28 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:28:52.74 ID:jM1l2e+j0

一時限目:「最初の関門・入学テスト」

今日からマイ浪人ライフが始まる。
ここ、ヒュン台予備校で僕は生まれ変わるんだ。
煙草だってスロだって自家発電だってもう止める、健全な受験生・内藤ホライゾンの誕生だ。

( ^ω^)「まずは入学手続きをするお」

( ^ω^)「すいませ〜ん、入学したいんですけど〜」

*( '')*「入学希望者の方ですね、ではまずは入学テストを行うのでこの教室へ向かって下さい」

(;^ω^)「テ、テスト…?」
しまった、まさかただ入る為にも試験があるとは思わなかった。
これはマズイ。
受験が終わってから一週間程立ったが、ここ最近机に向かった記憶がないのだ。

(;^ω^)「(頼むからマーク式であってくれお…出来れば二択、いやむしろ○×問題…)」


29 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:31:22.24 ID:jM1l2e+j0

もくもくと沸いてきた不安の雲を胸に指定された教室にたどり着くと、
そこには既に数人の入学希望者が集まっていた。

( ^ω^)「(どいつもこいつも冴えない顔してるおwww
ま、浪人するようなクズなんて皆そんなもんだおwww)」

( ´ω`)「(ってそういえば僕も浪人だったお…)」

ざっと見渡して見たところ、二人がけの机のどれも必ず一人は座っている。

( ^ω^)「(仕方ないから誰かに相席させてもらうお。どうせなら可愛い子の隣がいいおwwwお、マブい子ハケーンwww)」

( ^ω^)「すすすすいません、とと隣いいですかおフヒヒ(クールに決まったおw)」

ξ゚听)ξ「………どうぞ」

( ^ω^)「どどどうもですおフヒヒ
(なんかそっけない子だお、きっと僕のあまりのイケメソ具合に照れてるんだおww)」


30 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:33:06.54 ID:jM1l2e+j0

光栄にも僕に選ばれたこの女の子、端正で利発そうな顔をしている。
カールした髪は肩にふわりとかかり、形のいい唇に澄んだ瞳、ぶっちゃけ滅茶苦茶可愛い。

( ^ω^)「(しかし賢そうなのに浪人かお、人は見かけによらないお)」

こんな可愛い子と一緒に勉強出来るなら浪人も悪くないかも知れない。
むしろ恋のABCを僕が1からマンツーマンレッスンで教えてあげたいくらいだ。童貞だけど。

そんな事を考えている内に、テスト用紙と思われる紙の束を持った職員が部屋に入ってきた。


31 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:34:42.84 ID:jM1l2e+j0

( '3')「はい、ではこれからヒュン台予備校入学試験を始めます。
机の上に置いていいのは、筆記用具・時計・眼鏡です。
今から問題を配るので、合図があるまで裏返しのままにしておいて下さい」

前の席から問題が流されてくる。
それを一枚取って後ろに渡した後で、僕はとんでもない事に気付いてしまった。

(;^ω^)「(筆記用具持ってねぇ…)」

手続きだけならペンを窓口で貸してくれると思っていたので、完全に手ぶらできていたのだ。

(;^ω^)「(どうするお?涎で書くお?いやむしろここは僕の一億匹のオタマジャクシ達で……)」

( ^ω^)「(そうだお!隣の子に貸してもらえばいいんだお!天才ktkrwww)」

(*^ω^)「あああ、あの、な、何か書くもの貸してくく下さいおフヒヒ」

ξ;゚听)ξ「(手ぶらって…コイツ何しにきたのかしら…)」

ξ゚听)ξ「……はい、どうぞ」

そう言ってシャーペンと小さな消しゴムを差し出してきた彼女は、
天井に向けられた僕の手の平を華麗にスルーしてそれらを机の上に置いた。


32 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:35:49.01 ID:jM1l2e+j0

( ^ω^)「(ぼでぃ☆たっちは恥ずかしいのかおこの清純派乙女ちゃんめwww)
あああありがとうございますおフヒヒ」

ξ;゚听)ξ「(キモイ…マジでキモイ…あ、鳥肌…)」

これで準備は整った、後は試験をこなすだけだ。
まぁ予備校の入学テストなんてどうせ簡単だろう。
僕は先程まであんなに焦っていた事も忘れ、試験監督の合図を待った。

( '3')「では、始めて下さい」

一斉に紙を裏返す音が室内に響いた。

〜試験が終わるまでしばらくお待ち下さい〜
 

34 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:37:50.71 ID:jM1l2e+j0

――チ〜ンポ〜ンカ〜ンコ〜ン…――

( '3')「そこまでです、筆記用具を置いて下さい」

終了を告げるチャイムが鳴り響く。
それぞれに鉛筆を机に置き、今度は回答を前へと手渡していく。
見回して見ると、安堵しているもの、頭を抱えているもの、険しい表情を浮かべているものと皆様々だ。
そして僕はと言うと、

( ´ω`)「人生オワタ…」

なんだこの難易度は。
マーク式どころか完全な記述式、しかも問題文が全て英語で書かれた総合問題だったとは…。
難しいってレベルじゃねーぞ。
隣の子はスラスラと解いていたみたいだ。
何度か不可抗力を装おって覗こうとしたが、恥ずかしがって見せてくれなかった。

( ´ω`)「(あ…シャーペン返さないと…)」

そう思って横を向いた時には既に彼女はいなかった。
アドレス聞いて、その後で僕らの将来についてじっくりベッドの中ででも語ろうと思ってたのに。

( '3')「では結果は後日速達でお知らせします、皆さんお疲れ様でした」

次々に出ていく受験者達。
僕もガックリと肩を落としながらそれに続き、帰路についた。
 

36 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:39:15.12 ID:jM1l2e+j0

☆数日後☆

J('ー`)し「ホライゾン〜あんた宛てに速達がきてるわよ〜」

( ´ω`)「多分ヒュン台の試験結果だお…どうせ受かってる訳ないから捨てていいお…」

あの日テストに失敗してから、僕は絶望を味わいながら日々を送っていた。
やっと悟ったのだ、自分の学力では、大学どころか予備校に入る事すら無理なんだと。

J('ー`)し「あら、でも『合格』って書いてあるわよ?」

( ´ω`)「思った通りだお…あんなに出来なかったのに受かってる訳が…」

(;^ω^)「って合格!!??」

慌ててカーチャンの手から書類と封筒を引ったくって見れば、
確かに刻印された『合格』の赤い文字。
つかカーチャン勝手に開けたのかよ。

(;^ω^)「おおおお…」

手続き要項が書かれた用紙を持つ手が震える、
上手く言葉が出てこない、
胸の奥からこみあげてくる喜び。
受かる、っていうのはこういう事なのか。
 

38 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:40:43.78 ID:jM1l2e+j0

J('ー`)し「わかってると思うけどあんた、それ予備校の合格通知だからね」

(;^ω^)「んなことは知ってるお、でも嬉しいものは嬉しいんだお」

J('ー`)し「そ。まぁ受かったからにはせいぜい頑張りなさいね」

中断していた料理に戻っていくカーチャンの背中をぼーっと見送った後、
僕はもう一度詳しく読む為に視線を落とした。

( ^ω^)「ふむふむ、僕の所属は、『国公立理系・VIP大学コース』のDクラスかお。
ん…?VIP大学コース…?」

(;^ω^)「VIP大学!?!?」

――VIP大学。この国の全ての大学の頂点に立ち、エリート養成所としてその名を轟かしている超有名大学だ。
入れば将来は確実に安泰、最低でも国家公務員は間違いなしと言うマサにガス…
じゃなかったまさにに野心家達の登竜門。
最近では「ドラコン桜」なんて言って、猿のプロゴルファーのVIP大受験を題材にした漫画が大ヒットしたりしてその人気は根強い。
そのVIP大学を目指す為のコースに僕が選ばれたと言う事は…


39 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:41:31.32 ID:jM1l2e+j0

(*^ω^)「僕もまだまだ捨てたもんじゃないおwwwやっぱり天才は違うんだおwww」

そりゃヒュン台の校舎の前に立った時は勢い余って目指せVIP大だなんて口走ったけど、
実際に行こうという気持ちはこれっぽっちもなかった。
でもこうやって目の前に可能性を掲示されると、その気になってしまうのが人間というものだ。
先程までの落ち込みようはどこ吹く風、僕はしばし全身で喜びを表現し続けた。
 

41 名前: 留学生(東京都)[] 投稿日:2007/03/13(火) 13:44:21.77 ID:jM1l2e+j0

〜数分後〜

(*^ω^)「ハァ…ハァ…エクスタシー…」

アナルに挿した花火を抜き取り、脇に挟んでいた花を花瓶に戻し、
乳首に塗りたくったワセリンを拭き取り、被っていたパンツを脱いで喜びの儀式に幕を降ろす。

( ^ω^)「これで来年にはVIP大生だお!ww……前祝いって事で煙草解禁するおww」

( ^ω^)「ラキスタうめぇwww」

その時の僕はまだ、Dクラスの"D"の意味について考えようともしていなかった。



これで一話目です。展開遅いのはすまん、まとめられるだけの文才ないんだわ( ´・ω・`)
二話目もあるのですが、ちょっと飯食ってきます。
あ、あと決して浪人を馬鹿にしてるわけでないです。僕もついこの前まで浪人だったので。
支援してくれた人サンクス、なるべくすぐ戻ります。

 

 

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