390 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/11(木) 23:54:44.60 ID:cbbff9Is0
(,,゚Д゚)「よう」
皆それぞれ廃墟の中、散らばって座っていた
ギコがジョルジュの隣に座る
( ゚∀゚)「今更よう、もねえだろ」
(,,゚Д゚)「はは、まぁそりゃそうだ」

(,,゚Д゚)「・・・で、今日のことだが」
( ゚∀゚)「あぁ」
(,,゚Д゚)「集団行動するのか?」
( ゚∀゚)「なんだその遠足みたいな言い方・・・・・・そうするつもりだ。俺やギコ、クーさんはともかく、あとの4人は・・・」
(,,゚Д゚)「だよな・・・それについて、なんだが」

(,,゚Д゚)「もしもの時・・・誰を生かすべきだ?」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

 
391 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:00:12.24 ID:u9InYvdm0
( ゚∀゚)「・・・また暗い話だな」
(,,゚Д゚)「その場で醜い争いするつもりか?」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「モララーは途中で帰るだろうし、クーさんは俺が殺す」
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「で、俺らは除外」
(,,゚Д゚)「・・・やっぱりそうか・・・」
( ゚∀゚)「当たり前だ・・・俺達こそ、要らない魂じゃねえか」
(,,゚Д゚)「そうだよな・・・ま、他の奴生かしてやるか」
( ゚∀゚)「その意気だ・・・で、残るのは」

( ゚∀゚)「ドクオ、お嬢さん、ブーン・・・か」

 
393 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:06:34.13 ID:u9InYvdm0
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

(,,゚Д゚)( ゚∀゚)「ブーン」

( ゚∀゚)「・・・だな」
(,,゚Д゚)「あぁ、あいつは生かしてやらないと・・・不憫すぎるだろ」
( ゚∀゚)「そうだ・・・・・・俺は全力であいつを守るよ」
(,,゚Д゚)「俺もだ」

(,,゚Д゚)「ジョルジュ」
( ゚∀゚)「あぁ?」
(,,゚Д゚)「今までありがとうな」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「何言ってんだよ。一緒にやったことって、悪いことばっかじゃねえか」
(,,゚Д゚)「・・・それでも、ダチはダチ・・・だぜ?」
( ゚∀゚)「・・・そうかい・・・俺には恥ずかしくて言えないな」
(,,゚Д゚)「この前友情は何にも打ち勝つ、とか言ってたくせによ」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「じゃあ、何にも打ち勝てるんじゃね?」
(,,゚Д゚)「とぼけやがって・・・」

 
394 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:14:13.09 ID:u9InYvdm0
ーーーξ゚听)ξ 川゚−゚)レーーー
川゚−゚)レ「君は・・・」
二人とも女だからだろうか ツンとクーは隣同士に座っていた
ξ゚听)ξ「・・・何?」
川゚−゚)レ「その・・・しょぼんさんが好きだったのか?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「うん・・・」
川゚−゚)レ「そう、か」

ξ゚听)ξ「まだ・・・」
川゚−゚)レ「ん?」
ξ゚听)ξ「まだ話したいこととか、色々あった・・・でも・・・何も出来なかった・・・」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「私、弱いもん・・・・・・」
川゚−゚)レ「・・・それは逃げ、だ。ツンさん」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

 
395 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:17:54.26 ID:u9InYvdm0
川゚−゚)レ「・・・・・・すまない」
ξ゚听)ξ「え・・・」
川゚−゚)レ「私の言えることではないな・・・私も、逃げているのだから」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

川゚−゚)レ「・・・今日もし・・・生き返ることが出来るとしたら、ツンさんはどうするんだ?」
ξ゚听)ξ「・・・まだわからない・・・でも」

ξ゚听)ξ「しょぼんが・・・生きてくださいって・・・言ってくれた」
川゚−゚)レ「・・・・・・・」
ξ゚听)ξ「クーは?」
川゚−゚)レ「私は・・・死ぬ」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
川゚−゚)レ「私は・・・すぐにでも弟者の元へ行きたい・・・だから、殺してもらう約束も、してある」
ξ゚听)ξ「そう・・・」
川゚−゚)レ「・・・ふふ」
ξ゚听)ξ「?」
川゚−゚)レ「君と私とでは・・・考え方が・・・正反対のようだな」

 
396 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:22:12.92 ID:u9InYvdm0
川゚−゚)レ「・・・でも、なんとなく心地いい」
ξ゚听)ξ「そう・・・」
川゚−゚)レ「・・・ツンさん」
ξ゚听)ξ「え・・・?」
川゚−゚)レ「友達になってみないか?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「べ、別に・・・いいけど・・・」
川゚−゚)レ「そう、か。よかった」
クーが右手を差し出した
川゚−゚)レ「短い間だが・・・よろしく頼む」
ξ゚听)ξ「え、あ・・・こ、こちら・・・こそ・・・」
ツンは、その手を軽く握り返した



組み立てられた友情
それが自動的に壊れるまでにさほど時間はかからない
・・・
・・


 
401 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:29:52.99 ID:u9InYvdm0
ーーー('A`) ( ^ω^)ーーー
('A`)「・・・なぁ、ブーン」
( ^ω^)「・・・・・・」
('A`)「お前の家族ってどんなだった?」
( ^ω^)「・・・普通の家族だお」

( ^ω^)「トーチャンとカーチャンがいて・・・楽しかったお」
('A`)「・・・そうか」
( ^ω^)「・・・・・・明日」

( ;ω;)「・・・僕という存在は・・・無くなってしまうんだお」
('A`)「・・・そうだな・・・俺もだが」
( ;ω;)「そうなったらカーチャンのこともトーチャンのことも・・・忘れて・・・」

( ;ω;)「まだ僕、親孝行してないお・・・」
('A`)「・・・孝行したい時に親は無し・・・だっけか。よくいったもんだぜ」
( ;ω;)「・・・もっと遊びたかった」

( ;ω;)「もっと遊びたかった。もっと勉強したかった・・・色々なこと・・・したかったお」
('A`)「・・・・・・」

('A`)(・・・夢とか、そういうの持って死ぬと大変なんだな)

 
402 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:36:14.22 ID:u9InYvdm0
('A`)(どんな天国だとしても・・・ブーンみたいなやつにとっちゃ嬉しくないんだろうな)
('A`)(・・・まだ、あっちの世界でやりたいこと、一杯あるんだろうからな)

( ;ω;)「死ぬのがわかってるのに避けられない・・・悲しすぎるお」
('A`)「・・・・・・」

('A`)(俺は・・・ループされたいな・・・闇に行くのだけは、ごめんだ)
('A`)(けどこんなこと・・・ブーンには言えねえよな)

 
403 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:41:17.25 ID:u9InYvdm0
他人を守り、自分はどうなってもいいと考えるギコとジョルジュ
弟者を追って、闇に行きたいクー
しょぼんの言葉を盲信し、ひたすら生きたい、ツン
闇にいくのは嫌・・・ループされることを望む、ドクオ
そして・・・今のまま生きたい、闇にいくのも、ループされるのも嫌だ・・・そう考える、ブーン

考えることはそれぞれ違う
しかし
それでも彼らは一つの目的・・・しぃを倒すという目的に向かうことを既に決意している・・・はずだ

もう何を考えるのも無駄なのかもしれない
時間が、無いのだから

 
405 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:43:33.94 ID:u9InYvdm0
ーーー博打場ーーー
(-_-)「明日で終わるんだってね」
(*゚ー゚)「え?」
(-_-)「世界」
(*゚ー゚)「・・・・そうよ」
(-_-)「・・・・・・」
(*゚ー゚)「・・・ふふ、助かりたいの?」
(-_-)「別にどーでもいいよ・・・どーでも」
(*゚ー゚)「・・・ふふ、可愛い」
(-_-)「君に可愛いなんて、言われる筋合いがないね」
そういうヒッキーの首に、しぃが腕を絡ませる

 
408 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 00:52:05.57 ID:u9InYvdm0
(*゚ー゚)「覚えてる?昔のこと」
(-_-)「・・・・あんまり」
(*゚ー゚)「ひどいわね・・・あなた、私をフッたじゃない」
(-_-)「・・・あー・・・そんなこともあったような・・・」
(*゚ー゚)「・・・どう?一日だけ、私の彼になってみない?」
(-_-)「また、いつも以上に狂ってるね・・・しぃ」
(*゚ー゚)「私はいつも正常よ・・・」

(-_-)「・・・ま、別にいいけど」
(*゚ー゚)「ほんとに?」
(-_-)「この上なくどうでもいいこと・・・だからね」
(*゚ー゚)「嬉しい・・・」

しぃの顔が少し、幼くなったように見えた

彼女の唇がヒッキーのそれと重なった
そして、互いの舌を絡ませる

甘美に 濃厚に・・・

・・・
・・


 
470 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:09:25.99 ID:u9InYvdm0
ーーー廃墟ーーー
薄明が始まった・・・

(,,゚Д゚)「・・・よし」
( ゚∀゚)「ん?」
突然声をだしたギコをジョルジュが訝しげに見つめる
(,,゚Д゚)「ツン!」
ξ゚听)ξ「あ、な、何?」
(,,゚Д゚)「ちょっと来てくれ」
そういいつつ、手招き
ξ゚听)ξ「・・・・・」

(,,゚Д゚)「お前、しぃと一緒に行動してたんだよな?」
ξ゚听)ξ「・・・うん」
(,,゚Д゚)「いった場所、覚えてるか?」
ξ゚听)ξ「ん・・・・・・大体は」
(,,゚Д゚)「それで十分だ、ちょいと教えて欲しいことがある」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
・・・
・・


 
472 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:19:32.85 ID:u9InYvdm0
(,,゚Д゚)「・・・よし、ありがとな」
ξ゚听)ξ「あ、うん・・・」
(,,゚Д゚)「おーい、お前ら、ちょっとこい」
ギコが皆を呼び集める

('A`)「どうかしたんすか?」
(,,゚Д゚)「ちょいとした作戦だ。まぁ聞け」
( ゚∀゚)「ほぉ」

(,,゚Д゚)「今ツンに聞いたんだが・・・な」
( ゚∀゚)「何を?」
(,,゚Д゚)「しぃの行動範囲」
( ゚∀゚)「・・・・・・」
ギコが床を指差す
そこには、円形の、地図のようなものが描かれていた

(,,゚Д゚)「あいつ、あまり遠出してねえ・・・あいつの住処・・・博打場がここ・・・ツンによると、あいつが出かけた場所は・・・ここと、ここ」
そういいながらギコは地図の上に丸と点を描く

( ゚∀゚)「・・・アジトからあまり遠くないな」
(,,゚Д゚)「・・・で、次に奴が向かいそうな場所を予想してみた」

 
474 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:25:59.23 ID:u9InYvdm0
(,,゚Д゚)「奴のアジトから比較的近く、なおかつ、人が集まってる場所」
( ゚∀゚)「・・・・・・・」
(,,゚Д゚)「ここと、ここだ」
今度は、地図に三角形の印が二つ、描かれた
( ゚∀゚)「・・・なるほどな・・・つまり」
(,,゚Д゚)「あぁ、二手に分かれる」

('A`)「・・・ただでさえ戦力的に劣ってるのに、分断してどうするんすか」
(,,゚Д゚)「時間がねえんだよ・・・もし明日、しぃを見つけられなかったってなったら、それ以上悲惨なことはねえぜ?」
('A`)「まぁそうっすけどね・・・」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「よし、ちょっと待ってろ」
そういってジョルジュが立ち上がる
(,,゚Д゚)「どこに行くんだ?」
( ゚∀゚)「ちょっとな・・・なに、数分で戻ってくる」
(,,゚Д゚)「・・・・・・」

 
475 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:30:20.72 ID:u9InYvdm0
彼は言ったとおり、すぐに戻ってきた
手に二つの小物を携えて

( ゚∀゚)「ただいまっと」
(,,゚Д゚)「・・・あぁ、携帯か」
( ゚∀゚)「これで連絡取り合えばいいんじゃね?しぃを見かけたグループが、もう一方のグループに電話する」
(,,゚Д゚)「・・・まぁ、妥当な手段だとは思うぜ」
('A`)「・・・・・・・」

('A`)「で、どうするんすか?グループ分け」
( ゚∀゚)「そうだな・・・・・」

 
477 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:36:54.74 ID:u9InYvdm0
ジョルジュとギコが考えた結果

( ゚∀゚)「えーっと、俺とドクオとブーンで一グループ」
(,,゚Д゚)「で、俺とツン、クー、モララーでもう一グループ、だな」
( ゚∀゚)「にしても俺のグループに何故女がいない?」
(,,゚Д゚)「お前に女は預けられねーよ」
( ゚∀゚)「・・・・・・」

 
482 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:41:48.74 ID:u9InYvdm0
川゚−゚)レ「・・・つまりこの作戦、待ち伏せ、ということでいいんだな?」
(,,゚Д゚)「そういうこった」
川゚−゚)レ「・・・・・・わかった」
( ゚∀゚)「ま、しぃ見つけたらすぐに連絡しろよ」
(,,゚Д゚)「そっちもだ」
( ^ω^)「・・・・・・」
・・・
・・

やがて夜が明ける・・・

 
483 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 18:53:42.00 ID:u9InYvdm0
( ゚∀゚)「あー、朝か・・・」
彼らは全員、廃墟を出て朝日を浴びる
(,,゚Д゚)「さっさと行くぞ」
( ゚∀゚)「あぁ・・・あー、もうこの朝日も拝めなくなるわけだ」
川゚−゚)レ「・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

(,,゚Д゚)「何じじいみたいなことぬかしてんだ」
( ゚∀゚)「あ、ああ・・・」

この朝日も
もう二度と見ることができない
次の朝、彼らがいる場所は
闇なのか・・・それとも・・・

( ゚∀゚)「・・・よし、行くか」
(,,゚Д゚)「おう・・・・・・」

(,,゚Д゚)「俺らが行くまで、死ぬなよ?」
( ゚∀゚)「そりゃこっちのセリフだ」

(,,゚Д゚)「それじゃ」
( ゚∀゚)「おう」

それぞれ違う道を歩き出す二つのグループ・・・
もう戻ることはない、廃墟を後にして

 
484 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/12(金) 19:01:35.67 ID:u9InYvdm0
ーーー博打場ーーー
(-_-)「・・・朝だよ」
(*゚ー゚)「ん・・・そうね」
(-_-)「行かなくていいの?殺しに」
(*゚ー゚)「んー・・・・・・・・・行きましょ」
(-_-)「・・・・・・」

(-_-)「どこに行くの?」
(*゚ー゚)「・・・んー・・・ふふ・・・」

(*゚ー゚)「着いてからの、お楽しみ、よ」
(-_-)「・・・・・・」
・・・
・・


 
inserted by FC2 system