746 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/13(土) 17:00:12.23 ID:jxAQEt550
( ;ω;)「じゃあ僕はどうすればいいんだお・・・?」
ξ゚听)ξ「・・・・・生きてよ」
( ;ω;)「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「お嬢さんの言うとおり・・・だ。そりゃ俺だって、お前のことを恨んでねえわけじゃない・・・けど、だからこそ、お前は生きろ・・・ギコの希望を叶えてやってくれ」
( ;ω;)「・・・・・・」

( ゚∀゚)「・・・・・」
ジョルジュがポケットから小型の装置を取り出す
・・・それは、しぃの持っていたあの装置だ
ジョルジュはその装置のボタンを一つ、押した
小さな電子音が響く
・・・
・・

少しだけ、空が白んだような、気がした

( ゚∀゚)「これでもう、死んでも闇には逝けない」
( ;ω;)「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・覚悟できねえか?」
( ;ω;)「・・・狂ってるお・・・普通は、僕は・・・殺されるべきなんだお・・・」
( ゚∀゚)「・・・あぁ・・・そうだな、俺は今狂ってるよ・・・けど、間違ってること、言ってるつもりはねえぜ?」
( ;ω;)「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「俺の願いは一つだ・・・皆の希望通り、お前が生きてくれればそれでいい」
( ;ω;)「・・・それが」

( ;ω;)「それが、僕にできる謝罪・・・なのかお?」
( ゚∀゚)「そうだ」

( ;ω;)「・・・・・・・わかったお・・・」

 
747 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/13(土) 17:04:24.65 ID:jxAQEt550
( ゚∀゚)「・・・・・・」
ジョルジュが銃を、ブーンに向ける
( ;ω;)「・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・あぁ、なんかあれだ。色々言い過ぎて、疲れた」
( ;ω;)「・・・・僕は・・・」
( ゚∀゚)「うじうじするなボケ・・・正気に戻れたってことは、お前の魂はまだ綺麗だってことだ」
( ;ω;)「・・・・・・」
( ゚∀゚)「その魂、残せよ・・・絶対にな」

銃声、一つ
その弾丸は生還のための礎

それは鋭く、ブーンを貫いた

( ;ω;)「ごめん・・・ごめんだお・・・」
途切れ途切れにそう呟き、ブーンは、倒れた

 
751 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/13(土) 17:26:02.66 ID:jxAQEt550
ξ゚听)ξ「ブーン・・・・・・」
( ;ω;)「ツン・・・」
まだ、息がある
( ;ω;)「ごめんなさいだお・・・・・・」
ξ゚听)ξ「謝らないでよ・・・私は・・・」
( ;ω;)「・・・・・・ありがとう・・・だお」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」

それっきり、ブーンは言葉を失った
そして・・・全身の力が抜けたのか、だらりと首をねかせ、目を閉じた


ξ゚听)ξ「ブーン・・・・」
ブーンの亡骸を見て、呆けたようにツンが呟く

( ゚∀゚)「・・・そう悲しそうな声だすなよ・・・あいつは・・・救われた」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・はぁ、なんで俺こんなことしたんだろうな・・・」
ξ゚听)ξ「・・・間違ってないと思う・・・」
( ゚∀゚)「・・・あぁ、ありがとう」

ξ゚听)ξ「・・・ジョルジュはこれから・・・どうするの?」
( ゚∀゚)「・・・お嬢さんこそ、どうするんだ?」

 
752 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/13(土) 17:35:39.59 ID:jxAQEt550
ξ゚听)ξ「私は・・・」
( ゚∀゚)「生きたいか」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
恥ずかしそうに、ツンが頷く

ξ゚听)ξ「でも私は・・・」
( ゚∀゚)「お嬢さんにどんな事情があってここにきたかしらねえ・・・けど・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「さっきの泣いてるお嬢さんを見ると、どうも悪い奴じゃねえ気がする」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
( ゚∀゚)「クーさんが生きろって言ってたぐらいだしな」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
( ゚∀゚)「・・・よし、決めた」
そういって、ジョルジュは笑って銃を向ける
ξ゚听)ξ「え・・・?」

( ゚∀゚)「お前が何と言おうと、俺はお前を救うことにした」

ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
( ゚∀゚)「生きろ・・・生きてくれ」

ツンは何も言わない いえない
ジョルジュは黙って引き金を引いた
・・・
・・

眠るように横たわったツン
横目で地面を見たまま、口を開く
ξ゚听)ξ「ジョルジュ・・・あなた・・・優しすぎるわよ・・・」
( ゚∀゚)「かも・・・な・・・はは、狂いすぎたかなあ、俺」

 
753 ◆xh7i0CWaMo :2006/05/13(土) 17:47:31.13 ID:jxAQEt550
夕陽が沈んでいく・・・
( ゚∀゚)「おー・・・俺の見る太陽も、これで最期か」
4つの亡骸のなか、ジョルジュは立ち尽くしたまま呟く

( ゚∀゚)(ブーンとツンは本当の意味での天国に逝った・・・これでよかったんだよな・・・ギコ)
( ゚∀゚)(・・・さ、俺はどうするかな・・・)
( ゚∀゚)(・・・・・・・)
( ゚∀゚)(はは、答えは決まってるじゃねえか・・・)
( ゚∀゚)(俺なんかが生き返ってどうするよ・・・俺は、この世界とともに逝くか・・・)

( ゚∀゚)(・・・ま、弟者がクーさんを待つみたいには、ギコは俺を待ってくれてねえよな・・・)
( ゚∀゚)(ブーン・・・兄者・・・弟者・・・しょぼん・・・ドクオ・・・モナー・・・お嬢さん・・・クーさん・・・ギコ・・・か)
( ゚∀゚)(・・・・・・)

( ゚∀゚)(俺もちっとは・・・贖罪とか、できたのかねえ・・・)

ジョルジュの思いを聞くものも、それに答えるものも当然いない・・・
それでもよかった

( ゚∀゚)(・・・ありがとうな、みんな・・・最後になって結構、楽しかったぜ・・・)

彼は静かに、世界の崩壊を待つ

宵闇が、彼を覆った・・・


【完】

 
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