19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 17:59:51.30 ID:9HBWyzKz0
宵闇の中日付が変わる
フィールド廃棄まで残り二日・・・
明日が終わるとき、この世界も終わるのだ

ーーー路上ーーー
('A`)「・・・・・・・・」
('A`)「・・・モララー・・・でしたっけ?」
( ・∀・)「はい、そうですけど」
('A`)「あんた・・・どっから来たんすか?」
( ・∀・)「・・・・・・」
('A`)「管理局からこっち来れるってことはこっちから管理局にもいけるってことっすよね?」
( ・∀・)「・・・・・・ま、そういうことになりますね」
('A`)「それはどこに」
( ・∀・)「聞いても無駄ですよ」
('A`)「・・・・・・・」

 
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:01:11.59 ID:9HBWyzKz0
( ・∀・)「あなた達はこの世界の住人として登録されていますから。ここから出られるのは死んだときだけです」
('A`)「そうすか」
( ・∀・)「・・・少し期待しました?」
('A`)「まぁ・・・一応」
( ・∀・)「そうですか。残念でしたね」
('A`)「・・・・・・」

(,,゚Д゚)「嫌味な野郎だな、あいつ」
( ゚∀゚)「・・・ま、そういう奴もいるってこったな」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

 
21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:03:31.40 ID:9HBWyzKz0
ーーー博打場ーーー
静かに扉が開く
しぃが中に入ってきた
(*゚ー゚)「お話は、終わった?」
(´・ω・`)「・・・・・・はい」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
(*゚ー゚)「そう・・・それじゃ、そろそろ行くわよ」
(´・ω・`)「どこにです?」
(*゚ー゚)「決まってるじゃない・・・殺しに、よ」
(´・ω・`)「まだ深夜ですよ・・・?」
(*゚ー゚)「関係ないわ・・・日付は変わったんだから 私も、うずうずしてきちゃったしね」

(*゚ー゚)「ほら、はやく・・・あなたもね」
ξ゚听)ξ「え・・・私も・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・」

 
23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:09:19.93 ID:9HBWyzKz0
背を向けるしぃ
しょぼんがツンに耳打ちします
(´・ω・`)「ついていったほうがいいです・・・殺されますから」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

(*゚ー゚)「何してるの?」
(´・ω・`)「いえ、別に・・・」

しぃ達は車に乗り込む
/ ,' 3 「どこに行きますか?」
運転席に座っていた荒巻が尋ねる
後方には数台、同じような車が連なっていた
(*゚ー゚)「まだ手を出してないところがいいわ・・・人が沢山いるところ・・・」
/ ,' 3 「・・・わかりました」

 
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:13:37.21 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
(,,゚Д゚)「・・・何回も聞くのは嫌なんだが」
( ゚∀゚)「ん?」
(,,゚Д゚)「どこ行くんだよ」
( ゚∀゚)「・・・・・・・」

( ´_ゝ`)「!・・・止まれ」

兄者が皆を制止させる
彼方の大通りを、車が数台、駆け抜けていった
( ゚∀゚)「・・・ニダーたちの車だな」
(,,゚Д゚)「どこかに行くのか?」
( ´_ゝ`)「・・・追うか」
( ゚∀゚)「何?」

 
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:18:31.94 ID:9HBWyzKz0
( ´_ゝ`)「どうせ行くあてもない・・・ふらつくよりはマシだろう・・・暗殺も失敗したのだから」
(,,゚Д゚)「まぁなぁ・・・どうせ相手しなきゃいけないわけだしな」
( ゚∀゚)「・・・行くか」
( ^ω^)「・・・・・・・」
( ・∀・)「でも歩きで車に追いつけるんですか?」
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

(,,゚Д゚)「だから走るんだ!急ぐぞゴルァ!」
( ゚∀゚)「おーおー、はりきってんなあ」
('A`)「・・・はぁ」

 
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:21:36.00 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上 車内ーーー
(*゚ー゚)「はい、銃」
(´・ω・`)「・・・・・・」
(*゚ー゚)「あなたも」
ξ゚听)ξ「え・・・私も・・・?」
(*゚ー゚)「えぇ、そうよ」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・」

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:25:46.91 ID:9HBWyzKz0
(*゚ー゚)「・・・どうしたの?」
ξ゚听)ξ「私・・・こんなの・・・」
(*゚ー゚)「使ったこと、ないの?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
(*゚ー゚)「・・・へぇ、珍しいわね・・・」
(´・ω・`)「彼女がここに来たのは数日前のことですから」
(*゚ー゚)「ふーん・・・」

(*゚ー゚)「使い方は?知ってるの?」
彼女の・・・どこか恫喝するような口調に、ツンは黙って頷く
(*゚ー゚)「なら問題ないじゃない・・・あなたにも手伝ってもらうわ」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」

 
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:31:22.88 ID:9HBWyzKz0
(´・ω・`)(・・・何か言わないといけない・・・でも)
(´・ω・`)(言ったら僕は殺される・・・)
(´・ω・`)(・・・・・・)
(´・ω・`)(でも、これでいいのか・・・?僕の勝手な行動のせいで、ツンさんもジョルジュさんたちも・・・)
(´・ω・`)(・・・・・・)

(´・ω・`)(僕に今必要なのは生きる覚悟じゃない・・・死ぬ覚悟なんだ・・・!)

/ ,' 3 「このあたりでよろしいでしょうか?」
(*゚ー゚)「ご苦労様・・・さ、降りましょうか」

 
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:37:33.09 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
そこは未だ、生活の音の響く場所だった
しぃや荒巻、しょぼんにツン、そして幾人かの男が車から降り立つ
(*゚ー゚)「・・・さ、始めましょうか」
しぃが銃を片手に、微笑む

彼女達の前を一人の若い男が通り過ぎようとする
多くの車・・・
男が胡散臭そうな眼をしぃ達に向けた瞬間、彼女は男に向かって引き金を引いた
軽く吹き飛ぶ男そして、倒れるとほぼ同時に男は流した血と共に光の泡となって消滅した
(*゚ー゚)「ゆっくりとやりましょう・・・ゆっくりと、ね」

 
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:48:05.28 ID:9HBWyzKz0
ーーー雑居ビル二階 室内ーーー
その夜もいつものように過ぎると思っていた・・・
クーと弟者はいつものように話をしていた いつも、そうやって過ごしていた
話はとりとめもなく続いていた・・・
その時、だった 弟者が突然発作を起こしたのは

(´<_`  )「げほっ・・・げほげほっ・・」
川゚−゚)レ「弟者!」
よくある発作だと思っていた
しかし、何かが違う・・・直感的にクーはそう思った
弟者が口に手を当てる
(´<_`  )「!」
どろりとしたもの
その手のひらに赤色が散っていた
川゚−゚)レ「これ・・・は・・・」
(´<_`  )「・・・は・・・」
弟者は苦しげな笑みを浮かべる
(´<_`  )「もう・・・おしまいかな」
川゚−゚)レ「!」

川゚−゚)レ(薬は・・・もう尽きている・・・くっ!)
川゚−゚)レ「薬をもらってくる」
(´<_`  )「げほっ・・・でも・・・まだ薬屋は・・・」
川゚−゚)レ「ドアを蹴破ってでも持ってくる!待っていてくれ!」

(´<_`  )「クー・・・・・」
(´<_`  )(ありがとう・・・でも)

(´<_`  )「もう・・・本当にダメかもしれないよ・・・俺」

 
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:53:01.73 ID:9HBWyzKz0
路上をひた走るクー
薬屋までは・・・結構遠い
川゚−゚)レ(彼は私が守る・・・)

川゚−゚)レ(そして一緒に・・・・・・・)
川゚−゚)レ「・・・・・・」

ただただ、走り続ける・・・・

 
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 18:56:04.15 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
川゚−゚)レ「もうすぐ・・・・・・」
その時、銃声が響いた

・・・いつものことだ
気にしないように・・・しようとした

しかし、銃声は更に幾度も響いた
川゚−゚)レ「こんな時に誰が・・・!」

だが、足を止めることは出来ない

 
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 19:03:33.77 ID:9HBWyzKz0
ーーー薬屋周辺 路上ーーー
川゚−゚)レ「・・・!」
彼女の前に広がる血と亡骸
川゚−゚)レ「誰が・・・・・・!」
未だ銃声は響いている
川゚−゚)レ(・・・・・・何が起こっている・・・?)

川゚−゚)レ(・・・だが・・・)

川゚−゚)レ(殺されるわけにはいかない・・・!)

 
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 19:10:22.55 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
( ´_ゝ`)「・・・遅いぞ、お前ら」
( ゚∀゚)「や、お、俺はまだ余裕だぜ!」
(,,゚Д゚)「ま、俺もだ」
( ´_ゝ`)「・・・意外とブーンも足が速いな」
( ^ω^)「♪〜」
( ゚∀゚)「・・・でも、後二人、か」

('A`)「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
( ・∀・)「・・・はぁ・・・なんで私がこんな目にあわないといけないんですかね・・・」

( ゚∀゚)「・・・ダメダメじゃねえか」
(,,゚Д゚)「・・・あーもう、俺が連れて行くよ。お前らで先に行っといてくれ」
( ゚∀゚)「でも、場所わかるのか?」
(,,゚Д゚)「ほら、銃の音、聞こえてるじゃねえか」
( ゚∀゚)「・・・そうだな」

( ´_ゝ`)「そうと決まれば、行くぞ」
( ゚∀゚)「お、おう!」

 
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 19:15:35.64 ID:9HBWyzKz0
ーーー薬屋ーーー
予想通り、薬屋は閉まっていた
クーはその扉を蹴り、開ける
中から手際よく・・・いつもの薬を取り、急いで外に出る

未だ銃声は響いている
川゚−゚)レ(・・・急がないと・・・!)

(*゚ー゚)「・・・あら?」
川゚−゚)レ「!」
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 19:25:35.64 ID:9HBWyzKz0
(*゚ー゚)「・・・こんな所に女の子・・・」
川゚−゚)レ「!」
(*゚ー゚)「・・・私と戦ってみる?」
川゚−゚)レ(この人が・・・兄者さんの言っていた・・・?」
(*゚ー゚)「あなたも殺さないといけないわね。ここにいるんだから・・・可愛いから、ちょっとかわいそうだけど」
川゚−゚)レ「・・・お前に情けをかけられる筋合いはない!」
刹那、クーが動いた
部屋の奥に逃げ込みつつ、壁際に近づく
そして、勢いをつけて窓ガラスを蹴破り、外に出た

しぃが発砲する しかし、当たらなかった・・・

(*゚ー゚)「・・・・・・」
(*゚ー゚)「ふーん・・・結構、運動能力は高いのね」

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:11:14.48 ID:9HBWyzKz0
(*゚ー゚)「・・・・・・」
/ ,' 3 「・・・どうか、しましたか?」
(*゚ー゚)「女の子が一人、逃げていった・・・誰かに追いかけさせて・・・挟み撃ちにしてあげるの」
/ ,' 3 「わかりました・・・私も、行きます」
(*゚ー゚)「ん、お願い・・・」

(*゚ー゚)「・・・・・・」
(*゚ー゚)「・・・ふふふ・・・」

 
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:12:41.71 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
川゚−゚)レ「くっ・・・!」
狭い路地
クーはまた、ひたすら路上を走る
しかし
男D「止まれ!」
前方から銃を構えた数人の男が迫ってくる・・・
川゚−゚)レ「!・・・」
走りつつ振り返る
そこにも、数人の男が・・・
川゚−゚)レ「しまっ・・・!」
男D「さぁて、動くなよ・・・女」
川゚−゚)レ「う・・・」

 
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:15:12.45 ID:9HBWyzKz0
その時、数度、銃声が響いた
前方の男達が、その場に倒れた
男E「何ィ・・・!」
後方の男が呻く
現れたのは一人の男・・・兄者だった
( ´_ゝ`)「!・・・クーさん」
川゚−゚)レ「兄者さん・・・!」

( ´_ゝ`)「何故ここに・・・」
川゚−゚)レ「弟者が・・・弟者、が・・・」
( ´_ゝ`)「・・・わかった。行ってくれ」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
男E「おい!てめぇ・・・!」
( ´_ゝ`)「早く」
川゚−゚)レ「・・・あ、ありがとう・・・ございます!」
クーはまた走り出し、闇の向こうへと消えた
男E「兄者か・・・!」
( ´_ゝ`)「ふん・・・そうだな」
右手と左手に一丁ずつ、二丁の拳銃を兄者は男達に向けた

( ´_ゝ`)「復讐には、絶好の機会だ」

 
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:17:41.01 ID:9HBWyzKz0
ーーー別所 路上ーーー
( ゚∀゚)「あぁ、畜生・・・兄者の奴・・・足速いんだよ・・・!」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ゚∀゚)「道が入り組んでてわけわからねぇ・・・畜生」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・おい、ブーン」
( ^ω^)「・・・?」
( ゚∀゚)「銃、持っとけよ」
( ^ω^)「え・・・」
( ゚∀゚)「バカ、ここらへんは敵の溜まり場だぜ?殺されるぞ」
( ^ω^)「・・・わかった・・・お」
いかにも渋々、といった具合に
ブーンは銃を抜き、握り締める
( ^ω^)(でも・・・撃ちたくない・・・お・・・)

相も変わらず、銃声は響く・・・

 
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:23:19.62 ID:9HBWyzKz0
ーーー雑居ビル二階 室内ーーー
(´<_`  ) 「・・・・・・げほっげほっ」
「・・・もう多分・・・数分と持たないな・・・俺の身体」
「・・・・・・は、ははは」
「クーや兄者ともっと一緒にいたかったよ・・・」
(神様はどうして俺を病気になんてしたんだろうな・・・?)
(この世界で・・・誰かを好きになった罰なのかな・・・やっぱり)

 
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:27:08.38 ID:9HBWyzKz0
(´<_`  )(・・・あぁ・・・考えるのも・・・しんどくなってきた・・・)
ゆっくりと、弟者は目を閉じる
      (クー・・・遅いな・・・)
      (だいじょうぶ・・・か・・・な・・・)
      彼の思考は、そこで途絶えた
・・・
・・


 
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:31:59.42 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
彼の前にも、後ろにも亡骸の海が敷かれている
( ´_ゝ`)「・・・ざっと、15人・・・か」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「・・・これでいいか?またんき・・・」

/ ,' 3 「・・・兄者さん」
( ´_ゝ`)「!」

 
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:35:53.14 ID:9HBWyzKz0
( ´_ゝ`)「荒巻!」
/ ,' 3 「・・・お久しぶりです」
荒巻はゆっくりと兄者に近づく
( ´_ゝ`)「・・・生きていたのか」
/ ,' 3 「ええ・・・おかげさまで、なんとか」
( ´_ゝ`)「そうか・・・よかった・・・」

/ ,' 3 「ですが」
至近距離
/ ,' 3 「あなたは、ここで死にます」
荒巻は隠し持っていた銃を兄者にむけ、引き金をひいた

凶弾は兄者を貫いた

 
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:38:12.21 ID:9HBWyzKz0
( ´_ゝ`)「・・・!」
/ ,' 3 「・・・・・・」
見開かれる目
弾丸は彼の胸を貫いていた
ゆっくりと・・・その場に倒れる兄者
/ ,' 3 「・・・油断しましたね」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「・・・あぁ、油断した」
苦しそうに、兄者は答えた

 
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:43:18.61 ID:9HBWyzKz0
( ´_ゝ`)「まさかお前が・・・自分の言ったことも守れないとはな」
/ ,' 3 「・・・あなたについていく・・・ですか」

/ ,' 3 「・・・私は、強い者に味方しただけです」
( ´_ゝ`)「・・・ふ・・・そうか」
/ ,' 3 「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「・・・お前は・・・・・・・お前自身がその道を選んだのならば・・・」

( ´_ゝ`)「生きろ・・・」
/ ,' 3 「!・・・」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
兄者の声が途絶える
・・・

/ ,' 3 「・・・あなたはやはり、優しすぎる」

/ ,' 3 「そんな言葉を背負って・・・私が生きていけるはずがないでしょう・・・」

 
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:45:07.71 ID:9HBWyzKz0
(*゚ー゚)「・・・ご苦労様」

前方から、しぃが歩いてきた
(*゚ー゚)「これで条件はクリア・・・ね」
/ ,' 3 「・・・・・・・」

/ ,' 3 「・・・しぃさん」
(*゚ー゚)「?」
/ ,' 3 「私を・・・殺してください」

 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:48:05.95 ID:9HBWyzKz0
(*゚ー゚)「・・・どうして?」
/ ,' 3 「私には荷が重過ぎました・・・これ以上、生きていくことができません」
(*゚ー゚)「・・・・・・・・・」
/ ,' 3 「だから・・・殺してください」

(*゚ー゚)「・・ふふ、そう・・・安心して」
しぃが銃を構える
(*゚ー゚)「最初からあなたのこと、殺すつもりだったから」

また一つ、銃声が響いた
荒巻の身体が光の泡となり・・・消えた

 
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 20:54:21.53 ID:9HBWyzKz0
ーーー別所 路上ーーー
( ゚∀゚)「こっちなのか・・・ああ畜生!わからん!」
( ^ω^)「・・・・・・」
その時だった
男F「お前!」
( ゚∀゚)( ^ω^)「!」
数人の男が、わき道から叫びつつ、発砲してきた
( ゚∀゚)「チッ!」

ジョルジュたちは急いで後退し、隠れる
聞こえる足音・・・

( ゚∀゚)「・・・準備はできたか?」
( ^ω^)「・・・・・・」
ブーンは答えない
ただ、自らの銃を見つめるばかり
( ゚∀゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「・・・なるべく俺が相手するが・・・お前も、死なない程度に、戦え」
( ^ω^)「・・・」
( ゚∀゚)「来るぞ!」
男達の影が見える
そして一人が頭を覗かせた瞬間、ジョルジュが発砲した

 
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:00:59.67 ID:9HBWyzKz0
男が吹きとぶ
後に続く男達が怯えて立ち止まったのが・・・足音でわかる
( ゚∀゚)「・・・やっぱり、死ぬのは怖いってか」
( ^ω^)「・・・・・・」
ジョルジュがしきりに男達の方向を窺う・・・

次の瞬間、一斉に男達が走り出てきた
( ゚∀゚)「!」

ジョルジュがすかさず発砲した
男がまた、倒れる
何かへの恐怖心が男達を突き動かしているのだろう、そろって怯えた目をジョルジュに向けながら、銃をかまえ、発砲しようとしている
( ゚∀゚)「そんな腐れた目して俺を殺せると思ってんじゃねえよ!」
ジョルジュが咆哮しまた発砲する

 
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:05:42.14 ID:9HBWyzKz0
( ^ω^)「・・・・・・」
目の前で行われている殺戮
ブーンはたまらず、一歩、また一歩と後ずさりする

それに気付いたのだろう、男が一人、ブーンに迫る
( ゚∀゚)「ブーン!」
ジョルジュがその男に向かって発砲する
弾丸は腕に直撃した
男は銃を取り落とす
しかし、発狂しているのだろうか、男は怯まなかった
ナイフを取り出し、それを構えてなお、ブーンに迫る・・・
( ゜ω゜)(こ、殺される・・・!)

( ゜ω゜)「うわああああああああ!!」
ブーンが、その男に向かって発砲した

男の胸に穴があく
彼は、ブーンの目の前で、倒れた

 
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:11:58.25 ID:9HBWyzKz0
・・・ブーンの中で、静寂が漂った
実際はその間もジョルジュが敵を撃ち続けていたのだが・・・

( ゚∀゚)「ブーン!」
( ゜ω゜)「・・・・・・」
ブーンがゆっくりと、虚ろな目をジョルジュに向ける
( ゚∀゚)「・・・大丈夫か?」
( ゜ω゜)「・・・・・・」
答える気力が出なかった

彼の中で、兄者の言葉が甦る

「・・・一度血に染めた手は元には戻らない」

( ゜ω゜)(僕も・・・僕も・・・)

( ゜ω゜)(殺人者になったのかお・・・)

 
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:52:08.48 ID:9HBWyzKz0
ーーー路上ーーー
(´・ω・`)「・・・・・・」
しょぼんの目の前で、男がうめき声を上げて倒れる
何人殺しただろう・・・そんな考えが頭を巡る
(´・ω・`)「・・・10人ぐらいかな・・・」
そう呟いて、しょぼんは振り返る
(´・ω・`)「あ・・・」
そこに、ツンが立っていた
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・」

 
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:56:17.41 ID:9HBWyzKz0
次の瞬間だった
男a「ぐ・・・」
ツンの後ろに倒れていた男が呻きながら立ち上がる
まだ・・・生きていたようだ
男a「うおぁぁ!」
そして、そのまま、ツンに背後から襲い掛かる
ξ゚听)ξ「!」
(´・ω・`)「危ない!」

しょぼんが間髪いれずに発砲する・・・
今度こそ、男は倒れ、息絶えた

 
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 21:59:01.26 ID:9HBWyzKz0
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・・」
気まずい空間が広がる
(´・ω・`)「・・・このあたりの人間は一掃しました」
しょぼんが話しかける
ξ゚听)ξ「・・・そう」

(´・ω・`)「殺しましたか?誰かを」

黙ったまま、ツンは首を振る

 
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 22:01:26.32 ID:9HBWyzKz0
(´・ω・`)「・・・・・・」
その場にはツンとしょぼん・・・二人しかいない
束の間かもしれない静寂が広がる
(´・ω・`)「・・・ツンさん」
ξ゚听)ξ「!・・・何?」
(´・ω・`)「話してもらえませんか?」

(´・ω・`)「あなたがここに来た、その理由を」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

 
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/10(水) 22:06:18.43 ID:9HBWyzKz0
(´・ω・`)「ブーンさんを殺しただけでは・・・ここには来ないはずですからね」
ξ゚听)ξ「どうして・・・そんなこと、聞きたいの?」
(´・ω・`)「・・・それは・・・」

ξ゚听)ξ「・・・いいわ、話す」
(´・ω・`)「ありがとうございます」

ξ゚听)ξ「・・・・・・」

ξ゚听)ξ「私がコンビニ強盗したの・・・家族のためだった」

 
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