140 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:44:45.12 ID:Y/+M/5lV0
( ;ω;)「ま、まだそんなこと・・・あれはトーチャンのセイじゃないお!!」

(  )「いや、あの時俺がついていたら・・・ブーン、お前にはもうこんな思いはしないで欲しいんだ」

( ;ω;)「え?」

(  )「愛する人を守れるような男になれ、ブーン・・・約束だ」

( ;ω;)「うん!約束するお!!」

(  )「そう・・・か・・・ト・・・チャン・・・うれ・・・し・・・」


ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


( ;ω;)「トーチャン?トーチャアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!!」

 
142 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:46:32.47 ID:Y/+M/5lV0
『ぼくはカーチャンをころしたはん人をゆるしません。カーチャンをまもってくれなかったおまわりさんもゆるしません』
『ぼくは、大きくなったらおまわりさんになります。わるいやつをぜったいにゆるしたくないからです』
『それと、しごとをおそろかにするおまわりさんもゆるしたくありません。ぼくはりっぱなおまわりさんになってみせます』

ξ゚听)ξ「・・・・・『おそろか』じゃなくて『おろそか』でしょ・・・・・」

ツンの読んでいるノートには母が死んだことからブーンの決意までが書かれてあった

ξ゚听)ξ「これ、一日分しか書いてない・・・日記と言うよりは、決意を書いただけみたいな・・・」

ツンはなんだか今の状況で、自分がブーンに悪いことをしていると再認識した

ξ゚听)ξ(ブーン・・・こんなことしてていいの?・・・殺人犯を許せないんじゃなかったの?)

プルルルル・・・・プルルルル・・・・

ξ゚听)ξ「! 電話」

(;^ω^)(ツン・・・早く出てくれお)

 
145 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:48:40.05 ID:Y/+M/5lV0
電話の主はブーンだった

ξ;゚听)ξ「どうしよう、とるべきかしら?も、もしも警察からだったら・・・」

(;^ω^)(ツン!早く!!警部がそっちに着いちゃうお!!)

ξ;゚听)ξ「・・・とっても・・・大丈夫よね?」

ツンは意を決して受話器を取った

(;^ω^)「ツン!!よかった!!」

ξ゚听)ξ「ブーン!?どうしたの?」

(;^ω^)「ごめんだお!!またツンの居場所がばれちゃったお!!」

ξ;゚听)ξ「えっ!?また!?もう!?」

(;^ω^)「今すぐもと来た方向に走るんだお!!僕もそっちに向かうお!!」

ξ;゚听)ξ「ブ・・・ブーン」

(;^ω^)「早く!!!警部がそっちに着いちゃうお!!!急ぐんだお!!!」

ξ;゚听)ξ「うん!わ・・・わかった!!」

 
146 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:49:50.77 ID:Y/+M/5lV0
ガチャン!
ツンは受話器を置くと急いでブーンの部屋を後にし、必死に走った。
ツンは電話でブーンに日記のことを話そうとしたが、そんな余裕もなかった

ξ;゚听)ξ「もと来た方向に・・・もと来た」

(;,゚Д゚)「うわっ!!」

ドターン!
逃げている途中、走っていたツンと通行人がぶつかった

ξ;゚听)ξ「ドッドコ見てあるいてんのよ!!」

(,,゚Д゚)「それはこっちのせりふだゴルァ・・・って行っちまったか、逃げ足の速い女だゴルァ」

ξ;゚听)ξ「ハァッ・・・・・ハァッ・・・・・」

キキィーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
ショボンが警官住宅に着いた

 
147 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:51:16.30 ID:Y/+M/5lV0
(´・ω・`)「よし!着いたぞ!!あいつの部屋は確か・・・101号室だったな!!」

ショボンは急いで101号室へと走った

(´・ω・`)「クソっ!!もぬけの殻かっ!!」

だがそこには当然ツンの姿はなかった。ショボンは急いで外に飛び出した

(´・ω・`)「あ!あの、スイマセン!!」

(,,゚Д゚)「? なんだゴルァ?」

(´・ω・`)「今ココを、女が走ってきませんでしたか!?20代くらいの!!」

(,,゚Д゚)「女? あぁ、今さっきそこでぶつかったんだ、あの女、謝りもせずに行っちまいやがったぜゴルァ」

(´・ω・`)「今さっきか!!よし!!」

(,,゚Д゚)「あっおい」

 
148 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:52:58.61 ID:Y/+M/5lV0
ショボンはさっさとパトカーに乗り込んでサイレンを鳴らしながら警官住宅を後にした
ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜

(;,゚Д゚)「あ・・・アイツ警察の人間だったのか・・・ゴルァ」

ξ;゚听)ξ「ハァッ・・・・・ハァッ・・・・・」

ツンは必死に走っていた。
ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜

ξ;゚听)ξ「!?さ・・・サイレン!?」

(´・ω・`)「!!あれか!!そこの女、止まりなさい!!」

ξ;゚听)ξ「いや! もうダメ!!!」

ショボンの乗っているパトカーが、今にもツンに追いつこうとしていた

 
150 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:55:29.07 ID:Y/+M/5lV0
( ^ω^)「ツーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!」

ξ;゚听)ξ「ブーン!!!!!」

そのときだった。ブーンがバイクに乗ってショボンと逆方向から猛スピードで走ってきてツンの前で止まった

( ^ω^)「遅れてゴメンだお!!早く後ろに乗るお!!」

ξ;゚听)ξ「うっ、うん!!」

( ^ω^)「しっかりつかまるお!!」

ツンを後ろに乗せ、エンジン全開でブーンはバイクを走らせた!
ブォーーーーーーーーーーン

(´・ω・`)「クソぉ!!ブーンめ!!仕方ない!応援を呼ぶか!!」

 
151 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:57:09.01 ID:Y/+M/5lV0
信号など無視して、ブーンとツンを乗せたバイクが走った。それを追いかけるパトカーの数が次第に増えていった
ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜ウ〜〜〜〜

『そこのバイク、直ちに止まりなさい!!』『直ちに止まりなさい!!』

(;^ω^)「くっ、しまったお!ショボン警部、応援を呼んだんだお!!」

ξ;゚听)ξ「ブーン、もう無理よ・・・あきらめよう」

( ^ω^)「何言ってるんだお!!約束したお!!ツンは僕が守るって!!僕はあきらめないお!!」

ξ;゚听)ξ「でも・・・許せないんでしょ!?」

( ^ω^)「? 何がだお?」

ξ;゚听)ξ「殺人犯は許せないって!!仕事を疎かにする刑事は許せないんでしょ!!?」

( ^ω^)「!!!」

ξ;゚听)ξ「私、読んだのよ、アンタの部屋にあった、日記みたいなヤツ・・・なのに私、あんたをこんなことに巻き込んで・・・」

( ^ω^)「・・・・・」

ブーンはバイクを走らせ続けた

 
152 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 06:59:35.53 ID:Y/+M/5lV0
( ^ω^)「自分がどうなっても構わないお、だけど、トーチャンとの約束は・・・守りたいんだお!」


( ^ω^)「僕は愛する人を守りたいんだお!!!!!!!!!!!!!!!!」


ξ*゚听)ξ「・・・・・ブーン」

( ^ω^)「このままじゃつかまっちゃうお!!あそこの裏路地に曲がるお!!」

ブーンは一気に急カーブした

ギキイイイーーーーーーーーーーーーーー!!!!

(´・ω・`)「チィッ!!あそこじゃパトカーは入り込めないか!!」

 
153 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:01:04.61 ID:Y/+M/5lV0
ブーンが入り込んだ裏路地は以前、ツンが2人の男から逃げるときに隠れた場所だった

( ^ω^)「ココならパトカーは通れないお!!これで一気に突き放s・・・」

川'A')

ξ;゚听)ξ「子供っ!?ぶつかる!危なぁぁぁぁぁぁい!!!!」

(;^ω^)「ぅぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」

ドガガガガッシャァアアアアアアアアアアーーーーーーーーーー

 
160 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:05:12.34 ID:Y/+M/5lV0
川'A')「うあーーん」

子供は無事だった。ブーンの運転していたバイクは勢いよく倒れ、そのまま壁に激突した
怪我はしていないがおびえた子供は走って逃げていってしまった

ξ;゚听)ξ「イッタ・・・タタタ・・・はっ!ブ、ブーン」

(;^ω^)「イ・・・イテェお・・・ぐぁ」

ξ;゚听)ξ「ブーン、もしかして、私をかばって・・・?」

ツンは体を撃ちつけはしたが、ブーンがかばったために幸い軽症で済んだ。しかしブーンは脚から大量の出血をしていた

(;^ω^)「ツ、ツン・・・大丈夫かお?」

ξ;゚听)ξ「私は大丈夫よ!でも、・・・アンタ、脚!」

(;^ω^)「この・・・くらい、平気・・・ウグゥゥッ!!」

ブーンは右足を骨折していた。脚の傷口からはさらに血が溢れてきた

 
161 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:06:37.48 ID:Y/+M/5lV0
ξ;゚听)ξ「す・・・スグに応急処置するから!!」

ツンはポケットからハンカチを取り出した。ブーンがツンに届けた、あのハンカチだ。

ξ;゚听)ξ「これでよしっと」

ツンはハンカチをブーンの傷口に縛った。水色のハンカチが、見る見るうちに赤く染まっていった

ξ;゚听)ξ「こ・・・これで、血が止まればいいけど」

(;^ω^)「だ・・・ダメだお、これ、ツンの、大事なものなのに」

ξ゚听)ξ「・・・・・いいのよ、私にはもっと大事なものが出来たから」

(;^ω^)「え?」

 
164 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:07:35.50 ID:Y/+M/5lV0
ξ゚听)ξ「フフッ。いつの間にか、私のこと『ツン』って呼んでくれるようになったんだね。ブーン」

( ^ω^)「あっ、そういえば・・・」

ξ゚听)ξ「この前は・・・バカにしてゴメンね」

( ^ω^)「え? 何をだお?」

ξ゚听)ξ「ほら、ブーンのこと、『へんな名前』って・・・言っちゃったじゃない、お父さんにつけて貰った、大事な名前なのにね」

( ^ω^)「あぁ、そのことなら、もう気にしてないお。誤らなくていいお」

ξ゚听)ξ「ブーン・・・」

『そっちはいたかー!?』『いや、見つからない!こっちを探してみる!』

 
166 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:08:47.41 ID:Y/+M/5lV0
そうこうしているうちに、ショボンと駆けつけた警官たちがブーンたちに迫ってきていた

( ^ω^)「まずいお!!もう追いついてきちゃったお!!ツン!走って!!」

ξ゚听)ξ「無理よ。あの数じゃあ、スグにつかまっちゃうわ」

(;^ω^)「あ、あきらめちゃだめだお!!」

ξ゚听)ξ「ブーンのそばに居たいの」

( ^ω^)「!?」

ξ゚听)ξ「最後まで、ブーンのそばに居させて」

 
168 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:09:41.04 ID:Y/+M/5lV0
( ;ω;)「・・・うっ・・・ツン、・・・ゴメン・・・ゴメンだお」

ξ;゚听)ξ「ちょっっ!なんで泣くのよ?男でしょ?泣かないでよ」

( ;ω;)「だって・・・ぅぐ・・・ツンのこと、守るって、約束したのに・・・ぅぅ」

ξ゚听)ξ「・・・・・ブーン」

( ;ω;)「たった一日しか・・・守ってあげられなくて・・・ご、ごめ」

ξ゚听)ξ「いいのよブーン、謝らなくて」

( ;ω;)「で・・・でも、ゥゥ」

ξ゚听)ξ「確かに一日だけだったけど、私にとって、この一日はかけがえのないものになったわ」

( ;ω;)「へっ?」

ξ゚听)ξ「貴方と過ごした一日は、ジョルジュと過ごした3年よりも、ずっと良かった。ずっと良かったのよ、ブーン」

(´・ω・`)「そこまでだ」

ガチャッ
ショボンがツンに手錠をかけた

 
172 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:11:02.69 ID:Y/+M/5lV0
( ;ω;)ξ゚听)ξ「!!!!!」

(´・ω・`)「もう逃げられないぞ。観念するんだな、ツンデレ容疑者さんよぉ」

ξ゚听)ξ「・・・・・はい」

ショボンにつれられ、ツンはパトカーまで歩かされた

( ;ω;)「ぅぅ・・・ツン・・・」

脚を思うように動かせないブーンは横たわったまま、連れて行かれるツンを見ていることしか出来なかった

 
176 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:11:55.15 ID:Y/+M/5lV0
(´・ω・`)「おい」

ξ゚听)ξ「! なんですか?」

(´・ω・`)「これでいいのか?」

ξ゚听)ξ「!!!」

(´・ω・`)「最後に、アイツに何も言わなくていいのか?」

 
178 ◆CSueav5yL2 :2006/05/06(土) 07:12:56.43 ID:Y/+M/5lV0
ξ゚听)ξ「ブーーーーーン!!!!」

俯いていたツンがブーンの方を振り返って叫んだ

ξ;凵G)ξ「また!また会えるよね!!またいつか!!きっと会えるよね!!?」

( ;ω;)「ツン・・・!!!!!」

(´・ω・`)「・・・・・」

( ;ω;)「会えるお!!会いに行くお!!またいつか!!君の所に、いつか必ず!!!!!」

(´・ω・`)「さ、行こうか」

ショボンがツンをパトカーへと促した

ξ;凵G)ξ「ブーン!!!!!」

( ;ω;)「ツン!!!!!」







 
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