641 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 22:54:33.28 ID:gV+dFtHK0
皆一斉に立ち上がる
('A`)「・・・この人・・・しょぼんさんでしたっけ・・・信用できるんすか?」
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「・・・俺は信用できると思う」
ξ゚听)ξ「こ、こいつは裏切ったりしないわよ!」
( ゚∀゚)「・・・ほう」
ξ゚听)ξ「何!」
( ゚∀゚)「いや、なんでも」

( ゚∀゚)「まぁ兄者が言うんなら間違いなさそうだ。しょぼん、よろしく」
(´・ω・`)「・・・はい」
(,,゚Д゚)「じゃあ行くぞゴルァ」
皆、廃墟から外に出て行く・・・
それにツンも続こうとした時

( ^ω^)「ちょっと待つお」
後ろにいたブーンが呼びかけた

ξ゚听)ξ「・・・何」

 
642 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 22:57:43.17 ID:gV+dFtHK0
廃墟で、ブーンとツンが対峙する

( ^ω^)「・・・謝れお」
ξ゚听)ξ「何でよ」
( ^ω^)「僕を殺したのがお前だからだお!」

ξ゚听)ξ「・・・何よ、今更そんなこと・・・」
( ^ω^)「・・・・・・」

( ゜ω゜)「・・・今更?」

 
644 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:02:26.44 ID:gV+dFtHK0
( ゜ω゜)「・・・・・・」
ブーンがゆっくりとツンに近づく
ξ゚听)ξ「な、何よ・・・近づかないでよ!」

( ゜ω゜)「今更ってどういうことだお!僕を殺したのはお前だお、それは変わらないお!」

( ゜ω゜)「カーチャンを!トーチャンを!友達を!」
今にも胸ぐらを掴みそうな勢いでブーンは詰め寄る
( ;ω;)「奪ったのはお前なんだお・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
( ;ω;)「謝れお!僕に・・・僕に謝れお!」

 
648 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:09:46.21 ID:gV+dFtHK0
ξ゚听)ξ「・・・・・・私・・・私は・・・」
( ;ω;)「謝れ、謝れ、謝れお!」
ξ゚听)ξ「私だってあんたを殺すつもりなんて無かったわよ!・・・あれは、脅しで・・・」
( ;ω;)「そんなこと知らないお!お前は・・・お前は立派な殺人鬼なんだお!」
ξ゚听)ξ「・・・・・」
ツンは黙りこくった
・・・数秒後、ブーンの中の何かが切れた

(,,゚Д゚)「おーい、ブーン、ツン、何やってんだー?」
その時、ギコが彼らを呼びに廃墟の中に入ってきた
(,,゚Д゚)「早くしねーと・・・・・・!」
彼が見たのは、ブーンがツンの頬を張る光景だった

 
651 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:16:19.43 ID:gV+dFtHK0
ξ゚听)ξ「・・・ッ・・・!」
ツンが頬をおさえる
(,,゚Д゚)「おい、ブーン!」
なおもツンに殴りかかろうとするブーンを慌ててギコが止める
( ;ω;)「お前・・・お前は許さないお!」
(,,゚Д゚)「ちょっと待て、落ち着け、ブーン!」
ギコにつかまれたままじたばたと手足を動かすブーン
しかしやがて、力を抜いてその場にへたり込んでしまった

( ゚∀゚)「なんだなんだ、一体何やって・・・あぁ?」
心配になったのだろう、ジョルジュや兄者、しょぼんまでもが入ってきた

( ;ω;)「う・・・う・・・」
ブーンはとめどなく涙を流す。一方のツンも・・・涙目でブーンを睨んでいた
( ;ω;)「こいつは僕を殺したのに・・・」

( ;ω;)「僕はこいつを殴ることさえも許されないのかお・・・?」

( ゚∀゚)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

ξ゚听)ξ「・・・ッ!」
(´・ω・`)「あ、ツンさん!」
何かに押されたかのように、突然ツンが走って廃墟の外へと飛び出した
しょぼんが慌てて後を追った・・・

 
658 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:24:16.90 ID:gV+dFtHK0
ーーー天国 路地裏ーーー
まだ暗い路地
ツンは壁を背にしゃがみこみ、泣いていた
ξ゚听)ξ「・・・ぅ・・・」
(´・ω・`)「・・・ツンさん」
いつの間にか、その場にしょぼんが立っていた
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・言ったでしょう?路地裏は危ないって・・・夜は特に危険なんです。戻りましょう」
ξ゚听)ξ「やだ・・・」
(´・ω・`)「子供ですかあなたは」

 
663 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:28:36.87 ID:gV+dFtHK0
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・何したんです?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「謝らなかったんでしょ?ブーンさんに」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「やっぱり子供ですね」
ξ゚听)ξ「ッ!あんたに何が・・・私の何が・・・」
(´・ω・`)「何もわかりませんよ。僕はあなたのことをほとんど知らないし、ブーンさんのことも知りません」

(´・ω・`)「でも、謝るべき時ぐらいわかります」

 
669 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:34:01.36 ID:gV+dFtHK0
(´・ω・`)「・・・僕が医療ミスしたって話、しましたよね?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「あの時、僕は何度も謝りました。遺族に、頭を擦り付けて、何度も何度も」

(´・ω・`)「でも誰も許してくれませんでした・・・当然です 殺したことは謝るぐらいで許されることじゃない」

(´・ω・`)「それでも僕は謝り続けた・・・いや、謝らないといけないんです」

(´・ω・`)「あなたもそう・・・あなたにどんな理由があるにしても、それはブーンさんに関係のないこと」

(´・ω・`)「自分の殻に閉じこもって謝りもせず、ただ黙ってるだけじゃだめなんです」

 
675 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:39:32.73 ID:gV+dFtHK0
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・謝ってあげてください」
ξ゚听)ξ「・・・わかった・・・わよ・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・あなたも」

(´・ω・`)「あっちの世界に思い残すことがあるんですね?だから・・・ブーンさんに素直に謝れない・・・苦しんでるのは私もだ・・・そう思っているから」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・まぁ、それは僕の聞くことじゃありませんね・・・とにかく、ブーンさんには謝ってあげてください・・・立てますか?」
そういってしょぼんはツンに手を差し伸べる

 
677 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:42:36.20 ID:gV+dFtHK0
ξ゚听)ξ「・・・立てる」
ぶっきらぼうにそういって、ツンは立ち上がった

ξ゚听)ξ「・・・・・・・・・・・・・」

(´・ω・`)「?どうしました?」
ξ゚听)ξ「・・・ありがとう」
(´・ω・`)「・・・・・・」

(´・ω・`)「僕に素直にならず、ブーンさんに素直になってあげてください」
ξ゚听)ξ「・・・うん」

 
680 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:47:50.72 ID:gV+dFtHK0
ーーー天国 廃墟ーーー
( ゚∀゚)「・・・はぁ、殴っちまったか・・・」
( ;ω;)「・・・・・・」
( ゚∀゚)「女に手、出すのはちぃと気にくわねえけど・・・ま、仕方ないわな」
( ´_ゝ`)「・・・相手は自分を殺した女だ・・・同じ部屋にもいたくないと思うのが普通だろう」
(,,゚Д゚)「・・・俺にとっちゃ初耳だったんだが・・・な、とりあえず落ち着いとけ」
( ;ω;)「・・・わかった・・・お」

( ゚∀゚)「・・・一つ、理解しておけ・・・どう受け取るかはお前の勝手だが」

( ゚∀゚)「普通の殺人者ならここには来ない・・・お嬢さんがここにきたのには相応の理由があるはずだ」
( ;ω;)「・・・・・・」
(,,゚Д゚)「・・・ま、そういうこったな にしてもツンとしょぼんはまだか?」

 
682 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:53:58.80 ID:gV+dFtHK0
( ´_ゝ`)「・・・ブーン」
兄者がブーンだけに聞こえるように小声で話しかける
( ;ω;)「・・・?」
( ´_ゝ`)「この街にいる奴はお前と違ってある程度は狂っている・・・お前がツンを殴るのは当然のことだ・・・殺してしまっても別におかしくない」
( ;ω;)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「ただ、ここでツンを殺したら・・・お前も立派な殺人者の仲間入りだ」
( ;ω;)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「俺の言えた話ではないが・・・狂いたくなければ、覚えておけ・・・」

( ´_ゝ`)「ただ一つだけ・・・・・・お前がツンを殺しそうになっても、俺は、止めない」
( ;ω;)「・・・・・・」

(´・ω・`)「・・・ただいま戻りました」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

 
685 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/08(月) 23:57:44.30 ID:gV+dFtHK0
( ゚∀゚)「おう、戻ったか」
(´・ω・`)「・・・はい、ツンさん」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
ゆっくりとツンがブーンに近づく・・・

( ;ω;)「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・ごめん・・・なさい」
彼女はそういって頭を下げた
( ;ω;)「・・・・・・」
しかし、ブーンは何も答えなかった・・・答えることができなかった
(´・ω・`)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「・・・よし、んじゃ、行くか」
(,,゚Д゚)「・・・えらく軽いな、ジョルジュ」
( ゚∀゚)「・・・ばーか、重い時にさらに重くしてどうすんだよ」
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

一同は今度こそ、廃墟を出た

 
697 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 00:41:53.68 ID:rG3VFOhT0
ーーー天国 路上ーーー
( ゚∀゚)「・・・で、そのあてって誰のことだ?」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「・・・クーさん」
(´・ω・`)「!!」
(,,゚Д゚)「クーって・・・あぁ、さっきしょぼんが言ってた弟者って奴の恋人か」
('A`)「・・・恋人か」
( ´_ゝ`)「彼女の能力は高い・・・味方になってくれれば、有益な力となってくれるはずだ」
( ゚∀゚)「・・・で?仲間になってくれる可能性は?」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「0ではない」
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

(´・ω・`)(また修羅場かな・・・)

 
698 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 00:48:19.78 ID:rG3VFOhT0
ーーー雑居ビルーーー
空は白み・・・明るさを増していた
朝日が昇り始めたのだ
川゚−゚)レ「朝・・・か」
(´<_`  )「うん・・・とりあえず、おはよう、クー」
川゚−゚)レ「あぁ、おはよう・・・」
(´<_`  )「・・・・・・」
二人とも沈んでいた。

(´<_`  )「・・・げほっ!」
川゚−゚)レ「!」
突然弟者が咳をし始めた
・・・慌ててクーが弟者の身体を起こして背中をさする

(´<_`  )「げほっげほげほっ・・・・・・・・・げほっ・・・」
川゚−゚)レ「大丈夫か・・・?」
(´<_`  )「う、うん・・・だ、大丈夫だよ・・・」

 
700 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 00:52:27.40 ID:rG3VFOhT0
(´<_`  )「・・・・・・ねえ、クー」
川゚−゚)レ「・・・ん?どうした?」
(´<_`  )「俺は・・・死ぬのかな」
川゚−゚)レ「・・・・・・」

川゚−゚)レ「冗談でも・・・そういうことは言わないでくれ・・・」
(´<_`  )「・・・ごめん、でも、ここ数日・・・どうも悪化してる気がするんだ」
川゚−゚)レ「・・・・・・」

 
702 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 00:56:04.26 ID:rG3VFOhT0
(´<_`  )「・・・クー、いつもありがとう」
川゚−゚)レ「やめてくれ!・・・・・・・聞きたく、ない・・・」
(´<_`  )「クー・・・」
クーは弟者の身体にしがみつくように寄り添って、呟く
川゚−゚)レ「お願いだ・・・いつまでも私の傍にいてくれ・・・私もずっと・・・お前の傍にいるから・・・」

この時点では二人は知らない
世界が3日後には廃棄されてしまうことを

その時、ノックの音が響いた。

 
703 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 00:58:47.79 ID:rG3VFOhT0
川゚−゚)レ「・・・?ノック・・・」
(´<_`  )「兄者かな・・・」
川゚−゚)レ「・・・出てみる」
彼女は立ち上がり、扉のほうへと向かう
手に拳銃を忘れずに・・・

川゚−゚)レ「・・・誰?」

( ´_ゝ`)「・・・俺、だ」
扉の向こうから兄者のくぐもった声が聞こえる
川゚−゚)レ「・・・・・・」
クーはゆっくりと扉を開けた。

 
704 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 01:03:45.51 ID:rG3VFOhT0
川゚−゚)レ「・・・・・・」
そこで
クーは唖然としてしまった
無理もない。扉の向こうに多くの人がいたのだから
( ゚∀゚)「あー、えーっと・・・」
(,,゚Д゚)「し、失礼します」
そこに立つ兄者一行
気まずすぎる雰囲気・・・
川゚−゚)レ「・・・・・・」
クーはゆっくりと全員を見渡す
川゚−゚)レ「あ・・・あなた達は・・・」
知った顔を見て、クーは思わず声を出した
(´・ω・`)「・・・おはようございます」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

川゚−゚)レ「兄者さん・・・これはどういうことです?」
そういうクーの眼は、ひどく冷たい
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

 
705 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/09(火) 01:09:51.76 ID:rG3VFOhT0
( ´_ゝ`)「・・・少し、話があるんだ」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「聞いて欲しい・・・中に入れてはもらえないか?」
川゚−゚)レ「・・・・・」

川゚−゚)レ「わかりました・・・でもこれほど大人数だと弟者の身体に障ってしまう可能性があります・・・せめて、人数を絞ってください」
( ´_ゝ`)「・・・わかった」

( ´_ゝ`)「どうする?」
( ^ω^)「・・・僕は抜けるお」
(,,゚Д゚)「・・・じゃあ俺も」
('A`)「俺も抜けるっす」

( ´_ゝ`)「・・・俺を含めて4人だ。いいか?」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
クーは黙って扉の前から立ち退いた
( ´_ゝ`)「失礼する・・・」
(´・ω・`)「失礼します・・・」
ξ゚听)ξ「・・・お邪魔します」
( ゚∀゚)「おじゃましまーす」

そして、扉は閉まった
(,,゚Д゚)「・・・俺らは階下で待っとくか」
('A`)「・・・・・・」
( ^ω^)「・・・・・・」
(,,゚Д゚)(にしても暗い面子が残っちまったな・・・)

 
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