130 名前: 果汁(東京都)[] 投稿日:2007/03/17(土) 23:55:05.06 ID:qmWE082M0
- できた!!投下します。今回ちょっと長め。
九時限目:「her past」
( ^ω^)「お…」
目を覚ました時には、既に誰もいなかった。
何故だかわからないがやけに全身が痛い。
( ^ω^)「何故に包帯が全身に…」
何かのプレイだっけな、最近どうも記憶力の低下傾向が顕著になってきていていけない。
そんな事を考えながら、僕はトイレに寄った後食堂に向かった。
廊下を歩いている途中、窓から皆がラジオ体操をやっている光景が目に入る。
132 名前: 果汁(東京都)[] 投稿日:2007/03/17(土) 23:55:55.65 ID:qmWE082M
- ちゃんと出来ているのはクー・ツンのみで、
イヨウは側で腰を降ろして朝から煙草、
ドクオはクーのを見ながら必死についていっている感じ、
ジョルジュに至ってはラジオ体操に合わせてビリーズブートキャンプをやっていた。
(; ^ω^)「もうあいつが何をしてても驚かないつもりだったのに…」
どうでもいいけどあれにはちょっと興味がある。
食堂につくと、もう既に朝食を終えたショボンさんとつーが何やら話しあっていた。
134 名前: 果汁(東京都)[] 投稿日:2007/03/17(土) 23:57:04.78 ID:qmWE082M0
- ( ^ω^)「おはようございますお」
(;´・ω・`)「あ…お、おはよう。…大丈夫かい?」
( ^ω^)「?何がですお?」
(*゚∀゚)「いやぁ〜少年の容体が夜中に急変した時はビビったよ!なんs
(;´・ω・`)「ちょっ、駄目だよ!」
何かを言いかけたつーの口をショボンさんが慌てて塞ぐ。
(#*゚∀゚)「ちょっと、なんであたしのトークを邪魔すんだよ」
(;´・ω・`)「あんな目にあったんだ、記憶を取り戻したらまた発作が起きるかも知れないだろ。
せっかく忘れてるんだからこのままでいいんだ(ヒソヒソ)」
(*゚∀゚)「あー…」
( ^ω^)「どうかしたんですお?」
(;´・ω・`)「あ、いや、なんでもない!なんでもないんだアハハハハ」
やけに渇いた笑い、今日のショボンさんは少し変だ。
135 名前: 果汁(東京都)[] 投稿日:2007/03/17(土) 23:58:10.96 ID:qmWE082M0
- ( ^ω^)「ところで、お二人は何を話してたんですかお?」
(*゚∀゚)「禁則事項ですブーン君(はぁと)」
( ^ω^)「…間違えましたお。ショボンさんは何の独り言を言ってたんですかお?」
(#*゚∀゚)「こんのクソガキめ…」
(;´・ω・`)「あ、あぁ、ちょっと今日のイベントについてね」
夜になればわかるよ、そう言い残し、
ショボンさんは僕に向かって天井に中指をつきつけ続けているつーを無理矢理引っ張って食堂を出ていった。
何度も言うが、あれは確実に社会人ではない、スケバンだ。
136 名前: 果汁(東京都)[] 投稿日:2007/03/17(土) 23:59:21.88 ID:qmWE082M0
- 今日の勉強も、まずはショボンさんの訓辞から始まる。
(´・ω・`)「今日は二日目だ。
昨日は選択科目に絞っておおまかに前期の復習を
したけど、今日は前期中にわからなかった事、
つまり弱点や苦手科目を重点的にやっていこう。
弱みを残したまま夏を越えては駄目だよ」
その後も話は続き、
わからない事があったら自分かクーかつーかツンに聞くようにとの言葉を締めとして、
合宿二日目が開始した。
137 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:00:20.86 ID:snAephUL0
- (; ^ω^)「弱点…苦手科目…沢山ありすぎてまいっちんぐ…」
自慢じゃないが、僕に得意科目というものは存在しない。
強いて言うならば保健体育だろうか。
とにかく僕は、何から手をつけていいのか迷っていた。
( ^ω^)「しゃーないから誰かに科目の優先順位を聞くお…」
一番近くにいるのは…
(*゚∀゚)
138 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:01:22.75 ID:snAephUL0
- (*゚∀゚)「あぁ、これはね、まぁ、うん、あれだ。
アグレッシブかつ繊細に、んでもってテキトーにやってればなんとかなる、うん、終わり」
(;=゚ω゚)ノ「いや、それじゃわからないですヨゥ…古文にアグレッシブってなんなんですヨゥ…」
(#*゚∀゚)「なんだって?あたしの教え方にケチつけんのかい?
よし決めた、あんた帰りの車あたしの助手席ね」
(=;ω;)ノ「ヤメテー!」
…あそこはやめとこう…。
139 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:02:55.97 ID:snAephUL0
- 次に近いのは…
ξ゚听)ξ
ツンでいいだろう。僕は立ち上がると、ゆっくりと彼女の方へと歩いていった。
( ^ω^)「ツン、何からやったらいいかわからないお、教えてくれお」
ξ;゚听)ξ「あ…」
( ^ω^)「ん?どうしたんだお?」
ξ;゚听)ξ「(もしかして覚えてない?…ならこのまま…)」
ξ*゚听)ξ「ううん、なんでもない。どれ、見せてみなさい」
( ^ω^)「持ってきたのはこれとこれと…」
(=゚ω゚)ノ「(チッ…、恐怖で近寄れなくなってるかと思ったら、都合のいい記憶喪失だヨゥ…)」
(*゚∀゚)「どこ見てんだい...あたしの講義中によそ見とはいい度胸だね...」
(;=゚ω゚)ノ「人生...オワタ...」
141 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:03:42.64 ID:snAephUL0
- 結局、午前中は英語、午後は数学に力を入れて集中し、ひとまず夕食の時間となった。
(; ^ω^)「一日中勉強ってのもかなり疲れるお…普段はなんだかんだで空き時間があるし…」
('A`)「うん…疲れるね…」
川 ゚ -゚)「わたしは休みの日はこのくらいやってるぞ?」
(; ^ω^)「流石はAクラス…」
川 ゚ -゚)「それにこのくらいやっておく癖を今からつけておいた方がいい。
夏は短いようで長いぞ」
僕とドクオがクーのありがたいお言葉を拝聴していると、ショボンさんの声がそれを遮った。
(*´・ω・`)ノ「はいはい、皆ちゅうも〜く」
142 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:05:28.36 ID:snAephUL0
- (*´・ω・`)「今から配るくじを一人一枚引いて下さい。
そしたら書いてあるアルファベットを僕に教えてね〜」
テーブルの前の席から回ってきたくじをひくと、Dその2と書かれている。
( ^ω^)「この”その2”とは一体…」
とりあえずショボンさんにくじを手渡す。
彼は全てのくじを回収すると、それを紙に書き写して満足そうに頷き、また口を開いた。
(*´・ω・`)「うんうん、上手く男女別に別れたね。
それじゃあペアを発表します、まず第一番目のペアは…」
川 ゚ -゚)「話の腰を折ってすまないがショボンさん、それは一体なんのペアなのだ?」
(*´・ω・`)「あぁ、そうだね、それを言い忘れていたよ」
もったいぶったような咳払いをし、ショボンさんはこう言い放つ。
(*´・ω・`)「き・も・だ・め・し・♪」
…今朝のあれは、合宿の定番行事の事だった。
143 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:06:08.12 ID:snAephUL0
- そして、公正なくじにより決まったペアがこれだ。
1番手 (‘A`)&川 ゚ -゚)
二番手 ( ゚∀゚)&(*゚∀゚)
三番手 (=゚ω゚)ノ&ξ゚听)ξ
四番手 ( ^ω^)&ξ゚听)ξ
…なんだろうこの恣意的なものを感じずにはいられない組み合わせは…。
特にニ番手…どんな会話をするのだろうか。
144 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:07:43.44 ID:snAephUL0
- (*´・ω・`)「僕は脅かし役だから参加はしないね、その代わりDの人に二回いってもらう事にしました。
チェックポイントはこの先の森を抜けた所にある祠ね。
そこに合格祈願のお守りを置いてきました!そ
れを取って戻ってくるのが条件です♪ちなみにその祠は近所でも有名な心霊スポットなんだよ」
その合格祝いのお守り、おそらく効能がなくなっている予感がするのは僕だけでしょうか。
( ゚∀゚)「oh,日本ノspiritual eventキモダメシデスネー。
チャントkitchenカラsaintナ塩モッテキマシター。
コレヲ道ニマイテオケバ帰リモ迷イマセーン」
おしい。すごくおしいのだが何かが混ざっている。
(*´・ω・`)「じゃあ僕が行ってから十分後にスタートね。皆頑張って〜」
こうして、合宿最大の事件を巻き起こす事になるこの肝試しは始まった。
145 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:09:00.07 ID:snAephUL0
- 1番手 (‘A`)&川 ゚ -゚)
(;‘A`)「なんか…この道…暗くない?」
川 ゚ -゚)「ふむ…灯りがないからな。山の中だし仕方あるまい」
(;‘A`)「僕…こういうの…苦手なんだよね…」
川 ゚ -゚)「男ならもっとシャキっとしろ、シャキっと。
こんな暗さがなんだ、ニィトなんか人生がお先真っ暗なんだぞ」
(;‘A`)「う、うん…でも…」
ガサッ
(;‘A`) 川;゚ -゚)「ッ!!」
146 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:09:40.57 ID:snAephUL0
- (;‘A`)「…」
(;‘A`)「…なんだ…風か…」
川 ゚ -゚)「全く人騒がせな…ほれ、行くぞドクオ」
(‘A`)「クー…その…腕…」
川 ///)「こ、これは決して怖いワケではないぞ、
ただヒールでこの暗闇を歩くのは危ないというかなんというか…誰かに掴まっていないと…」
(*‘A`)「…行こうか…」
一番手、ムカつくくらいに順調にクリア。
148 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:10:38.16 ID:snAephUL0
- 二番手 ( ゚∀゚)&(*゚∀゚)
(*゚∀゚)「いざすすめ〜や〜キッチン〜」
( ゚∀゚)「目指スハpotato〜」
(*゚∀゚)「たまねーぎ、目にしみてーも」
( ゚∀゚)「hold your tears baby〜♪I don’ wanna see you cry〜♪」
(*゚∀゚)「…」
(;*゚∀゚)「…」
(;*゚∀゚)「静かだと怖いからもっと他の曲歌うわよ、次ドラえもんね」
( ゚∀゚)「yes mom!」
(*゚∀゚)「あんな事いいな、できたらいいな…」
実は恐がりだった人と、何故かキテレツを知ってた人。クリア。
149 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:11:24.99 ID:snAephUL0
- ニ番手のジョルジュとツーが無事帰還し、三番手のイヨウとツンが出発する。
( ^ω^)「(そういえば…イヨウはこの合宿中に勝負をかけるって言ってたお…)」
生暖かい風が僕の髪をなびかせる。何か、嫌な予感がしてならなかった。
150 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:12:13.03 ID:snAephUL0
- 川 ゚ -゚)「遅い…」
確かに、遅い。
前二つのペアは出発して20分以内には帰ってきていたのに、
イヨウとツンの二人だけ既に40分以上かかっている。何かがおかしい。
(;*゚∀゚)「ちょっと聞いてみるさ」
携帯電話を取り出し、おそらくショボンさんに確認をとっているつー。
僕もツンの携帯にかけてみるものの、一向に彼女が出る気配はなかった。
携帯を旅館に置きっぱなしなのだろうか。イヨウも同じく出ない。
(;*゚∀゚)「…ショボンの野郎曰く、二人ともあいつの持ち場所を通ってないらしい…」
(; ^ω^)「一体何が…」
嫌な予感が現実となってしまった。
151 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:13:01.91 ID:snAephUL0
- (; ^ω^)「(まさかイヨウがツンに…)」
(; ^ω^)「(んなはずはないお!!)」
一瞬でも最低の想像をしてしまった僕は激しい自己嫌悪に囚われた。
イヨウはそんな奴ではない。確かに外見はあれだけど、根は全く違う。
もう一度イヨウの携帯にかけてみよう、そう思った瞬間。
(=;゚ω゚)ノ「大変だヨゥ!!ツンが迷子になっちまったヨゥ!」
僕らの心配事の、片割れだけが森の入り口に姿を現したのだった。
152 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:14:06.96 ID:snAephUL0
- (; ^ω^)「はぁ…はぁ…ツン!どこだおー!!」
さっきからかれこれ五分以上走り続けている。
運動不足の身体にガタがくるのは早く、既に脇腹が痛い。
声も枯れてきた。
鬱蒼と茂った枝がむき出しの腕や頬を切り裂くがかまってはいられない、
一刻も早く早くツンを探し出さなければ。
〜〜〜
(=;゚ω゚)ノ「歩いてて、後ろを振り返ったらツンがいなかったんだヨゥ!」
〜〜〜
先程必死の形相で戻ってきたイヨウの証言だ。
大分不自然なところもある、でも今はイヨウを追求するより、ツンを探す方が先。
僕達はそれぞれに森の中に入り、彼女の捜索を始めたのだ。
153 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:15:32.29 ID:snAephUL0
- (; ^ω^)「ふぅ…ふぅ..」
あれから更に15分後、ツンの姿はどこにもなかった。
道を外れて大分森の奥まできてしまっている。
これ以上先に進むのは危険なので、一旦休憩を取ってから違うルートで探してみよう。
(; ^ω^)「よっこらせっくs…っておお!?」
ところが、木の根っこに腰掛けたと思ったら滑ってしまった僕は後ろ向きに倒れ込み、
そのまま背後にあった傾斜を猛スピードで下り始めてしまう。
(;;^ω^)「ちょwwwwKOEEEEEE!!」
154 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:16:17.43 ID:snAephUL0
- ドスン!
( ´ω`)「いたたたたた….」
派手な音と共に僕は勢いよく落下した。
どうやらかなり下まで滑ってきてしまったようだ。
やけに痛いお尻をさすりながら立ち上がり、とりあえず辺りを見回してみる。
するとそこには。
ξ;;)ξ「…ブーン…?」
彼女がいた。
155 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:17:21.68 ID:snAephUL0
- 捜索の終了を告げる連絡を皆にした僕は、
足をくじいて歩けないというツンを背負って旅館へと歩いていた。
背中に感じる彼女の温もりが、無事だったという事を実感させてくれる。
お互いに無言でゆっくりと進む。その沈黙を先に破ったのは、彼女の方だった。
ξ゚听)ξ「あのね、ブーン…」
( ^ω^)「ん?なんだお?」
ξ゚听)ξ「あたしね…、」
157 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:18:10.70 ID:snAephUL0
ξ゚听)ξ「イヨウに告白されちゃった」
158 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:18:48.84 ID:snAephUL0
- ( ^ω^)「ほうほう、それはまためでたいことで….」
(;; ^ω^)「ってマジかお!!」
イヨウの奴、本当に勝負をかけてきた…。
こっちなんかまだどうしたいのかすら決まってないのに、なんてせっかちな奴だろう。
心に感じる微かなこの喪失感…失恋、と言うべきなのか。
そもそも僕はこの子に恋をしていたのか?
僕は言うべき言葉が見当たらず、ただただ黙って歩いていた。
159 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:19:35.30 ID:snAephUL0
- ξ゚听)ξ「でもね、まだ返事してないの」
( ^ω^)「え?」
ξ゚听)ξ「返事する前にね、あたしが逃げちゃったんだ。
ついでに言うと、それが遭難した本当の理由」
さらりと爆弾発言をおっしゃいますねこの子は。
そこからツンは、彼女のトラウマとも言える過去について語ってくれた。
160 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:20:39.22 ID:snAephUL0
- ξ゚听)ξ「あたしね、高校の時はイヨウみたいな外見の人と付き合ってたんだ。
ちょっとお嬢様な女子校行ってたから、ああいうワイルドな人に惹かれたのかも。馬鹿よねw」
( ^ω^)「…」
ξ゚听)ξ「彼はちょっぴり感情の起伏が激しかったけど、普段はとっても優しかった。
頼りがいもあるし、何より男っぽいし。結構好きだったなぁ…」
ξ゚听)ξ「でもね、一線…っていうの?
それを踏み越える勇気はなくてさあたし、彼の要求を拒み続けてたのね…
そしたら3年生の時に振られちゃって…」
ξ゚听)ξ「あたしはショックだった。
でもその時はもう受験シーズン真っ最中でしょ?
だから忘れなきゃって思って、必死に勉強したの」
( ^ω^)「…」
背中から彼女の声を耳に受けながら、僕は静かに足を動かす。
161 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:21:41.70 ID:snAephUL0
- ξ゚听)ξ「そしたらさ、11月になった頃かな…塾から帰る途中に彼と彼の仲間に待ち伏せされちゃって、襲われかけたの」
ξ゚听)ξ「その時はたまたま通りすがりの人が通報してけてくれたんだけどね、
その事件以来あたしはああいうタイプの人、いえ、むしろ男の人を見ると拒絶反応を起こすようになった。
始めの頃、あたしはあんた達、特にイヨウを避けてたでしょ?」
そういえばそうだった。イヨウに触れられた時も泣いていたっけ。
162 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:22:50.41 ID:snAephUL0
- ( ^ω^)「…信頼してた人に裏切られたら、ショックだお…」
ξ゚听)ξ「そうね、でも今思えば彼はただあたしの体が目当てだったのかもしれない。
で結局その時の精神的ショックから立ち直れなかったあたしは、受験にも失敗、浪人が決まったってワケ」
ξ゚听)ξ「でも、あんた達が財布を一生懸命になって探してくれた時、
この人達はあの人とは違うのかなぁ…なんて思っちゃったのよ。
嬉しかったわよ、あんたが財布持ってきてくれた時。
この人なら信じてもいいのかなって」
( ^ω^)「どうもだお…」
163 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:23:46.90 ID:snAephUL0
- ξ゚听)ξ「で、さっきイヨウに告白された時、彼に肩を掴まれたのね。
そしたら昔の記憶がフラッシュバックしちゃって...
訳もわからずに逃げ出して、気がついたらあんなところにいたってワケ。
彼は悪くないのよ、外見だけで中身はいい人だって知ってるし」
なるほど、そういう事だったのか。
僕は、ほんの一瞬でもイヨウを疑った自分を、今一度本気で憎んだ。
ξ゚听)ξ「なんであたしがさ、この話をしたかわかる?」
( ^ω^)「お?」
ξ )ξ「それはね…」
ツンが僕の背中に乗り出し、僕の耳元にその口を近づける。
164 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:24:44.04 ID:snAephUL0
- ξ )ξ「あんただからよ。あんただから、話したの。この意味わかる?」
( ^ω^)「…」
( ^ω^)「(どうしよう….)」
この空気って、間違いなくあれですよね。
「こ」で始まって「く」で終わるもの。
童貞彼女イナイ暦イコール寿命の僕でもそれくらいはわかる。
ξ )ξ「あのねブーン」
どうしよう。
ξ )ξ「あたしはね」
まだなんて言えばいいのかわからない。
ξ )ξ「あんたのことが」
ああ、ヤバい、心の整理が…
166 名前: 貸金業経営(東京都)[] 投稿日:2007/03/18(日) 00:26:00.46 ID:snAephUL0
- ξ )ξ「….」
………..あれ?
ξ--)ξ「スー…スー…スー…」
(; ^ω^)「寝とるがな…」
なんていいところで寝るお方だろう。まぁあのまま最後まで言われても困る事は困るのだが。
( ^ω^)「泣き疲れたのかおね...」
若干安堵しつつ、心のどこかでがっかりもしながら、僕は彼女を起こさないように月明かりの山道に歩を進めるのだった。
合宿二日目、終了。
back
< >