人達もみんなこっちに向かっているはずです。」

その時、ブーンが言った。

( ^ω^)「あ!わかったお!」
('A`)「何がわかったんだ?」
( ^ω^)「1階が2階と3階より微妙に狭いんだお!」
('A`)「1階が狭い?屋敷の外観は同じだったが・・・。」
( ^ω^)「多分隠し部屋があるんですお!」
( ゚∀゚)「隠し部屋か!ブーン、隠し部屋にはどこからいけそうなんだ?」
( ^ω^)「・・・えーと、1階の食堂の暖炉の奥が怪しそうだお。」
ミ,,゚Д゚彡「よし、行ってみよう。」

ブーン達は1階の食堂に向かった。


10 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:07:16.98 ID:bQDC9tAA0

食堂の暖炉の前にブーン達は立ち止まっていた。

( ^ω^)「今は火がついてないからちょっと中に入ってみますお。」

ブーンは、かがみ込むと暖炉の中に入っていった。しばらくするとブーンは戻ってきた。

( ^ω^)「やっぱり暖炉の中の壁にドアがあったお。ドアを開けたら地下に降りる階段があったお。」
ミ,,゚Д゚彡「よし、では地下に降りよう。」
( ^ω^)「はいですお。」
ミ,,゚Д゚彡「ジョルジュは、屋敷の入り口で王国騎士団の騎士達と合流してから地下に来てくれ。」
( ゚∀゚)「わかりました。」

ジョルジュは屋敷の入り口へ戻り、フサギコ達は暖炉に入っていった。


11 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:08:28.70 ID:bQDC9tAA0

暖炉の中にあるドアを開けると地下に降りる階段があった。
フサギコ達は階段を下りた。地下の廊下も地上とおなじように壁に蝋燭が設置されていた。

ミ,,゚Д゚彡「地下も広さは1階と同じくらいありそうだな。」
('A`)「とにかく片っ端から部屋を探していくしかないな。」

フサギコ達が地下の廊下をしばらく進むと廊下の向こうから大量のゾンビが現れた。
その数はざっと見ただけでも20体以上はいた。


14 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:09:20.91 ID:bQDC9tAA0

ミ,,゚Д゚彡「・・・いままでゾンビがいなかったのはここに集結させていたからのようだな。」
('A`)「この奥に黒幕とツンがいるのはほぼ間違いないだろうな。」
ミ,,゚Д゚彡「まずは、あのゾンビ達を倒さない限り先には進めそうにはないな。」
('A`)「そうだな。」

ドクオとフサギコがゾンビに突っ込んでいった。

ドクオ達は、次々とゾンビを倒していったが、ゾンビ達は一向に減る気配が無い。
むしろ増えていくようでもあった。

ミ,,゚Д゚彡「数が多すぎるな。」
('A`)「これではキリがない。」


16 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:10:20.74 ID:bQDC9tAA0

その時、ジョルジュが王国騎士団の騎士達を連れて地下へやってきた。

( ゚∀゚)「フサギコ様。王国騎士団の騎士達が到着しました。」
ミ,,゚Д゚彡「よし、この場は彼らに任せよう。我々は強行突破するぞ。」

フサギコ、ドクオ、ジョルジュ、ブーンは、ゾンビ達と王国騎士団の騎士達が戦っている中を強引に割り込んだ。
そして、ゾンビ達の攻撃を振り切ると地下の奥へと進んで行った。

( ゚∀゚)「・・・なんとかゾンビ達は振り切れたようだな。」
ミ,,゚Д゚彡「よし、では地下の探索を開始しよう。」

フサギコ達は地下の探索を始めた。


17 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:11:30.30 ID:bQDC9tAA0

サムネイル伯爵の屋敷の研究室。荒巻は研究を続けていた。

/ ,' 3「・・・ネズミどもがそろそろやってきそうだな。ビコーズ達は時間稼ぎもできなかったか・・・。」

ドス黒い液体の入っている[死せる刻の箱]の中に、荒巻は試験管に入っている黄色い溶液を落とした。
[死せる刻の箱]の中の液体は真っ赤な色になった。

/ ,' 3「よし。後はこの娘の血を混ぜれば完成だ。魔力の高い若い女の血。
モララーは使えん奴だったがこの娘を見つけたのだけは褒めてやってもよかったかもしれんな。」

荒巻はナイフを取り出すとテーブルの上で眠っているツンに向かった。

/ ,' 3「長かった・・・。これでついに私がヴァンパイアになれる。不老不死の体が手に入る・・・。」

荒巻はつぶやいた。


19 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:12:35.97 ID:bQDC9tAA0

そこへ、ブーン達がドアを開けて入ってきた。

( ^ω^)「ツ、ツン!」
/ ,' 3「くっ、もう来たかネズミどもが!だが、もう遅いわ。」

荒巻はツンの胸にナイフを刺そうとした。

( ^ω^)「うおおおおお!!!」

ブーンはツンに向かって走った。


20 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:13:20.24 ID:bQDC9tAA0

ツンが目を覚ますと自分の体の上にブーンが覆いかぶさっているのに気がついた。

ξ゚听)ξ「・・・ブ、ブーン?」
( ^ω^)「・・・ツ、ツン。大丈夫だお・・・。君は・・・僕が守るお・・・。」

ツンがブーンの背中を見るとそこにはナイフが深々と刺さっていた。そのまま、ブーンは気を失ってしまった。

ξ゚听)ξ「ブ、ブーン!」
/ ,' 3「くそぅ!!この馬鹿ネズミが邪魔しおって!」

荒巻はツンをかばってブーンに刺してしまったナイフを抜くと、再びツンにナイフを刺そうとした。

ξ゚听)ξ「!」


21 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:14:21.95 ID:bQDC9tAA0

しかし、そのナイフはドクオの剣によって弾き飛ばされた。

('A`)「フサギコ、ブーンを診てくれ。こいつは俺とジョルジュでやる。」
ミ,,゚Д゚彡「わかった。」

フサギコはブーンを部屋の隅に運ぶと、すぐに癒しの魔法をかけはじめた。

/ ,' 3「どいつもこいつも私の邪魔をしおって!許さんぞ!絶対に許さんからな!」

荒巻はポケットから[死せる刻の箱]を取り出し、中身をすべて飲み干した。
そして、吸血鬼化の魔法を唱えた。荒巻はみるみる内に体が変化していった。
体が青白く、目が赤くなり、口からは牙が生え、伸びた爪は刃物のように鋭くなっていた。


24 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:15:35.24 ID:bQDC9tAA0

('A`)「ヴァンパイアか?!」
/ ,' 3「そのとおりだ。」
('A`)「吸血鬼化の魔法は存在したのか・・・。」
/ ,' 3「必要な触媒が作成不可能なため失われた魔法だった吸血鬼化の魔法・・・。
だが、[死せる刻の箱]を使えば触媒は作れるんだよ。」
('A`)「・・・。」
/ ,' 3「お前達が邪魔しなければそこの娘の血を使って完全なヴァンパイアになれたんだがな・・・。」
('A`)「完全なヴァンパイア?」
/ ,' 3「馬鹿ネズミのおかげで私には不老不死の能力はない。だが、貴様らを斬り刻むには十分すぎる力はあるがな。」
('A`)「こっちが切り刻んでやるから安心しろ。」
/ ,' 3「いつまでそんな口が聞けるか楽しみだ。」


25 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:16:38.40 ID:bQDC9tAA0

荒巻がドクオに向かって突っ込んでいった。

('A`)「速い!」

荒巻の刃物のように鋭い爪がドクオに迫った。
ガキッ!という音と共に荒巻の爪の攻撃はドクオの大剣で止められた。
その隙にすかさずジョルジュが荒巻を攻撃する。しかし、荒巻はその攻撃をかわした。
そして、鋭い爪でジョルジュに突きを放った。その攻撃を盾で受けるジョルジュ。
だが、荒巻のパワーはすさまじくジョルジュは体勢を崩した。

( ゚∀゚)「クッ。」
('A`)「ジョルジュ、集中しろ!できるだけ相手の攻撃は受けるな!かわせ!」
( ゚∀゚)「は、はい。」


26 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:17:42.07 ID:bQDC9tAA0

ドクオとジョルジュは荒巻に攻撃を繰り出したが、一向に当たる気配がなかった。

/ ,' 3「だんだんとこの体にも慣れてきたな。そろそろ本気を出すか。」

荒巻の攻撃のスピードとパワーがさらに上がった。
ドクオとジョルジュは次第に荒巻の攻撃をかわすだけになってきた。
ドクオはややジョルジュをかばいながら戦っていた。

( ゚∀゚)「(まずい!完全に足手まといだ!)。」
/ ,' 3「そろそろ1匹片付けるか。」

荒巻は、ジョルジュに集中して攻撃を行ってきた。
ジョルジュは、盾でガードしていたが完全に受けきれず次第に体勢が崩れていった。

( ゚∀゚)「うっ!」

さらに激しくなる荒巻の攻撃にジョルジュはとうとう膝をついてしまった。

('A`)「ジョルジュ、下がれ!」
( ゚∀゚)「くそお!!このままで終われるかよ!」

ジョルジュは荒巻に突っ込んでいった。

('A`)「よせ!ジョルジュ!」


33 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:19:46.44 ID:bQDC9tAA0

突っ込んできたジョルジュに荒巻は爪を突き刺した。ジョルジュの背中から爪が貫通していた。

( ゚∀゚)「ガハッ!」
('A`)「ジョルジュ!」
/ ,' 3「まずは1匹。」
( ゚∀゚)「・・・このままじゃ終わらねぇ。って言っただろう!!!!」

ジョルジュは、自分の腹を貫いている荒巻の左腕を剣で切り落とした。

/ ,' 3「グウッ。」
('A`)「フサギコ、ジョルジュを頼む!!」

ブーンに癒しの魔法をかけていたフサギコは床に倒れているジョルジュを部屋の隅に運んだ。


38 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:21:20.07 ID:bQDC9tAA0

ジョルジュの腹に空いた穴を見て、フサギコは汗を流した。

ミ,,゚Д゚彡「・・・(これはまずい!私の癒しの魔法でこの傷を完全にふさげるのか・・・。)。」

フサギコは深呼吸をした。

ミ,,゚Д゚彡「(だが、やるしかない!私がこの命を救うんだ!)」

フサギコは、ジョルジュに癒しの魔法をかけはじめた。


44 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:23:30.79 ID:bQDC9tAA0

片腕を斬りとされた荒巻は切り落とされた自分の腕を見ていた。

/ ,' 3「・・・もうお遊びは終わりだ。全力でここにいる者を皆殺しにする。」

荒巻からすさまじい力があふれ出した。

('A`)「片腕で何ができる。お前こそ死ね。」

ドクオの体からすさまじい闘気があふれ出した。

('A`)「いくぞ!」

ドクオは荒巻に斬撃を繰り出した。だが、荒巻はドクオの斬撃を片手で軽々と受け止めた。

('A`)「何!!」

荒巻はドクオの大剣を手放すとすさまじいスピードでドクオを突いてきた。

('A`)「み、見えない!!」

ドクオは、速すぎて見えない荒巻の爪の攻撃を気配と勘でかわした。しかし、わき腹をえぐられていた。

('A`)「ウアァッ!」

ドクオのわき腹から血が流れる。


48 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:25:52.27 ID:bQDC9tAA0

研究室の隅で気を失っていたブーンは目を覚ました。

ξ゚听)ξ「ブーン、大丈夫?」
( ^ω^)「・・・ツ、ツン。」
ξ゚听)ξ「フサギコ様の癒しの魔法で助かったのよ。」
( ^ω^)「そ、そうかお。」

ブーンが横を見るとフサギコがジョルジュに癒しの魔法をかけていた。

( ^ω^)「ジョルジュ!」
ξ゚听)ξ「ジョルジュはあの男にやられたのよ。」

そう言うとツンは荒巻の方を見た。
ブーンが荒巻の方を見るとドクオがわき腹から血を流して闘っていた。
あれほど雄雄しかったドクオの背中が今では消えてしまいそうなくらい小さかった。

( ^ω^)「ド、ドクオさん!」

ブーンは、よろめきながら立ち上がった。

ξ゚听)ξ「ブ、ブーン何をするの?癒しの魔法は失った血までは回復しないからまだ動かない方がいいわ。」
( ^ω^)「フサギコ様もジョルジュも今は闘えないお。だから、僕がドクオさんを助けるんだお!」

そう言うとブーンは荒巻に突っ込んで行った。


50 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:27:17.18 ID:bQDC9tAA0

わき腹に一撃を受けたドクオはそのあとの荒巻の攻撃を気配と勘だけでかわしていた。
だが、致命傷を避けるだけでダメージは確実に蓄積され、満身創痍のドクオはもはや気力だけで戦っていた。

/ ,' 3「ここまで戦えるとは正直驚いたよ。」
('A`)「・・・。」

ドクオはしゃべる力も無くなっていた。

/ ,' 3「まあ、そろそろ引導を渡してやろう。」

荒巻はドクオの攻撃をかわすと爪でドクオの足を貫いた。膝をつくドクオ。

('A`)「グハッ!」
/ ,' 3「安心しろ。後ろにいる連中もすぐに同じところに連れて行ってやる。」

荒巻は目の前で膝をついているドクオにとどめをさそうとした。


52 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:28:49.23 ID:bQDC9tAA0

( ^ω^)「うおおおおおおお!!!!!!」

そこへいきなりブーンが荒巻に体当たりしてきた。しかし、荒巻の体はびくともしない。

( ^ω^)「ドクオさんはやらせないお!」
/ ,' 3「なんだ?まだくたばりぞこないのネズミがいたか。まあ、お前から始末してやる。」

荒巻はブーンに向かって爪の攻撃を繰り出した。


55 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:30:01.87 ID:bQDC9tAA0

( ^ω^)「守護の指輪だけど何か質問ある?」

ブーンは力一杯に叫んだ。ブーンが指にはめいてた[守護の指輪]の魔力が解放された。ブーンの周りに守護の魔法がかかる。
ブーンに向かって繰り出された荒巻の爪の攻撃は、ブーンに当たる前に魔法の壁で止められた。

( ^ω^)「ドクオさん!!!今のうちですお!!」

ブーンはドクオに向かって言った。


57 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:31:16.89 ID:bQDC9tAA0

('A`)「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

ドクオはわずかに残された力を振り絞り、荒巻に向かって切りかかった。

/ ,' 3「し、しまった!」

ブーンに攻撃していたため、荒巻はドクオの攻撃には反応できなかった。
ザシュッ!というドクオの斬撃の音と共に荒巻の胴と頭が切り離された。
荒巻の頭が床を転がり、胴体は床に倒れた。

( ^ω^)「や、やったですお!」
('A`)「・・・。」

ドクオはわき腹からを血を流しがなら床に倒れた。

( ^ω^)「ド、ドクオさん!!!」


63 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:33:08.11 ID:bQDC9tAA0

ドクオが目を覚ますと横には眠っているジョルジュがいた。

('A`)「・・・ここは?」
( ^ω^)「ド、ドクオさん!よかったですお!」

ブーンに喜びの顔が溢れていた。

ミ,,゚Д゚彡「ドクオ、気がついたか。ここは、サムネイル伯爵の研究室だ。
おまえがヴァンパイアを倒した後、地下のゾンビを全滅させた王国騎士団の騎士達がやってきたんだ。
そして、急いで僧侶にかけつけてもらっておまえとジョルジュは助かったわけだよ。」
('A`)「・・・そうか。」
ミ,,゚Д゚彡「これでゾンビ事件は無事に解決だ。」
('A`)「そうだな。」
ミ,,゚Д゚彡「[死せる刻の箱]は、ブーンに頼まれたので王国騎士団で保管することにしたよ。」
('A`)「そうか。」
ミ,,゚Д゚彡「ジョルジュが目を覚ましたらこの屋敷を出よう。
いちおう傷の治療は終わっているが、おまえとジョルジュは病院に移った方がいいだろう。」

それからしばらくしてジョルジュが目覚めた後、王国騎士団の騎士達とブーン達は屋敷を出た。


65 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:34:57.51 ID:bQDC9tAA0

屋敷を出たブーン達を太陽の光が出迎えた。

( ^ω^)「もう朝ですお!」
ξ゚听)ξ「あ!」
( ^ω^)「ツン、どうしたのかお?」
ξ゚听)ξ「そういえば、ショボンさんとの契約ってどうなってるの?」
(;^ω^)「あ、それはそのですお・・・。」

ブーンがどう説明しようかと悩んでいるとモナーが走ってやってきた。

( ^ω^)「あれ?モナー?何でここにいるのかお?」
( ´∀`)「い、いや実は、ショボンさんこの町にいたみたいなんスよ。」
( ^ω^)「ええ!?」
( ´∀`)「昨日、俺が急いでラウンジ王国に向かおうと馬車止めに行ったらそこでバッタリ会ったんッスよ。
なんかこの町に別の用事があったみたいッス。」
( ^ω^)「・・・それでショボンさんは今はどこにいるかお?」
( ´∀`)「ああ、そうだ!だからブーンさん探してたんスよ!急ぎましょう!
ショボンさんには、コッチミルナさんの反物屋で待ってもらっているッスから!」
( ^ω^)「そ、それは急がないとまずいお!」
ξ゚听)ξ「・・・詳しい事情を説明してほしいわね。」
(;^ω^)「え、えーと、走りながら説明するお。行こうだお。」

ブーンとモナーは、屋敷から走り去っていった。

ξ゚听)ξ「あ、ちょ、ちょっと!」

ツンがブーン達を追って屋敷から去っていった。


68 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:36:29.70 ID:bQDC9tAA0

屋敷から走り去っていくブーン達を見ながらフサギコは言った。

ミ,,゚Д゚彡「・・・商人というのも大変みたいだな。」
('A`)「・・・そうだな。」
ミ,,゚Д゚彡「ドクオ、また旅に出るのか?」
('A`)「・・・。」
ミ,,゚Д゚彡「どうした?」
('A`)「・・・王国騎士団には俺の鎧はまだあるか?」
ミ,,゚Д゚彡「・・・ああ、あるさ。」
('A`)「・・・今はまだ着れない・・・だが、俺が本当に強くなったら王国騎士団の鎧を着させて欲しい。」
ミ,,゚Д゚彡「わかった。いつまでも待っている。」

フサギコはドクオに手を差し出した。ドクオはフサギコと握手をした。


70 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:38:33.06 ID:bQDC9tAA0

ブーン達はコッチミルナの反物屋に着いた。反物屋にはショボンとコッチミルナがいた。

( ^ω^)「お待たせしましたですお。」
(´・ω・`)「ブーンさん、こんにちは。」
( ^ω^)「さっそく契約の話ですけれど、喜んで契約をさせていただきますお。」
(´・ω・`)「おお!それはありがとうございます。」

ブーンはサインをした契約書をショボンに渡した。

(´・ω・`)「確かに受け取りましたよ。」
( ^ω^)「これからもよろしくお願いしますですお。」
(´・ω・`)「はい、こちらこそよろしくお願いします。お互いの国がより豊かになるようにがんばりましょう。」
( ^ω^)「はいですお。」

ブーンとショボンは握手をした。

71 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:40:35.53 ID:bQDC9tAA0

荒巻が黒幕のゾンビ事件が解決した数日後。
大商人ショボンとの契約も無事に終了したブーン達は、ニューソクの町を出て自分達の町へ戻ることになった。

馬車の側には、ブーン、ツン、モナーがいた。
見送りにはドクオ、ジョルジュ、フサギコが来ていた。

ξ゚听)ξ「今回は置いてけぼりじゃなくてよかったわ。」
(;^ω^)「あうあう。一緒に帰ろうだお。」

フサギコとジョルジュがブーン達の前にやって来た。

( ゚∀゚)「俺達はまだもう少しこっちの町でやることがあるんだ。終わり次第そっちに帰るから飲みにでも行こうぜ。」
( ^ω^)「うん。ジョルジュも体には気をつけてがんばってお。」
( ゚∀゚)「ああ、がんばるぜ。」
ミ,,゚Д゚彡「ブーン、これからは隣の国との貿易でいろいろと大変だと思うが、がんばってくれ。応援しているよ。」
( ^ω^)「はいですお。がんばりますお。」


72 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:41:46.35 ID:bQDC9tAA0

ドクオがブーンの前に来て言った。

('A`)「俺も明日にはこの町を出て旅に出る。また、珍しいものを見つけたら鑑定してくれ。」
( ^ω^)「はいですお。ドクオさんもお体にはお気をつけてですお。」
('A`)「ああ。」
( ^ω^)「じゃあ、そろそろ出発しますお。」

ブーンとツンが馬車に乗るとモナーがわざとらしく言った。

( ´∀`)「ああ!しまったぁ!俺宿屋に忘れものしたッス!ブーンさんとツンさん先に行っちゃって下さいッス。」
( ^ω^)「え、別に待ってるお。」
ξ゚听)ξ「はやく取ってきなさいよ。」
( ´∀`)「い、いや、それが多分すぐには見つからないと思うんスよね。とにかくお先にどうぞッス。」
(;^ω^)「ま、まあモナーがそう言うなら2人で帰るお。」
ξ////)ξ「モ、モナーが用事で乗れないから2人で帰るだけだからね!」

ブーンとツンを乗せた馬車はニューソクの町の出発した。


76 :のびた ◆0UBHj9d5Uc :2006/03/14(火) 23:43:43.90 ID:bQDC9tAA0

ニューソクを出発した馬車の中。

( ^ω^)「・・・。」
ξ゚听)ξ「さっきから黙り込んでどうしたの?」
( ^ω^)「最初はちっちゃな道具屋ブーンだったけど今は隣の国と貿易をすることになってすごいおね。って思ってたんだお。」
ξ゚听)ξ「そうね。こんなに大きくなるなんてすごいわよね。」
( ^ω^)「・・・ツン、ありがとうだお。」
ξ゚听)ξ「え?」
( ^ω^)「ここまでがんばれたのはきっとツンのおかげだお。」
ξ////)ξ「な、何言ってるのよ。」
( ^ω^)「これからもずっとツンと一緒にがんばっていきたいお。」
ξ////)ξ「わ、私もブーンと一緒にがんばっていきたいよ。」
( ^ω^)「ありがとうだお。」

ブーンはツンの手を握った。ツンはその手を強く握り返した。






馬車は太陽の光の祝福を受けてゆっくりとゆっくりと進んでいった。



第8章「道具屋ブーンの本当に大切なものだお」おわり


「( ^ω^)ブーンが道具屋の店長になったようです」−END−

 

 

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