1 名前: ※この物語には暴力的なシーンが含まれています 投稿日: 2006/09/12(火) 14:20:42.12 ID:MhNUoWhqO
それは、ほんの些細な出来事から始まった。

ξ゚听)ξ「えっと、あの本どこだっけな……」

物静かな図書館。

( ^ω^)「確かこの辺だお……」

同じ本を目指し、伸びた二人の手が、触れ合う。

ξ゚听)ξ( ^ω^)「あっ……」

ξ///)ξ「ご、ごめんなさい」

(*^ω^)「こ、こっちこそすまんお」

それが、ツンとブーンの初対面だった。
3 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:23:10.96 ID:MhNUoWhqO


数日後…

ξ゚听)ξ「えっと、次の講義はっと……」

ツンは一人、廊下を歩いていた。

('A`)「でさ、山荘の無料宿泊券4名様分が当たったんだ」

(´・ω・`)「しかも食事つきなんだろう?」

( ^ω^)「フヒヒ、凄いお。ドクオは本当にラッキーな男だお」

(*'A`)「うへへ、よせやい」

(´・ω・`)「でも4名様なんだろ?あと一人どうするんだい?」
 
6 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:26:10.37 ID:MhNUoWhqO
ブーン達が廊下の角を曲がる。
その時…

ξ><)ξ「キャッ!」

( ゚ω゚)「アッー!」

ξ#゚听)ξ「ちょっと!どこ見て歩いてんのよ!!」

(#^ω^)「それはこっちのセリフだお!」

ξ゚听)ξ「ってアレ?あんたこの前図書館で……」

( ^ω^)「そういう君は……」



バスに揺られながら四人は山荘を目指していた。

ξ゚听)ξ「すみません、なんか私まで…」

( ^ω^)「気にすることないお。この前ぶつかっちゃったお詫びだお」

 
9 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:28:39.73 ID:MhNUoWhqO
(´・ω・`)「まぁ券が一枚余っただけなんだけど」

(;'A`)「言うなよ…」

バスは快適に走っていた。
バスにはツン達と、学生などが数人乗っていた。

「携帯でテレビ見るか?」
「見る見る!」

(#^ω^)「ウルサイDQNだお」ビキビキ
('A`)「無視しとこーぜ」

『次は、最近話題の連続猟奇殺人事件の続報です』

「つまんねーよ、変えろ変えろ!」
「わかってるよ!」

(´・ω・`)「静かにしないと、ぶち殺すぞ」

「ヒィィーッ」
「ズ、ズビバゼン…」
 
11 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:30:21.19 ID:MhNUoWhqO
(´・ω・`)「注意してきたよ」

(;^ω^)「す、凄いお…」



山に近付くにつれて、乗客は減っていった。
学生達もだいぶ前に降りてしまっていた。
バスには、もうツン達しか乗っていなかった。

「間もなくー、終点、終点です」

('A`)「さ、降りるとするか」

( ^ω^)「お疲れ様だおー」

バスが停車すると、ぞろぞろと出入口に向けて歩きだした。
ドクオ、ブーン、ショボンが乗車賃を払い、最後にツンが払う。

「この天気だと、今夜は大雪ですよー。お気をつけて」

 
14 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:33:11.03 ID:MhNUoWhqO
バスのドアが閉まる。
ツンが空を見ると、確かにどんよりとした雲が漂っていた。

ξ゚听)ξ「大雪か…」

( ^ω^)「どうかしたかお?」

ξ゚听)ξ「なんでもないです。さ、行きましょ!」

四人は砂利だらけの山道を歩いて目的地である山荘を目指した。
途中、『流石山荘まであと1km』という看板を見付け、四人の顔は疲れてドクオのようになる。

( 'A`)「まだかお…もう疲れたお……」

('A`)「しっかりしろよ、ブーン」

ξ'A`)ξ「1kmってどれくらいなのかしら…」

(´'A``)「あ、橋が見えてきたよ」

 
18 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:36:05.50 ID:MhNUoWhqO
ショボンの言う通り、目の前には橋が見えた。
木製の古びた吊り橋である。

ξ゚听)ξ「怖いわね。足場が抜けたりしないかしら」

(;^ω^)「だだだだだ大丈夫だお。ぼぼぼーぼ・ぼーぼ僕がついてるお」

('A`)「おめぇが一番怖がってんぞ」

ぐらぐらと揺れる吊り橋をなんとか渡り終え、皆は胸を撫で下ろす。
そんな時だった。

   連続猟奇殺人事件
今夜は大雪
      どんよりとした雲
    木製の古びた吊り橋

ξ;゚听)ξ「な、なに…?」

 
20 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:39:32.76 ID:MhNUoWhqO
ツンの思考の中に、先程の出来事が文字になって現れた。

( ^ω^)「どうかしたかお?」

ξ゚听)ξ「な、なんでもないです…」

ツン本人にも何が起きたのか理解できなかった。



流石山荘。
フロントで少しばかりいざこざか起きる。
流石兄弟…この山荘の経営者だ。
そして、その流石兄弟に突っかかっているのは宿泊客のニダーである。

<#ヽ`∀´>「なんで起こさなかったニダ!!」

(;´_ゝ`)「いや、何も言われなかったですし…」

 
21 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:41:35.62 ID:MhNUoWhqO
<#ヽ`∀´>「最終のバスが行くとわかってれば昼寝なんかしなかったニダ!謝罪と賠償を…」

(´<_` )「代金は無料にします」

<ヽ`∀´>「そ、そうニダか?じゃあ許すニダ」

弟者の言葉に、上機嫌になったニダーはさっさと自分の泊まっている部屋に戻っていく。

(#´_ゝ`)「いきがんなよ、チョンが」

ニダーの後ろ姿を見ながら、兄者が軽く舌打ちした。

( ´_ゝ`)「だが弟者、無料にしてどうする?」

(´<_` )「昨日の宿泊代は前払いだ。返す気はない」

 
22 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:44:00.30 ID:MhNUoWhqO
( ´_ゝ`)「では今日の分と?」

(´<_` )「飯は無料宿泊券の当たった客共のために安上がりにしてある」

( ´_ゝ`)「…あのチョンの部屋は、一日分ベッドメーキングも何もしなくていいと?」

(´<_` )「わかってるじゃないか、兄者」

( ´_ゝ`)「GJだ、弟者」

( ´_ゝ`)「流石だよな俺達」(´<_` )

そんなやりとりが終わると同時、山荘にツン達が到着した。

('A`)「こんちは、無料宿泊券が当たった者ですが」

 
23 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:48:27.29 ID:MhNUoWhqO
( ´_ゝ`)「ようこそ流石山荘へ。何もサービスはないが落ち着いてほしい」

(#´・ω・`)「なんか僕のセリフ取られた気がするよ」

(´<_` )「冗談はさておき、お部屋にご案内します」

ツン達は弟者に案内され、部屋に向かう。

(*゚ー゚)「ねぇねぇギコ君、私達トイレも一緒だよね」

( ,,゚Д゚)「当たり前だぜ、しぃ」

ツン達と擦れ違うように、カップル客が通り過ぎた。

('A`)「羨ましい…」

( ^ω^)「ドクオにもいつか彼女できるお!安心するお!大丈夫だお!」

 
24 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:51:33.37 ID:MhNUoWhqO
('A`)「心が篭ってない慰めありがとよ」

(´<_` )「お待たせしました。みなさんはこの四部屋をお使いください」



ツン達が部屋に通されたその頃…

( <●><●>)「ただいま戻りました」

( ><)「野鳥観察楽しかったんです」

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ」ぼいんっ

フロントに別の泊まり客の一行がやってくる。

( ´_ゝ`)「お帰りなさいませ、ごしゅ…ちんぽっぽ様、わからないんです様、わかってます様」

( <●><●>)「何を言おうとしたかわかってます」

 
25 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:54:11.63 ID:MhNUoWhqO
( ><)「気にしない方がいいんです」

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ」ぼいんっ

( ><)「疲れたので部屋に戻ります、キーをください」

( ´_ゝ`)「はい、こちらです」

( ><)「大降りになる前に帰ってこれて良かったですね」

( <●><●>)「雪が降るのはわかってました」

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ」ぼいんっ

(//<●><●>)「そんなこと言われると照れるのもわかってました」

キーを受け取ると、ちんぽっぽ達は仲良く会話しながら部屋に戻っていった。

 
26 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:56:55.51 ID:MhNUoWhqO
<ヽ`∀´>「良いこと聞いたニダ。ウリも野鳥観察してくるニダ」

( ´_ゝ`)「はぁ、行ってらっしゃいませ」

話を聞いていたニダーは、兄者にキーを渡すと山荘を出ていった。

( ´_ゝ`)「……一生帰ってこなきゃいいのになぁ」



ξ゚听)ξ( ^ω^)「カンパーイ!!」('A`)(´・ω・`)

ドクオの部屋に集まったツン達。

ξ゚听)ξ「本当、ありがとうございました」

( ^ω^)「気にしなくていいんだお。どうせドクオのおかげだお」

('A`)「どうせって……」

 
27 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 14:58:44.47 ID:MhNUoWhqO
(´・ω・`)「でもツンさんとブーンて偶然がよく重なるよね」

('A`)「フラグ立ちすぎじゃね?」

ξ゚听)ξ「フラグ?」

( ^ω^)「口で説明するのは難しいお…いわゆるお決まりのパターンのことだお」

(´・ω・`)「それが起きると恋に落ちたり死んだりしちゃうんだよね」

('A`)「恋愛フラグと死亡フラグってヤツだな」

ξ゚听)ξ「へえ」

( ^ω^)「同じ本を同時に手に触れたり、角を曲がるとぶつかったり」

ξ゚听)ξ「あぁ、それで…」

 
28 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:03:10.56 ID:MhNUoWhqO
( ^ω^)「ちなみに趣味は?」

ξ゚听)ξ「ネットです。ヤフオクで欲しい物落札してるだけなんですけど」

( ^ω^)「僕もネットが趣味だお!またフラグが立ったおwwwww」

('A`)「ネットっつってもお前はVIPばっかだろ」

(´・ω・`)「それなら僕達だって趣味が同じだよね」

ドクオとショボンにツッコミを入れられるブーンを見ながら、ツンは何かを思い出した。

ξ゚听)ξ「…そういえば私、そういうこと結構起こりますよ」

( ^ω^)('A`)(´・ω・`)「え?」

 
29 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:07:14.51 ID:MhNUoWhqO
ξ゚听)ξ「上京するとき新幹線で名前が同じ子と出会って」

('A`)「ルームシェアしたとか?」

ξ゚听)ξ「はい。他には前の彼氏なんかは合コンで知り合ったんですけど、同じアパートのお隣さんだったんです」

( ^ω^)「そ れ は な い…と言いたいけど、これは凄いお」

(´・ω・`)「運命的だね、そういう人生って羨ましいよ」

ξ///)ξ「そ、そんなことないですよ!なんか私酔っちゃったみたい、部屋に戻りますね」

 
30 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:10:44.27 ID:MhNUoWhqO
顔を真っ赤にしたツンは、部屋を飛び出していった。
ブーン達のお目当てともいえるツンがいなくなり、静まり返る部屋。

('A`)「…お開きにするか」

( ^ω^)「…そうするお」

(´・ω・`)「…じゃあ、また夕食で」



雪は時間が経つにつれ、その激しさを増す。

<ヽ`∀´>「うぅ〜…冷える冷えるニダ…」

野鳥観察に出たニダーは、結局野鳥一羽も見付けられなかった。

<ヽ`∀´>「こんなことなら部屋に入れば良かったニダ…」

 
32 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:13:01.88 ID:MhNUoWhqO
がっくりと肩を落としながら、とぼとぼと歩く。
雪は止む気配がなく、ニダーの体を冷やした。

<ヽ`∀´>「ションベンしたくなったニダ…」

寒さで体が震え、尿意が襲う。
ニダーは立ち止まると、その場で小便をし始めた。

<ヽ`∀´>「ふ〜…ジョロジョロ出るニダ」

湯気を出す小便を見つめるニダー。
何も考えていないで、ただ終わるのを待っている。
そんなニダーに、黒い影がゆっくりと近付いていた…。



時刻は夕食時になり、食堂に宿泊客が集まりだす。

 
33 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:17:00.60 ID:MhNUoWhqO
(´<_` )「今日はバイキング形式になってまーす。お好きにお取りくださーい」

弟者が客達に声をかけていく。

( ^ω^)「バイキング大好きだおwww」

ξ゚听)ξ「よく行くんですか?」

('A`)「まぁこいつの場合は食べ放題だからだがな」

ツン、ブーン、ドクオは揃って料理を取りに行く。

(*゚ー゚)「ギコ君、私がこれがいいなぁ」

( ,,゚Д゚)「俺もこれにしようと思ってたぜ」

(*゚ー゚)「嬉しい。じゃあ席に戻ったらあ〜んしてあげるね」

 
34 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:22:09.76 ID:MhNUoWhqO
先に料理を選んでいたしぃとギコは、料理を取り終えると仲良く寄り添って席に戻っていく。

( ><)「なんか味が薄い気がします」

( <●><●>)「手を抜いたのはわかってます」

(*‘ω‘ *)「ちんぽっぽ」ぼいんっ

別のテーブルでは、ちんぽっぽ達が食事をしていた。

(´・ω・`)「ごめん、お待たせ」

('A`)「遅いじゃねーか」

(´・ω・`)「すまない、ちょっと散歩してきたんだ」

ξ゚听)ξ「雪大丈夫でした?」

(´・ω・`)「たいぶ降ってきたよ、ほら」

 
36 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:24:46.06 ID:MhNUoWhqO
ショボンが窓を指差す。
窓の外縁にはだいぶ雪が付いており、大雪になりつつあった。

(;´_ゝ`)「弟者…」

(´<_` )「どうした?兄者」

(;´_ゝ`)「あのチョンが帰ってこない」

(´<_`;)「迷ったか?外はもう大雪だぞ…」

(;´_ゝ`)「仕方ない。一応は客だ、探してくる」

(´<_`;)「任せた」

ヒソヒソと会話する流石兄弟の顔は、焦りに滲んでいた。
兄者はそんな表情のまま、食堂を出ていく。
そのやりとりをツン達は遠くで見ていた。

( ^ω^)「何かあったのかお?」

 
37 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:28:34.40 ID:MhNUoWhqO
('A`)「さぁな。どうせ俺達には関係ねーよ」

(´・ω・`)「さっさと食べて部屋に戻ろうか」

ξ゚听)ξ「そうですね」



ますます激しさを強めていく雪。
ニダーを探しに出た兄者も、その雪の激しさに見回れていた。

(;´_ゝ`)「あのチョン、迷惑ばかりかけやがる…」

雪が積もりつつある地面を踏みしめ、兄者は先を進んだ。
夜ということと、この天気ということが合わさって、視界はかなり悪い。
懐中電灯をつけていても、足元を照らすのが精一杯だった。

(;´_ゝ`)「…行き違いになったかもな」

 
42 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:47:59.53 ID:MhNUoWhqO
兄者の中に、半ば諦めのような感情が芽生える。
山荘に帰ろうと、立ち止まった。

( ´_ゝ`)「ん?」

照らされた足元に、何かを発見する。
それは、紛れもない人の手だった。
恐る恐る、照らす場所を移動させていく。
そして…

<ヽ`∀´>「……」

(;´_ゝ`)「!! し、死んでる……」



しぃとギコの部屋。
夕食を食べ終わった二人は、部屋に戻っていた。

( ,,゚Д゚)「は、早くしようぜ」

(*゚ー゚)「駄目、シャワー浴びてくるからちょっと待ってて」

 
44 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:52:04.61 ID:MhNUoWhqO
ギコはすでに臨戦体勢。
しぃもまんざらでもない様子だ。
浴室に向かうしぃを名残惜しそうに見送り、ギコは早くしぃが戻ってこないかと待つ。
シャワーの音が聞こえてきた。

(*,,゚Д゚)「しぃの裸ハァハァ」

なんてことを思わず想像してしまう。
そんなギコがいるベッドに、足音が近付いてくる。

( ,,゚Д゚)「待ってたぜ!し…ぃ……」

まだ、シャワーの音は浴室から響いていた…。



(*゚ー゚)「るんるんるるーん♪」

鼻唄混じりに、全身を洗うしぃ。

 
45 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:54:28.04 ID:MhNUoWhqO
(*゚ー゚)「ギコ君と初めてのセックスだぁ…緊張するなぁ」

口ではそう言っているが、心はもうそのことでいっぱいである。

「……」

(*゚ー゚)「ギコ君?まだ駄目だよ、ちょっと待ってて」

カーテン越しに人影が映った。

(*゚ー゚)「もう、ギコ君はエッチなんだからぁ」

恥ずかしいが、嬉しかった。

(*゚ー゚)「ギコ君?」

しかし、そんな気持ちも、段々と薄れた。
カーテン越しの人影は、一言も喋らない。

(*゚ー゚)「ねえ…どうかしたの?」

 
48 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 15:58:07.32 ID:MhNUoWhqO
返事はない。
その直後、カーテンが勢いよく開かれた。

(;゚ー゚)「キャアアアアア!!」

叫び声は、シャワーの音に掻き消される…。



兄者がニダーを探しに出てから数時間。

(´<_`;)「兄者…」

ニダーはおろか兄者すら戻ってこない状況に、弟者は不安を募らせた。

(;´_ゝ`)「い、今戻った…」

ドアを激しく開き、顔面蒼白の兄者が戻ってくる。
その顔が、寒さで血の気が退いたわけでないのだと、弟者はすぐに気付いた。

(´<_`;)「ど、どうかしたのか?」

 
49 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/09/12(火) 16:02:10.41 ID:MhNUoWhqO
(;´_ゝ`)「あ、あの客…死んでた」

がちゃがちゃと玄関の鍵を閉めながら、兄者が言う。

(´<_`;)「そんな…」

(;´_ゝ`)「しかも殺されてたんだ…と、とにかく警察に電話しろ」

(´<_`;)「わ、わかった…」

弟者は受話器を持ち、ボタンを押す。
だが…

(´<_`;)「繋がらない……」

(;´_ゝ`)「なんだと……」

(´<_`;)「この雪で電話線が切れた…?」

(;´_ゝ`)「わからん…そうだ、お前は客を呼んできてくれ。俺は戸締まりを確認してくる」

(´<_`;)「は、把握」

 
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