29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:21:31.11 ID:Yl5tVf0pO
('A`)「そうだ先生、ブーンのヤツがいると思うんだが…」
JJ・ー・)し「ああ、内藤君? 彼ならさっき自分の部屋で寝るって出てったわよ」
('A`)「ならいいんだ。ありがとよ」
 
礼を言って踵を返すと、ショボンを残して単身で医務室を跡にした。

 
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:22:27.95 ID:Yl5tVf0pO
( ^ω^)「ふぁ〜ぁ…よく寝たお…」
 
長時間熟睡したはずだが、それにしては身体が重い。そして少し眠気も残っている。
これは寝過ぎた為だと高を括り、時計を見た。
時間は既に12時を過ぎていた。だが、時間よりも気になる事がある。
 
( ^ω^)「………」
( ^ω^)「なんで部屋にいるんだお?」
 
薄らいでいく記憶を手繰り寄せ、思い出そうと努める。
HIROYUKIに乗ってFOXを撃ち込まれた事までは覚えている。
そこから少し飛んで、医務室に向かってヨロヨロと歩いている所で記憶は途切れていた。
 
( ^ω^)「まあ、どうでもいいお」
 
激しい空腹を感じ、とりあえず食堂へと向かう事にした。

 
32boon :2006/05/14(日) 19:24:55.14 ID:Yl5tVf0pO
※ここからちょいとふざけた話になります。
そういう話が嫌いな人「boon」をNGでよろしく。

 
33boon :2006/05/14(日) 19:26:10.11 ID:Yl5tVf0pO
( ^ω^)「カレーと味噌ラーメンとカツ丼二つ、全部超特盛りで。あとうまい棒20本とミルクを頼むお」
「アッハッハッ、いつもに増してすごい食欲だねぇ! カツサービスしちゃうよ!」
( ^ω^)「うはwwwwテラアリガタスwwwwwww」
 
これからブーンの激闘(食事)が始まる。
昼時はいつも混雑している食堂だが、ブーンが食事を摂る時はいつも周りから人が去って行く。
 
(;^ω^)(やっぱ今日もやるのかお…)
 
これはブーンが嫌われているのではなく、邪魔をしない為と見物する為だった。
ブーンが席に着いて少し経つと、ブーンと同じメニューを巨大なトレイに乗せた太った男が並んで座る。
男が席に着いたかと思うと、今度は二人の男女が見物している人々の前に現れた。

 
34boon :2006/05/14(日) 19:27:06.13 ID:Yl5tVf0pO
「どうもー! 司会兼実況のベリーちゃんです!
さぁ始まりました、この時間帯の一大イベント! 今日のメニューは…おおっとぉ!?」
「カレーにカツ丼×2、そして初のラーメンですね…。それも超特盛りです。そして…あれはうまい棒でしょうか、食後につまもうと考えているのでしょう。あ、僕は解説のポッターです」
「ハイ、ありがとうございます! この大食い&早食い対決はこのワタクシ、司会のベリーちゃんと解説のポッター君がお送りしま〜す!」
 
事の発端は一月程前であった。
いつものように大量の食事を摂ろうとしていた所に、一人の男が現れて勝負を挑んで来たのだ。
特に断る理由もなかったブーンはこの勝負を受ける。そもそもこれが間違いで、次の日にはその勝負を見ていた別の者が挑んで来るようになったのだ。
調子に乗ったブーンはその勝負を全て受ける。
ブーンは挑戦者をことごとく退け、その結果ギャラリーは増え、遂には勝手に司会と解説をやる物好きまで現れてしまったのだ。
ここまで大きくなってしまってはブーンは止めたくても止められない。今では恒例のイベントとなり、隊員達の細やかな楽しみとなっている。


 
35boon :2006/05/14(日) 19:29:03.62 ID:Yl5tVf0pO
ベリーはマイクを握り絞めながら太った男の紹介を始めた。
 
「今日の挑戦者は入隊3年目、大きな体は冷房を無効化、機内は蒸し風呂状態っ! そのたるんだお腹は未来に何を見るのか!? 汗が滴る好漢、ピッツァ選手です!!」
「対するチャンピオン、悠然と構えてますね。王者の余裕と見受けられます」
「流石ですねっ! チャンピオンの内藤さん、何か一言お願いします!」
 
話を振られたブーンは一言呟く。
 
(;^ω^)「もう食っていいかお…?」
 
既にブーンの胃は、早く食物をよこせと言わんばかりに悲鳴を上げている。
その音は周囲に聞こえそうであった。
 
「流石チャンピオン! 挑戦者など眼中にないと言う事でしょうか!?」
「そうですねぇ、彼の視線の先にあるのは胃に入れる物だけのようです」
(;^ω^)(早く食わせろお…)
 
「ピッツァ選手、チャンピオンに一言お願いします!」
(3з3)「ま、負けませんよぉ、ブヒヒヒヒ…」
「ハイッ! 気持ち悪いです!」
「そうですねぇ、彼の場合、見かけも去る事ながら、その喋り方と吃っているのがより一層──」
「ではスタートします! READY……GO!!!」
 
解説の途中であるにも関わらず、彼女は勝負開始の鐘を鳴らした。

 
36boon :2006/05/14(日) 19:30:30.45 ID:Yl5tVf0pO
(;3з3)「ぶおおおおおおおお!!!!!!」
 
「おぉっと挑戦者、凄まじい勢いでカレーを貪っております! 独自のスパイスを使ってじっくり煮込み、数日寝かせたカレーは海より深い味わいィィィ!!!」
「チャンピオンはと言いますとラーメンから食すようですね」
「ラーメンッ! 魚介スープに併せるは秘伝の味噌ダレ!! これにより完成した和風味噌スープの中に泳ぐは香り高きちぢれ麺! これの前にはスクリプトも白旗を上げる(嘘)程の絶品だァ!」
 
( ^ω^)「おばちゃんのラーメンは最高だおwwwwwww」
 
「聞こえましたかポッターさん!
『おばちゃんのラーメンは最高だ』
勝負の最中でも作った人を褒め称えるッ! 素晴らしいですね!」
「ええ…しかしベリーさん、気付いていますか? 彼は一見ゆっくり食べているように見えますが、減りが早いですよ」
「なんと、これはどういう事でしょう!?」
「はい、まずは箸に注目して下さい」

 
37boon :2006/05/14(日) 19:31:20.89 ID:Yl5tVf0pO
「箸…? こ、これは!」
「そうです、一回で掴む麺の量が非常に多いのです。
そして噛むスピードと飲み込む速さは常人の比ではありません」
「なんと…! これぞ内藤マジックとでも名付けましょうか! もうラーメンを完食したぁ! 挑戦者も負けていないッ! 既にカツ丼に手をつけています! その場で揚げるカツの衣はサクサク、中はふんわりジューシー!
そしてコレもふんわり卵で閉じた食感は『ふわサクふわ』とでも言いましょうか、一口食べれば口の中でそのハーモニーが広がる事請け合いですッ!」
「しかし挑戦者は重大なミスを犯しましたね」
「ミスと言いますと?」
「先程も申し上げた通り、ルールではスープは飲まなくてもいい事になっていますが、この順番ですと麺がスープを吸ってしまいます。その上、麺が延びて本来の風味を損ってしまうのです」
「なるほど…やはり流石と言うしかありませんッ! チャンピオンはこの事も計算して…あ、あれ…?」
 
なんとブーンはスープを飲み干していた。しかもスープは味の濃い味噌だ。
自殺行為…!
まさに愚行と思われた。

 
38boon :2006/05/14(日) 19:32:26.75 ID:Yl5tVf0pO
「この行動は僕にも理解が出来ませんね…。しかし一つ言える事は、チャンピオンは食事を楽しんでいる…!」
「まさに食の王と言う訳ですねッ! チャンピオン、今度はカツ丼に行ったぁ! やはり早い! 挑戦者はこのまま逃げ切る事が出来るのかッ!?」
 
ブーンが一杯目のカツ丼を完食した時点で、ピッツァの二杯目のカツ丼は、あと僅かで終了してしまう。
残るはラーメン、最後の砦…!
そこでピッツァが動いた。
 
「おぉっと? ここで挑戦者がベルトを緩めましたよ!! どうやらスパートをかけるようです!!!」
 
その時、キラッとブーンの目が光る。次の瞬間、ブーンはカレーの皿を持ち上げ、一気に掻き込んだ。
 
( )`ω´( )「ブモオオオオオオオオ!!!!!!」
 
それを見たピッツァも負けじとカツ丼を平らげ、ラーメンに取り掛かった。

 
39boon :2006/05/14(日) 19:34:38.79 ID:Yl5tVf0pO
「チャンピオンもここでスパートをかけた!! 対する挑戦者は残るラーメンを啜り上げるゥゥゥ!!!」
 
( )`ω´( )「ハフッ! ハムハムッ! ハムゥッッッ!!!!!」
( )3Д3( )「ズルズルーッ! ムシャシャシャーッ!!」
 
「チャンピオン、カレーを平らげました! カレーは飲み物とはよく言ったものですッッ!!!
残すはカツ丼のみッ! しかしこれは…」
 
( )`ω´( )「ブモモモオオオオオ!!!!!」
( )3Д3( )「ぶふぉおおおおぉぉお!!!!!」
 
「こ れ は 醜 い ッ !! チャンピオンも挑戦者に劣らない醜悪さだッ! まさに豚! 餌に群がる豚のようだ! この豚ァッ!!!!」
 
両者一歩も譲らない食闘!
液体を飲むように食物を胃に納めていく。
 
「早い! 早い早い早い!!! 勝つのは一体どっちの豚野郎だ!!!?」
 
( )`ω´( )「ブモモオオオオオオ…ッ!」
 
ゴクリ…と最後の一口を飲み込む音がした。
勝ったのは…!?

 
40boon :2006/05/14(日) 19:35:47.33 ID:Yl5tVf0pO
( ^ω^)「ご馳走さまでしたお」
 
ミルクを音を立てて飲み干し、手を合わせる。そしてうまい棒を頬張っているのを見たピッツァは肩を落とした。
 
(;3з3)「ま…負けたブヒヒン…」
 
「勝ったのはチャンピオン!!! 無敗の連続記録がまた更新されたァ! 一体誰がこの無敗神話を破る事が出来るのかッ! 勝者、豚!!!!」
 
(;^ω^)「さっきから豚豚言い過ぎだお…」
 
盛大な拍手と歓声に包まれながら、食事を終えたブーンはカチャカチャと音を発てて食器を片付ける。
その脇でポッターは誰も聞いていない解説を始めた。
 
「ベリーさんがエキサイトしてしまったので解説します。
チャンピオンはまずラーメンを完食し、…これは僕の理解を超えますがスープも飲み干しました。そしてカツ丼、カレー、カツ丼の順番です。やはり飽きが来るのを防ぐ為でしょう。
挑戦者はと言いますと、カレー、カツ丼、カツ丼、ラーメンの順番ですね。順番を変えていれば、もしかすると挑戦者は勝つ事が出来たかもしれません。
以上、解説のポッターでした」

 
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:37:46.31 ID:Yl5tVf0pO
食事を終えたブーンは腹ごなしにと、基地を宛もなくブラブラと歩き回っていた。
しかしこれでは何か面白くない。ブーンは久しぶりにトレーニングルームに行く事にした。
向かう途中、スズと出くわした。
 
从;'ー')从「あ……」
( ^ω^)ノ「おいすー。変な顔してどうしたんだお?」
 
大変失礼な事を言ってスズに近くブーン。彼女は変、と言うよりも気まずそうな顔をしていた。
 
从;'ー')从「内藤先輩もトレーニングルームへ?」
( ^ω^)「そうだお。久しぶりにサンドバックでも殴るお。…それよりなんかあったのかお?」
从;'-')从「え? だって昨日…」
( ^ω^)「昨日…?」
 
スズは言い辛そうにモジモジしていたが、ブーンがしばらく黙っていると口を開いた。
 
从;'-')从「昨日私を無視したじゃないですか」
( ^ω^)「昨日は帰って来てからずっと寝てたお」
从*'-')从「嘘はいけませんよ。一度呼んだら無視して、もう一度呼んだら振り返ったのにそっぽを向いて行っちゃったじゃないですか」
 
咎めるような視線を送ってくるが、本当に覚えがない。
アルコールも摂取していないので、そんな事はあり得ないと思い、反論する。

 
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:38:45.95 ID:Yl5tVf0pO
( ^ω^)「僕はそんな事しないお。見間違えじゃないかお?」
从*'-')从「確かにちょっと離れてましたけど…でも目が合いましたよ?」
( ^ω^)「それこそ嘘だお。振り返ったなら普通挨拶くらいするお」
从*-д-)从「あれぇ〜? じゃあ見間違えだったのかなぁ?」
 
スズの確信が崩れた。
こうまでハッキリと言われれば自信を失うのも当然だ。
 
( ^ω^)「そうだお。だいたい、スズを無視する理由がないお」
从*'ー')从「ならいいんです。嫌われてるのかな〜って思っただけですから」
(;^ω^)(でもたまに鬱陶しい時があるのは否めないお…)
从*'ー')从「じゃあ気分もスッキリした所でスパーでもしますか? 私、相手になりますよ?」
(;^ω^)「え? 今は…」
从*'ー')从「え〜? 逃げるんですかぁ?」
( ^ω^)「やってやろうじゃないの」
 
軽い挑発で簡単にブーンは乗せられる。ブーンの性格は御しやすいのかもしれない。
 
( ^ω^)「手加減はしないお」
从*'ー')从「私もですよ!」

 
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:39:47.14 ID:Yl5tVf0pO
 
(;; ω )「うぉえぇぇ〜!! ゲロゲロゲロ……」
 
「キャー!」
「うぉ! あいつ吐きやがったぞ!」
 
从#;;ー;;)从「……………」
 
……………………………………………………………………………………………………………………………………………

 
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:41:19.38 ID:Yl5tVf0pO
──医務室
(;^ω^)「す…スズのヤツ、いいジャブ打つお……」
 
ブーンの嘔吐物をモロに浴びたスズは、顔は笑っていたが殺気が漂っていた。
たまたま顔を出したドクオに事情を説明し、此処に逃げて来たのだ。
医務室で念の為にと診察させられていたブーンは苦笑いを浮かべながら、もう二度と食後にスパーなどしないと心に誓うのであった。
 
JJ・д・)し「そうそう、内藤君ねぇ、喧嘩もいいけど少しは手加減しなさいよ」
 
ブーンが退室しようとした時、ルミナに呼び止められた。
 
( ^ω^)「喧嘩じゃなくてスパーだお。それにやられたのは僕で…」
JJ・-・)し「その事じゃなくて昨日の事。あなたドキュ君を殴り飛ばしたらしいじゃない。あの子の鼻、折れてたわよ」
(;^ω^)「え……?」
 
鳥肌が立って来た。
また昨日の話だ。昨日は寝ていたはずなのに。

 
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:43:00.98 ID:Yl5tVf0pO
(;^ω^)「き…昨日はずっと寝てたお…」
JJ・-・)し「はいはい、言い訳はいいから。ドキュ君の方から絡んだみたいだし、おあいこって事で。
あの子にはちょうど良い薬に──どうしたの? 顔色が悪いわよ? ご飯は…食べてるわよね」
 
彼女は怪訝な顔でブーンの額に手を伸ばす。
乾いた音が医務室に響いた。
額に伸ばされた手を、ブーンが咄嗟に打ち払ってしまったのだ。いきなり手をはたかれ、ルミナはぎょっとして手を戻す。
 
(;^ω^)「あ…す、すいませんお…」
JJ;・д・)し「ふぅ〜…、少し気が立ってるみたいね。カルシウムの錠剤あげるから、飲んどきなさい」
 
本当なら食物から摂った方がいいんだけどね、と呟きながら棚を開く。そして錠剤の入った小瓶を取り出すと、ブーンに握らせた。

 
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:45:13.59 ID:Yl5tVf0pO
JJ・ー・)し「ま、若いうちはいろいろあるからね。がんばんなさい」
(;^ω^)「………」
JJ・д・)し「ん〜? ちょっと目も虚ろね。最近、錯乱状態になった事ある? 精神安定剤、いる?」
(;^ω^)「け…結構ですお」
 
このままでは精神病と間違われてしまうかもしれなかった。早急に此処を立ち去らねばならない。
ブーンは勢い良く立上がり、逃げ出すように駆け出した。 
JJ#・Д・)し「走るな!」
 
後ろからルミナの怒鳴り声が聞こえるが構っていられない。
足を止めたら最後、戻って来られないような気さえする。
 
我を失ってひたすら走ったので息が切れていた。口の中がカラカラだ。
ブーンはボトルに入った水を一気に喉に流し込む。
しばらくすると熱は冷め、冷静に物事を考える事が出来た。
 
( ^ω^)(きっとアレだお、夢遊病ってヤツだお)
 
そうに違いないと、自分を無理やり納得させた時、呼び出しのブザーが鳴った。
ドアを開けるとドクオの姿がある。彼は軽く挨拶をして部屋に入って来た。

 
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:46:30.20 ID:Yl5tVf0pO
( ^ω^)「なんか用かお? 僕はないお」
 
少し前の事をすっかり忘れていたブーンは、あんまりな言葉で出迎える。
それを聞いたドクオは頬を引き吊らせながら怨めしそうに言った。
 
(#'∀`)「テメェ…それがゲロを片付けてもらった相手に言う言葉か? マンドクセェ、それ依然に気分が悪くなる事させやがって」
(;^ω^)「あ…それはスマンかったお。今度なんかおごるお」
(#'∀`)「もうな、お前は一回死ね!」
(;^ω^)「謝ってるお、許してくれお…」
('A`)「ったくよ、スズのヤツもキレてたぞ。ありゃあ、相当怒ってるな」
(;^ω^)「もう、本当に何て詫びればいいか…。ところで、他にも用があって来たんじゃないのかお?」
 
長年付き合っていれば大まかな性格は把握出来る。ドクオはわざわざ文句を言う為に出向く男ではない。

 
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 19:47:26.97 ID:Yl5tVf0pO
('A`)「ああ、次の任務が決まった。けっこうデカい作戦になるらしいぜ」
 
ドクオは淡々と作戦内容とそれに至るまでの経緯を伝える。
最近、ここ第三と第二基地の領域内には多数のスクリプト戦闘機が確認されていた。
時には基地周辺まで戦闘機の接近を許してしまった事もある。
それらは駆逐されたが、撤退した一機を追跡した所、何もない空間で突如反応が消失したという。
不審に思ったパイロットがその空間に入った瞬間、音信不通になった。このような現象は数年前から稀に起きており、いずれもパイロットの消息は不明との事だった。
また、その空間から最近になって敵機が出現したという情報もある。
この不可思議な現象は第二でも確認されており、解析の結果、科学者達はその場所には視認すら出来ないスクリプトの衛星基地が存在していると結論づけた。
領域内にも関わらず、基地のような巨大な施設を第二、第三に気付かれずに、どのように建設したかは不明だが、それが分かるまで放置しておく訳にもいかない。
そこで、第二と第三で総攻撃を仕掛ける事が決定したのだ。

 
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