266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:08:02.16 ID:leANquUU0
ーーー天国 雑居ビル2階ーーー
( ´_ゝ`)「・・・・・・・」
扉の前に立ち尽くす兄者
( ´_ゝ`)「・・・よし」
意を決し、扉を開く・・・

( ´_ゝ`)「・・・」
川゚−゚)レ「!・・・兄者さん」
(´<_`  )「あぁ・・・帰って・・・きたのか・・・」
( ´_ゝ`)「・・・弟者」

 
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:13:18.05 ID:leANquUU0
川゚−゚)レ「・・・兄者さん・・・弟者を残して今頃帰ってくるとは、どういうことです?」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
(´<_`  )「は、はは・・・相変わらずクーはキツいな・・・」
川゚−゚)レ「もう少し・・・弟者のことを考えてあげてください」
( ´_ゝ`)「・・・・・・君がいるから大丈夫だと思ったんだ」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「それに、君達二人の邪魔をしてはいけないと思ってな」
(´<_`  )「あ、兄者」

川゚−゚)レ「・・・言い訳しないでください」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

 
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:16:26.14 ID:leANquUU0
川゚−゚)レ「前々から・・・いつも帰ってくる時間が不安定ですね?」

川゚−゚)レ「一体どこに行ってるんです?」
( ´_ゝ`)「それは」
川゚−゚)レ「言えない・・・ですか」
( ´_ゝ`)「・・・あぁ」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
(´<_`  )「クー・・・そんなに兄者をせめてやらないでくれ・・・」
両手を使い、弟者は懸命に上体を起こす
川゚−゚)レ「・・・弟者・・・」
(´<_`  )「兄者には兄者なりの考えがあるは・・げほっ・・・」
川゚−゚)レ「!・・・あまりムチャをするな・・・ほら、横になって・・・」

( ´_ゝ`)「・・・・・・・」

( ´_ゝ`)「すまない、弟者・・・・・・」
(´<_`  )「いいんだよ・・・兄者」

 
272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:19:54.41 ID:leANquUU0
ーーー天国 路地ーーー
ξ゚听)ξ「はっ・・・はっ・・・ねぇ、誰も、追ってこない、みたいだけど?」
走って・・・大通りから離れるツンとしょぼん
ツンは少し息を切らしていた
(´・ω・`)「・・・そのうち賑やかになりますよ」

しょぼんの言うとおり
その後すぐ、車の音がせわしなく轟いた
ξ゚听)ξ「!」
(´・ω・`)「この音・・・・・・ニダーさんがきてますね・・・」
ξ゚听)ξ「・・・車の音だけでわかるの?」
(´・ω・`)「・・・聞きなれましたから」

 
277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:24:32.83 ID:leANquUU0
二人の目の前を黒い車が通り過ぎるまでそう時間はかからなかった
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「こっちです!」
呆然とするツンをしょぼんが促し、車が通れないほどの狭い路地に入る

男A「こっちで見たぞ!」
男B「わかった!」
こんなやり取りや、足音が、聞こえてきます
ξ゚听)ξ「・・・・ねぇ」
(´・ω・`)「はい?」
ξ゚听)ξ「逃げ切れる可能性・・・あるの?」
(´・ω・`)「・・・・・・」

(´・ω・`)「・・・ないかもしれません」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」

ξ゚听)ξ「バカ」
(´・ω・`)「すみません」

 
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:28:35.25 ID:leANquUU0
男A「このあたりに逃げ込んだはずなのだが・・・」
男B「車から降りて付近を捜索するか・・・」
<ヽ`∀´> 「なんでもいいから早く見つけるニダ!」

(´・ω・`)「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・どうするのよ」
(´・ω・`)「・・・いざとなれば、ヤリあうことになりますね」
そういい、しょぼんは腰から拳銃を取り出す
(´・ω・`)「・・・弾が乏しいな」

(´・ω・`)「・・・・・・」
しょぼんは、一つの雑居ビルを見上げた
(´・ω・`)「・・・あそこに逃げ込みましょうか」
ξ゚听)ξ「・・・どうなるのかしらね」
(´・ω・`)「さぁ」

 
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:32:24.16 ID:leANquUU0
ーーー天国 雑居ビルーーー
( ´_ゝ`)「・・・妙に騒がしいな」
川゚−゚)レ「・・・・・・」
( ´_ゝ`)(誰かがここまで尾行でもしてきたか・・・?それとも、クーさんの足取りがバレたのか・・・いずれにせよ、弟者の身体にひびく・・・)
( ´_ゝ`)「少し外を見てくる」
川゚−゚)レ「あ・・・」
( ´_ゝ`)「クーさんは弟者の様子を見ていてくれ」
川゚−゚)レ「・・・・・・・」

川゚−゚)レ「わかりました」

 
285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:35:12.97 ID:leANquUU0
兄者が腰に手を当てつつ、扉を開きます
そこに、トントンと階段を上る音・・・
扉が閉められたと同時に、兄者は拳銃を抜き、階下に向けた
(´・ω・`)「!!」
ξ゚听)ξ「!」
そこにいたのは階段を駆け上ろうとしていたツンとしょぼん・・・
( ´_ゝ`)「・・・・・・動くな」
とりあえず、兄者は静かに警告する
( ´_ゝ`)(ニダーの側近・・・か)
(´・ω・`)「・・・・・・」

 
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:38:07.48 ID:leANquUU0
( ´_ゝ`)「ここに何の用だ・・・?俺をつけてきたのか?それとも、クーさんをつけてきたのか?」

ξ゚听)ξ「・・・ねぇ、この人、誰よ・・・」
(´・ω・`)「・・・兄者。この街の、もう一人の実力者です」
ξ゚听)ξ「!」
( ´_ゝ`)「・・・質問に答える気は、無いのか?」

(´・ω・`)「・・・助けてくれ」
( ´_ゝ`)「ん?」
(´・ω・`)「ニダーさんに・・・追われている」

 
290以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:41:56.78 ID:leANquUU0
( ´_ゝ`)「とりあえず、話を聞こう・・・だがここはダメだ」
(´・ω・`)「・・・それは困る・・・ニダーさんはもう近くまで来ている」
( ´_ゝ`)「・・・・・・・なら、静かに話せ・・・」

しょぼんは兄者に事情を説明した
ニダーに追われているということを・・・

( ´_ゝ`)「・・・ふん、要は現実逃避したわけか。しかも女を巻き込んで」
(´・ω・`)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「それに、厄介なことをしてくれた・・・こんな所に逃げ込んでくるとは・・・な」
(´・ω・`)「・・・助けてくれ」
( ´_ゝ`)「最早プライドもなし・・・か。いいだろう。とりあえず銃をこちらに渡せ」
(´・ω・`)「・・・・・・」
しょぼんは黙って持っていた銃を兄者に手渡した。ツンも同じように、拳銃を渡す
( ´_ゝ`)「・・・よし」

 
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:46:53.64 ID:leANquUU0
兄者は携帯電話を取り出した
そして、手早くボタンを押す
( ´_ゝ`)「・・・あぁ、俺だ・・・すぐに来てくれ・・・あぁ、いつもの場所だ・・・20人ぐらい連れて来い・・・そうだ・・・あぁ、頼む」

(´・ω・`)「・・・感謝する」
( ´_ゝ`)「勘違いするな・・・今、私も包囲されている状態なのだからな」
(´・ω・`)「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
( ´_ゝ`)「女」
ξ゚听)ξ「え、あ、私?」
( ´_ゝ`)「名前は?」
ξ゚听)ξ「え・・・つ、ツン」
( ´_ゝ`)「・・・そうか」

 
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:53:28.76 ID:leANquUU0
複数の人間の足音が近づく・・・

( ´_ゝ`)「・・・・・・」

( ´_ゝ`)「お前達、そこでじっとしていろ」
ξ゚听)ξ「え・・・」
( ´_ゝ`)「遊んでくる」
(´・ω・`)「・・・・・・」

そういい残し、兄者は階段を下りる・・・
ξ゚听)ξ「・・・・・・」
(´・ω・`)「あの人は強いですよ・・・おそらく、ニダーさん以上に」
呆然とするツンに、しょぼんが小声でそう言った。

 
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 18:59:02.98 ID:leANquUU0
ーーー雑居ビル 室内ーーー
(´<_`  )「・・・兄者は・・・」
川゚−゚)レ「・・・外が騒がしいだろう?見に行ってくれたよ」
(´<_`  )「・・・そう」
川゚−゚)レ「・・・・・・」

そのうち
銃声が響いた・・・それも、何度も
(´<_`  )川゚−゚)レ「!!」
(´<_`  )「今のは・・・」
川゚−゚)レ「わからない・・・・・・よし」

川゚−゚)レ「弟者、私も見てくるよ」
(´<_`  )「クー・・・」
川゚−゚)レ「ふふ・・・寂しいか?」
(´<_`  )「あ、そんなことは・・・」
川゚−゚)レ「大丈夫、すぐ戻る」

 
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:05:59.80 ID:leANquUU0
クーも、兄者と同じく扉のほうへと向かう
そして、ゆっくり扉を開け、背中を使って押し閉める
川゚−゚)レ「・・・ふぅ」
そして、階下に向かおうとした時・・・
川゚−゚)レ「!」
(´・ω・`)ξ゚听)ξ「!!」
そこにいる二人の人物を見とめてしまった。
川゚−゚)レ「お、お前・・・!」
(´・ω・`)「・・・・・・」

クーにとって、しょぼんは敵のようなものである
当然だ。お金の無いクーにとって、薬屋を押さえて法外な値段で薬を売りつけるニダー一味・・・しょぼんは、そのうちの一人なのだから。
(´・ω・`)「・・・僕はもう、ニダーさんの仲間じゃない」
川゚−゚)レ「何・・・?」
(´・ω・`)「今も・・・ニダーさんに追われてて・・・兄者に助けてもらったところだ」

 
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:07:10.74 ID:leANquUU0
川゚−゚)レ「・・・兄者さんに・・・?」
(´・ω・`)「あぁ」

川゚−゚)レ「ど、どういうことだ?何故そこで兄者さんの名前が出てくる・・・?」
(´・ω・`)「知らなかった?兄者が・・・この街のもう一人の実力者だって事」
川゚−゚)レ「!!」

 
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:11:40.73 ID:leANquUU0
ーーー雑居ビル付近 路上ーーー
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
男A「チッ・・・あいつは兄者じゃねぇか!」
男B「冗談じゃねえ・・・なんであいつがこんなところに!」
( ´_ゝ`)「ガタガタぬかす暇があるならさっさと帰れ・・・」
すでに兄者は、三人の男の腕を弾丸で貫いていた

<ヽ`∀´> 「!兄者ァ・・・!」
( ´_ゝ`)「・・・・・・ニダーか」

<ヽ`∀´> 「なんでお前がこんなところにいるニダ!?」
( ´_ゝ`)「・・・なんだって関係ないだろう。お前こそどうして、こんな場所にいる?」
<ヽ`∀´> 「反逆者を処刑しにきたニダ!」
( ´_ゝ`)「反逆者・・・か」

( ´_ゝ`)「まず、反逆者の出る理由をよく考えろ」
<ヽ`∀´> 「何を・・・!」

 
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:18:25.58 ID:leANquUU0
<ヽ`∀´> 「今までは見過ごしてやってたニダが・・・そろそろ、決着をつけるニダ!」
( ´_ゝ`)「・・・弱いくせに」

兄者が呆れた声を出した時、遠くから車の音が聞こえた
<ヽ`∀´> 「・・・ニダ?」
( ´_ゝ`)「・・・さ、帰れ」

その複数の車には・・・またんきや、荒巻が乗っていた
( ´_ゝ`)「急がないと今度はお前らが包囲されるぞ?」
<ヽ`∀´> 「ニ・・・ニダ・・・」
( ´_ゝ`)「お前、バカ、雑魚・・・実力者になりたいならカリスマ性だけじゃなく、力と知性をつけろ」
<ヽ`∀´> 「ぐ・・・む・・・・」


<ヽ`∀´> 「ファビョーーーーン!!」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

<ヽ`∀´> 「兄者・・・覚えていろニダ・・・次は必ず殺してやるニダ!」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

ニダーは捨て台詞を残し、そのまま去っていった・・・

 
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:27:03.03 ID:leANquUU0
ため息をつく兄者。そこに、荒巻たちが近づいてきた
/ ,' 3 「兄者さん」
( ´_ゝ`)「あぁ・・・ご苦労・・・だが、もう用事はなくなってしまった」
/ ,' 3 「そのようですね・・・しかしこれは何事だったんです?」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
兄者は荒巻たちに、事の顛末を説明した・・・

/ ,' 3 「・・・そうですか・・・ニダーも終わりですかな」
( ´_ゝ`)「・・・あいつは元々利己的だからな・・・そこにカリスマ性を見出す奴もいるようだが」
/ ,' 3 「では、私達はどうしましょう?」
( ´_ゝ`)「・・・元の場所に戻っていいぞ・・・まだあそこは、ニダーにはバレていないだろうからな」
/ ,' 3 「わかりました」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

 
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:30:16.00 ID:leANquUU0
ーーー雑居ビルーーー
( ´_ゝ`)「・・・ん?」
兄者は少し驚いた顔をした
しょぼんとツンがいなくなっていたからである
( ´_ゝ`)「・・・・・・」
( ´_ゝ`)(逃げた・・・か?まぁいい・・・)
そう思いつつ階段を上る兄者
扉を開ける・・・
( ´_ゝ`)「・・・!」
川゚−゚)レ「お帰りなさい・・・兄者さん」
(´<_`  )「・・・・・」
(´・ω・`)「・・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・・」

 
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/07(日) 19:34:43.47 ID:leANquUU0
( ´_ゝ`)「これは・・・・・・」
川゚−゚)レ「・・・この人に大体の話は聞きました」
そう言いながら、クーはしょぼんを示す
( ´_ゝ`)「そうか・・・」
(´<_`  )「兄者・・・何故言ってくれなかった?兄者が・・・この街の実力者だということを」
( ´_ゝ`)「言ったところで軽蔑されるだけだと思ったからだ」
(´<_`  )「そんなこと・・・」
川゚−゚)レ「・・・こればかりは許せませんよ、兄者さん」
( ´_ゝ`)「・・・許してもらおうとも思わない」

川゚−゚)レ「・・・弟者のことをなんだと・・・思っているのだ・・・あなたはっ・・・!」
( ´_ゝ`)「・・・・・・」

 
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