32 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:03:16.69 ID:X/RE3eha0
くっちゃら終了。投下再開
( ,' 3 )「入れろ」
荒巻兵「はっ!」
スカルチノフの前につれてこられるブーン達。初めて見る大名、スカルチノフは何故か横たわっていた。
( ^ω^)「(お? なんで寝てるんだお?)」
ショボ之介にそっと尋ねる。
(´・ω・`)「(いや、あれで立っているのだ)」
( ;^ω^)「(何だそれwww不思議生命体だおwww)」
( ,' 3 )「して、用件は」
重々しい声だ。大名としての風格が備わっている。……姿以外では、だが。
(´・ω・`)「ここに我が殿よりの手紙を預かっております。お目通りを」
恭しく手紙を差し出す。
スカルチノフはそれを受け取り、しばらく眺めていたがやがてそれをしまいつつ言った。
( ,' 3 )「織田か。確かに我も奴等には危機感を抱いて折るのは確かだ。しかしだからといってそちらと手を結ぶかどうかを今ここで決めるのは難しい」
( ,' 3 )「こちらで少し話し合おう。そなた達は宿でも取ってしばらく待っていてほしい」
(´・ω・`)「話し合いとは、どれくらい……」
( ,' 3 )「なに、半日もあれば終る。すぐのことだよ」
ショボ之介はしばらく何事かを考えていたようだが、やがて了承した。
(´・ω・`)「わかりました。暫くの間待たせてもらいます」
ひとまずブーン達は下がることにした。礼をし、城を出て行く。
33 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:04:22.27 ID:X/RE3eha0
(´・ω・`)「何ですと?」
ショボ之介は自分の耳が信じられず、もう一度聞きなおす。
荒巻兵「だから、答えを出すのにはもう少し時間がかかる。あと半日ほど待ってくれとのことだ」
(´・ω・`)「………」
スカルチノフは半日待てば返事を出すと約束した。それだけの時間があれば大体話し終えたはず。遅れたとしても1、2時間程度だろう。
それが、あと半日待てとは。
( ^ω^)「どうしますお? 待つんですかお?」
ショボ之介はしばらく黙っていたが、やがて呆れたように喋り始めた。
(´・ω・`)「仕方がない、私達は城へ戻る。また後で来よう」
しかしそれでは荒巻兵は納得しなかった。
荒巻兵「それでは時間がかかりすぎる。あと半日待ってもらえればよいのだ」
(´・ω・`)「いや、私は気が短いのでね。失礼するよ」
ショボ之介は兵を押しのけ、戻ろうとした。
しかし兵はそれを必死で止める。
荒巻兵「そうはいかん」
(´・ω・`)「何故だ」
2人の間にピリピリとした空気が流れる。
しかしそれは突然そこに何者かが割って入ってきたことによりひとまず治まった。
35 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:06:37.91 ID:X/RE3eha0
36 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:07:13.16 ID:X/RE3eha0
(;;´・ω・`)「まさか……!」
荒巻兵「おい貴様! 一体何者だ」
いきなり兵が男に怒鳴りつける。
( ゚д゚ )「うるさいなぁ。君にはもう用はないよ」
荒巻兵「何ぃ!? 貴様言わせておけばいい気になりおって……こうしてくれる!」
兵が刀を振り上げた。そして一気に振り下ろす。
しかし刀は男に触れる直前、突如消失した。
荒巻兵「何!?」
目をパチクリさせて刀と男をと交互に見つめる兵。男は呆れたように言う。
( ゚д゚ )「せっかく逃がしてあげようと思ったのに。馬鹿な人だね」
男が手を振り上げる。刹那、兵は凄まじい雷電に襲われた。
荒巻兵「アギャギャギャギャくぁwせdrftgyふじこ」
意味不明な悲鳴をあたりに撒き散らせながら悶え苦しむ。
やがて雷電は止んだが、兵は完全に事切れていた。
( ;゚ω゚)「わわわわ! こ、こいつやばいお!」
慌てふためくブーン。この男、ギコ並みにやばい奴だ。
(;;;´・ω・`)「くっ、逃げるがな!」
ブーンの手を引っつかみ、猛ダッシュでその場を離れるショボ之介。
だが男は追いかけない。
( ゚д゚ )「あらら、逃げちゃった。まぁ後は兄さん達が何とかするかな」
そう呟き、男は突然の騒ぎに驚いている町の人の前から姿を消した。
37 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:07:50.54 ID:X/RE3eha0
38 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:08:50.59 ID:X/RE3eha0
39 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:09:11.30 ID:X/RE3eha0
だが、
(´・ω・`)「待たんかい!」
扉を突き破ってショボ之介が乱入した。しかしブーンはいない。
( ゚Д゚)「(ちっ……コッチの奴もう少し止めてくれればいいものを!)」
予想外の早さでの乱入に内心で舌打ちするギコ。しかし慌てはしない。
(;´∀`)「し、ショボ之介! ブーンはどうした!?」
(´・ω・`)「あいつなら城下町だ。心配は要らん!」
( ゚Д゚)「ブーン? あぁ、もしかしてあの餓鬼か」
ブーンの名を聞き、しばらくギコは考えているようだった。
やがて
( ゚Д゚)「あの餓鬼には仕返しをしてやらないとな……。だが、道三を放っておくわけにはいかないし」
(♯゚Д゚)「あぁもうめんどくせぇ!」
ギコが跳躍する。人間とは思えぬジャンプ力でジョルジュの前に着地した。
( ;゚∀゚)「なっ!」
(;;´∀`);;´・ω・`)「殿!」
ショボ之介が駆け出す。しかし、間に合わない。
( ゚Д゚)「あばよ!」
ギコの剣が、振り下ろされた。
45 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 12:51:28.14 ID:X/RE3eha0
( ゚Д゚)「うおぉぉぉ!」
( ;`ω´)「おぉぉぉぉ!」
刀と剣がぶつかる。しかし力、武器の威力共に圧倒的にギコが上だった。
たちまち弾かれ、ブーン大きく後ろに吹っ飛ばされる。
ギコは休まず追撃してきて、ブーンはそれを何とかかわす。
( ;^ω^)「くそっ……強すぎるお!」
以前の戦い以来、怪我が原因であまり練習をしていなかったブーン。どう考えてもギコには勝てそうもなかった。
何とかして戦闘を回避できないものか。
( ゚Д゚)「あまり無駄なことを考えてんなよ!」
体を回転させ斬り付けてくる。
刀では受け止めれそうにもないので横へ避けた。
しかしギコの勢いは弱まらず、ブーンは徐々に疲弊していく。
( ;^ω^)「(このままじゃまずいお……! どうするお!?)」
絶体絶命。そんなブーンの視界にあるものが飛び込んだ。
それはギコの横にある木造の像。結構な大きさで、あれが倒れてきたらギコとて慌てざるを得ないだろう。
更に幸いなことに程よく足の部分に傷がつき、思い切り刀で斬り付ければ折れそうだ。
( ^ω^)「……よし!」
一か八か、やってみることにした。
( ^ω^)「やぁっ!」
先程までの逃げ腰から一変、ギコに突撃するブーン。
( ;゚Д゚)「うぉ!? 血迷ったか!」
だが当然の如く避けられる。だが、諦めない。
勢いをつけて斬りかかる。精一杯に斬りつけたつもりだったがギコには防がれた。
弾かれる。しかし今度は吹き飛ばされずに耐えた。
( ^ω^)「おぉぉ!」
再び斬る。ブーンの予想外のいい動きにギコは驚く。
( ;゚Д゚)「何! ……くっ!」
防ぎきれず、頬に傷を負う。
ギコが目を瞑った!
( ^ω^)「(今だお!)」
ブーンが跳躍する。しながら、ギコの後頭部を蹴りつけた。
( ;゚Д゚)「げっ!」
大した力ではない。しかしそれでもギコは体制を崩す。
ブーンは木像の目の前に着地した。間髪いれず斬りつける。
しかし象は折れない。
それでも慌てずもう一度――斬れない。ギコは起き上がりかけている。このままでは気づかれてしまう。
( ;`ω´)「諦めてたまるかお!」
三度斬りつける――折れた!
たちまちのうちに木像はギコの方へ倒れこむ。そこでやっとギコは気づいた。
だがすでに木像が目前に迫っていた。
( ;゚Д゚)「何ィィィィィ!?」
ギコの叫びも、象が倒れたことによる轟音で掻き消される。
チャンスは今。ブーンは一目散に応接間へと駆け込んだ。
50 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 13:55:37.50 ID:X/RE3eha0
( ;^ω^)「ショボ之介さん大丈夫ですかお!」
扉を思い切り開けて中へ飛び込む。
すぐ前方にショボ之介がいた。
(´ω`)「………」
しかし何も答えない。
( ^ω^)「ショボ之介さん……?」
ブーンは目線を上げた。
倒れているモナ丸が見える。しかし息はありそうだ。
だが、更にその奥には……。
(メ゚∀。)「………」
( ;;^ω^)「殿!?」
慌てて駆け寄るブーン。しかしすでにジョルジュは事切れていた。
(´ω`)「私が駆けつけたが……守りきれなかった」
消え入りそうな声でショボ之介が言った。ブーンは愕然とする。
( ;−ω−)「(そんな馬鹿なことあるかお……。道三がこんな死にかたをするなんて有り得ないお……)」
前にも感じたあの予想。ギコ達が現れたことによりさらに現実味を帯びていたが、それは最早確信へと変わった。
(歴史が……変えられてるお!)
>>43
亀レススマソ。完結はさせるから安心汁。
でも、滅茶苦茶な終わり方になるかもしれんけど(;;´∀`)
〜〜投稿再開〜〜
その後、ジョルジュの葬儀は盛大に行われた。
家臣の中にはジョルジュがよからぬ企みを抱いていたと噂する者もいたが、全員密かに処刑された。
跡継ぎ問題でしばらく荒れそうな気配が続き、ブーンは練習どころではなかった。
仕方が無くショボ之介の家にしばらく留まることにするのだった。
( ^ω^)「………」
そして一方、考えてもいた。
――歴史が変わろうとしている。
おそらくそれをしているのはギコ達だろう。織田を上手い具合に操っているようだ。
しかし何故? 歴史を変えたいということは今の歴史に不満があるということか。
……と、ここまでは予想がつくのだが、あとはさっぱりわからない。
( ^ω^)「ワケワカメ、だお」
ごろんと横になる。外では城下町の復興をしているらしい民衆達の声が聞こえてくる。
暫く、何も考えずに横たわっていた。
60 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 15:48:52.05 ID:X/RE3eha0
2人は家に上がったかと思うと、急に真剣な眼差しになってブーンを見つめた。
( ^ω^)「な、何ですかお?」
ビクビクするブーン。どこかの刺客かもしれない。
???「あなた、あの宝石を触ってここに来たのですか?」
いきなり尋ねられた。しかも宝石のことについて。
( ;^ω^)「!? あの宝石のこと知ってるんですかお?」
男はブーンのその言葉を聞いて、もう1人の若い方としばらく顔を見合わせていた。しかし、やがて答えてくれた。
???「それは勿論知っています。あの宝石を作ったのは私ですからね」
( ;゚ω゚)「えぇ!?」
61 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 15:49:25.73 ID:X/RE3eha0
(’e’)「そう」
ジョーンズは頷く。そして更に続けた。
(’e’)「歴史を変えるということは、未来も変わるということ。あなたの時代も、私の時代も消えてしまうかもしれないのです」
(’e’)「そうなったら大変なことです。だから私は一刻も早く犯人を捕まえたい……」
そこでジョーンズは一息つく。そしてさて、と言って尋ねてきた。
(’e’)「あなたは歴史を変えるようなことはしていませんね? たとえば誰かを殺すとか」
ギク。背筋が凍る思いをするブーン。しかし、
( ;^ω^)「し、してませんお」
嘘をつく。ここで正直に言ったらなにをされるか知れたものではない。
(’e’)「それならいいです」
しかし、ブーンはまだ話を終らせるわけにはいかなかった。
( ^ω^)「ですが、しようとしている人なら見ましたお!」
その言葉を聞き、ジョーンズの目の色が変わった。
(’e’)「何ですと!?」
ブーンはギコ達についてジョーンズに話した。
一通り話を聞いた彼は隣の男と何やら話し合った後、頭を抱えた。
(’e’)「何ということだ……! そのギコという奴、“バニッシュ”の連中だっ……!」
( ^ω^)「バニッシュ? それ何ですかお?」
ブーンが尋ねるが、ジョーンズは独り言をブツブツ言ってばかりで答えてくれない。
代わりに隣にいた若い男が答えてくれた。
(`・ω・´)「私はジョーンズ博士の助手、シャキンです。お見知りおきを」
丁寧に挨拶するが、変な名前だ。
(`・ω・´)「さて、バニッシュについてですが。奴等は私達の時代にいるテロリストです」
( ;゚ω゚)「て、テロリスト!?」
驚くブーンを無視して続けるシャキン。
(`・ω・´)「彼等は今の社会を批判し、革命を起こそうとしていました」
(`・ω・´)「しかし政府の力が圧倒的なためそれは不可能なことです」
(`・ω・´)「そこで奴等は博士の発明した時空間転移装置に目をつけたのでしょう。過去ならば社会を変えられる、と」
( ;^ω^)「こ、怖いお……」
自分はそんな危険な連中と戦ったのだ、そう思うだけで身震いしてしまう。
(`・ω・´)「そこからはあなたの言ってくれた通り。戦国時代に行き当時最強の武将織田信長を利用。世界を意のままに操ろうとしている……と」
( ^ω^)「信長に天下を統一させようとしてるんだおね。だから後に才能を現す藤吉郎を殺したんだお……」
(`・ω・´)「そのようですね。おそらく、本能寺の変で信長を自殺させた明智光秀も既に殺されているでしょう」
( ^ω^)「………」
ブーンは黙ってしまった。
これでは元に戻せないではないか。光秀だけならまだしも、後を継ぐ秀吉まで殺されてしまっては。
( ;-ω-)「もう……歴史は元に戻せないんですおね……」
しかしシャキンは意外な答えを返した。
(`・ω・´)「いえ、そんなことはありません」
( ^ω^)「え?」
( ^ω^)「何か方法があるんですかお?」
身を乗り出してブーンは尋ねた。自分の時代を救えるのなら、救いたい。
今はもう親やクラスメイトに対する恨みも消えていた。
(`・ω・´)「えぇ。催眠術を使うのです」
( ^ω^)「催眠術?」
シャキンが何を言いたいかまったくわからない。とりあえず聞く。
(`・ω・´)「手順を簡単に説明しましょう。まず、信長とテロリストを抹殺する」
いきなり怖いことを言ってくれる。
(`・ω・´)「その後、適当に才能のある人物にお前は秀吉だと催眠術をかける」
(`・ω・´)「そして次に弱そうな人物に、お前は明智光秀だと思い込ませます」
だんだんブーンにも言いたいことがわかってきた。
(`・ω・´)「あとは織田の兵士達を適当に二分。秀吉と思わせた人と光秀と思わせた人にそれぞれ兵を与え、戦わせます」
(`・ω・´)「勿論それは秀吉側が勝つように仕組みますがね。あとは自動的に歴史が自らを修復していくでしょう」
(`・ω・´)「つまり私達は傷だらけの歴史の自己修復不可能な重傷のみを修復してあげるのですよ」
( ;^ω^)「そういうわけですかお……。でも光秀役の人テラカワイソス」
ふと、ブーンはまた疑問な点に気づく。やたらと最近冴えているこの男。
( ^ω^)「でも兵士を二分するときはどうするんですかお? 反抗する人だっているはずですお。催眠術をかけようにも1人や2人じゃえらく大変だお」
しかしシャキンはうろたえもせず容易く答える。
(`・ω・´)「ご安心を。そのようなこともあろうかとここでどんなに歴史が来るっても影響を受けない旧石器時代に未来にプロの催眠術師200人を用意してあります」
( ^ω^)「うはww用意周到www」
(’e’)「つまり、やるしかないのです」
いきなりジョーンズが割って入った。やっと気を立て直したらしい。
(`・ω・´)「ジョーンズ博士、無事でしたか」
(’e’)「まぁな」
(’e’)「しかし歴史が修復できる範囲でよかった。あまり目茶目茶にされるとややこしくなるからな」
しかしこのまま油断は出来なかった。
ギコ達が何をしでかすか。
( ^ω^)「でもまだ信長、それにバニッシュが残ってますお。こいつらを倒すまでは油断禁物ですお!」
(’e’)「うむ、そうですな。しかし奴等は信長の城に立てこもっているのか……。どうするべきか」
(`・ω・´)「未来に戻って軍隊をつれて……いやそんなことしたらもっと歴史が狂いますな。そもそも未来に政府の軍隊が残っているかが怪しい」
悩みに悩む3人。ここの時代の軍隊と使うという案も出たが、確実性にかける上余計な死者を出してしまう。
( ^ω^)「やっぱり、僕とここの知り合いの武士が忍び込んで、バニッシュと信長を殺すしか……」
(’e’)「しかしそれでは危険すぎる。それに君はそんな戦闘力も持っていないだろう」
( ^ω^)「え、でも僕は一応ぶs……あ、何でもありませんお」
武士ですよと言おうとしたブーンだが、急遽止めた。
自分が足軽小頭とはいえ武士であることを明かしたら、必然的に人を殺したと思われる。
71 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 17:20:17.53 ID:X/RE3eha0
(`・ω・´)「いえ、そこも大丈夫です」
またもやシャキンが発言した。しかし大丈夫とはなにか案があるのだろうか。
(’e’)「どういうことだ? シャキン」
(`・ω・´)「こんなこともあろうかと、『自動兵士訓練装置』を持ってきました」
(;’e’)「こんなこともろうかとって……一体幾つの事態を予想していたんだお前は」
( ^ω^)「何ですかお? それは」
(`・ω・´)「これは未来で兵士の育成を簡単にするために発明された物です。この中に兵士を入れればあら不思議、自動的に強力な兵士が出来上がります」
随分都合のいい装置があるものだ。
( ^ω^)「すごいお! でも、その装置の中ではどんなことをするんですかお?」
(`・ω・´)「そんなことは知りません」
( ;^ω^)「無責任杉wwww」
まぁ、殺されるわけではないだろうからひとまずは安心していいだろう。
しかし問題はまだある。この中に自分はともかくショボ之介……あとできたらモナ丸も入れたいのだが、簡単に入ってくれるのだろうか?
(`・ω・´)「まぁ、そこらへんはブーンさんが何とかしてください」
( ;^ω^)「だから無責任杉www」
72 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2006/07/20(木) 17:20:37.26 ID:X/RE3eha0
そういうわけで方針が決まった。
しかし何とかしろと言われてもそう簡単にできるものではない。
特に今はジョルジュが死んだことで2人とも忙しいようだ。
( ^ω^)「どうするかお……」
ブーンが悩んでいると、後ろからいきなり声をかけられた。
ξ゚听)ξ「何悩んでんの?」
( ;^ω^)「わあお! ……ツンかお。驚かさないでくれお」
ξ゚听)ξ「あんたが勝手に驚いたんじゃないの……。で、何か悩み事なの?」
( ^ω^)「……お? もしかして相談にのってくれるのかお?」
ξ///)ξ「べ、別にあんたのために相談に乗ってあげるわけじゃないわよ。ただの気まぐれだから。勘違いしないでよ!」
どう見てもデレデレです。本当にありがとうございました。
( ^ω^)「ありがとうだお。(……でも話すわけにはいかないんだお……。変に話すと歴史が狂うかもしれないお……)」
そう思い止まろうとするが、別の考えも出てきた。
( ^ω^)「(でも、あとで催眠術で記憶修正すれば大丈夫ジャマイカ?)」
こいつは本当にツンのことを好いているのか。怪しい限りである。
( ^ω^)「(多分信じないし、遊び代わりに話してみるおw) 実は……」
ありのままをツンに話すブーン。当然、信じようとはしなかった。
ξ゚听)ξ「はぁ? そんなこと信じられるわけないじゃない」
この男は何を言っているのか。もしかしてどこかしらに異常をきたしているのか?
( ^ω^)「………」
しかし、そうは見えない。それにさっきの言葉だって嘘を言っているようには聞こえなかった。
ξ;゚听)ξ「ま、まぁそうねぇ。それが本当だった場合は……殴って気絶させれば楽なんじゃない?」
( ;^ω^)「(ちょwww鬼だおwww)」
しかしそれも1つの方法だった。どうせ言っても聞かないなら、いっそ無理矢理突っ込んだ方が楽というもの。
( ^ω^)「そういう手もあるかもしれないお! ありがとうだお、ツン!」
ξ///)ξ「あ、あんたのためじゃないって言ってるじゃない!」
その後少しだけ話をした後、以前と同じようにブーンは城へと走り去っていった。
ツンはその後姿をいつまでも、見送っていた。