69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:12:20.78 ID:Yl5tVf0pO
ブーンは惑星ニューソクの戦場にいた。倒すべき相手は連合軍。
帝国兵となり、自分自身と対峙していた。逃げるブーン。
その前にGIKOが行く手を阻み、一振りで剣の錆へと変えられた。
GIKOは冷たくなっていく自分を踏み付ける。
 
ブーンは戦闘機に乗っていた。後ろに着くのはVIP機。
追われ、追い詰められ、撃墜される。
ドクオの嘲笑が聞こえた。
 
ブーンは何もない白い部屋にいた。目の前には母の敵。
レーザーを撃ち込むと相手は爆砕したかと思うと今度は後ろに現れる。
すかさずレーザーサーベルを一閃。宙を舞う頭。
頭部を失った男は液体のようにドロリと溶ける。だが転がって来た頭は男の物ではなかった。
それは────

 
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:13:14.10 ID:Yl5tVf0pO
世界が歪む。
それと共に声が聞こえた。
囁きのような大きさだったが確かに聞こえる。
自分を呼ぶ声、それに混じって自分を罵倒する声が脳に響く。
それは次第にはっきりと感知出来るようになっていく。
 
声のする方へと歩き始めると、足に違和感を感じた。
視線を落とすと、今までに命を奪ってきた者達が行かせまいと足をがっしりと掴んでいた。
彼らは徐々に原形を失って上半身へと侵蝕を始めた。
足をとられ、倒れ込むブーン。それでも闇の触手から逃れようと、這いながら必死で手を伸ばす。
 
その時、衝撃と共に、誰かが手を引っ張った気がした。その衝撃がもう一度襲う。
その度に闇が後退して行くのが分かった。
そして次の瞬間、それは触手を打ち払い、同時にブーンの肢体をバラバラに吹き飛ばし、身体の破片を吸い取って行った。

 
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:14:25.04 ID:Yl5tVf0pO
『……イゾン…ホライゾン……内藤ホライゾン!!!』
 
(;゚ω゚)「ああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
 
意識を取り戻したブーンは絶叫する。粉々に打ち砕かれた姿が記憶の断片に残っていた。
 
『落ち着けホライゾン!!』
(;゚ω゚)「あああああぁぁぁ…………」
『正気に戻ったか…。もういい、戦いは終わったのだ……』
(;^ω^)「す、すいませんお! 気絶してたみたいで──…ぬぉ!!?」
 
ブーンの首には絞められたような跡があり、額は裂けて血が流れていた。更に自分に抱き付くようにドキュが倒れている。
しかしその事よりもブーンは自分がしようとしていた事に驚愕した。
まさに今、基地に拳を振り下ろそうとしている所だったのだ。その拳には半透明のエネルギーでコーティングされてる。
そして周囲には粉砕された残骸が無数に漂っていた。
 
(;^ω^)「僕がこれを……?」
『そうだ。話は中でしよう。まずは、帰還しろ』
(;^ω^)「了か……あれ…?」
『どうしたホライゾン…?』
(;ーωー)「力が………抜けて………」
 
次第に薄れゆく意識の中、ギコの呼び声を何も出来ずに耳にしていた───

 
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:15:16.18 ID:Yl5tVf0pO
展開されたバリアは全てのエネルギーを相殺していた。
砲撃が終わった後、暗闇にたたずむHIROYUKI。
ピクリとも動かない。
しかしその静寂は、無傷であるHIROYUKIに再度攻撃を仕掛けた戦闘機によって破られた。
ライフルを拾ったHIROYUKIがバーニアを吹かしたかと思うとすぐに敵機まで到達する。
そして戦闘機を掴み、そのまま近くの敵機に光弾を撃ち込んだ。
戦闘艦から主砲が発射されると、そのレーザーの軌道上に掴んでいる戦闘機を投げ付ける。自分は片手でバリアを展開させて、自らそのレーザーに突っ込んだ。
迸るエネルギーの中を突き進むHIROYUKI。
やがて砲台まで接近したかと思うと両手を戦闘艦に押し付けてバリアを展開。
直接エネルギーを叩き込まれた戦闘艦は激しい光と共に消滅した。

 
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:17:13.89 ID:Yl5tVf0pO
「これが……HIROYUKI…」
 
オペレーターの一人が独白する。
強力な兵器が当方にある事は喜ばしい事だが、どこか恐れのある呟きだった。
 
(;,゚д゚)(想像を絶する能力だ…。しかし何故ホライゾンはここまで、それも一人でHIROYUKIを操る事が出来る…?
先天的な物か、それとも後天に与えられた物か…。HIROYUKIの他に、ホライゾンについても調査が必要だな)
「すごい! スクリプトはこのまま掃討されてしまうのかッ!? HIROYUKIの強さはまさに鬼神の如しッ! さすがチャンピオン、ここでもやってくれます!」
(,,゚д゚)「チャンピオン…?」
 
興奮した女性オペレーターが大きな声ではしゃいでいるのを見たギコは眉を寄せる。
HIROYUKIをどう思うかは、人それぞれのようだ。
 
「なんでもありませんっ!」
(,,゚д゚)「…?」


 
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:18:32.27 ID:Yl5tVf0pO
指令室では様々な感情が渦巻いている。
恐怖を感じる者や興奮している者、冷静に作業をする者や、ただ呆気にとられて眺めているだけの者までいた。
 
その間もHIROYUKIの快進撃は止まらない。
戦闘艦は一ヵ所に固まるのを危険と判断したのか、散り散りになってHIROYUKIを迎え撃つ。
HIROYUKIはその内の一機に高速で接近して槍を叩き込み、一番手近な敵艦にライフルを向けて光弾を発射した。
光弾はことごとくバリアに弾かれたが、それは時間稼ぎに過ぎなかった。
その戦闘艦に肉薄すると今度はバリアに手を突き出す。
手はエネルギーでコーティングされており、少しづつ戦闘艦のバリアを引き裂いていく。その隙間にライフルを突っ込むと光弾を連続発射した。
 
爆発する敵艦から退避する為、バーニアを逆噴射させて後退、そしてまた次の敵艦を滅ぼす為に急激な方向転換をして加速する。
 
「敵が撤退を始めました。しかし、どこに向かっているのでしょう?」

(,,゚д゚)「まずは敵が何処から出現していたのかを調べるのが先決だ。ホライゾン、撃墜せずに追跡しろ」
 
返事はない。
それどころか、撤退している戦闘機を逃がさぬとばかりに破壊していた。

 
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:21:52.39 ID:Yl5tVf0pO
(;,゚Д゚)「待てホライゾン! 追撃ではない、追跡だッ!」
 
ギコの命令も虚しく、敵機は全て駆逐されてしまった。
これではただの虐殺に過ぎない。
自業自得ではあるが。
 
ギコは深く息を吸い込んでから椅子に座り、ゆっくりと吐き出した。それから軽く目を閉じて呟く。
 
(,,ーдー)「…まあいい。危機は去った、大目に見るとしよう」
 
追撃していたHIROYUKIが戻って来た。それを各パイロットは口々に称える。
 
「お、第三を救った英雄の御帰還だ。お前がいなかったら……ん? なんで銃口を…ワアァァ─────!!!!!!」

 
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:24:00.27 ID:Yl5tVf0pO
「た、大変です!!」
(;,゚Д゚)「どうした!?」
 
目を閉じていたギコはハッと目を開く。
 
「内藤氏が味方機に攻撃を始めました!」
(;,゚Д゚)「なに!?」
 
標的を失ったHIROYUKIは、今度は味方を破壊対象に選んだ。味方機は反撃していいものかと迷っている内に次々と撃墜されていく。
 
(;,゚Д゚)「ホライゾンッ! 攻撃を中止しろ!」
 
また返事はない。
 
(;,゚Д゚)「応答しろホライゾン!」
「このままでは全滅です! 指示を!」
(;,゚д゚)(どうする…反撃は無駄か…。引くしかない。
しかし退避にも時間稼ぎが必要……)
(;,゚д゚)「HIROYUKIの軌道を割り出してくれ」
「了解しました」
 
そしてすぐにパイロットにも指示を出す。
 
(,,゚Д゚)「総員退避! 第二に避難しろ!
ただし今から言う者にはFOXの使用を許可する! その者達もFOXを発射し次第退避せよ!!」


 
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:25:40.42 ID:Yl5tVf0pO
「算出、…完了!」
(,,゚д゚)「よし…」
 
ギコは三人にFOXを使用する。狙撃ポイントはそれぞれ違うが程よく近い三ヵ所。ある点を重心に三角形を作るような形だった。
 
(,,゚д゚)「合図まで待機しろ。
……………………………撃て!!」
 
声と共に発射されたFOXは三ヵ所でブラックホールが発生し、それぞれが引き寄せられ始める。やがてそれは一ヵ所に集結して巨大なブラックホールを形成し、重力波バーストが発生する。
HIROYUKIは危険を察知してバーニアを逆噴射させるが既に遅かった。
強力な重力波に襲われたHIROYUKIの装甲が軋み、へこみ、剥がれ落ちる。


 
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:28:28.74 ID:Yl5tVf0pO
「やりました。HIROYUKIは重力圏に入っています」
(,,゚д゚)「まだ安心するのは早い。この程度では足止めにしかならんはずだ」
「いくらHIROYUKIでもあの状態では…」
 
沸き立つ室内を制して静かに、しかし誰もが聞こえる程に力を込めて言う。
 
(,,゚Д゚)「最後の指令になるかもしれん、よく聞け。お前達は全員脱出せよ。第三基地を離れたらすぐに第二──」
 
そこで言葉を切った。
自分の意思ではない。異常な気配を感じて咄嗟に振り返ったのだ。
モニターにはHIROYUKIが今にも重力の檻から脱出しようとしている姿が映し出されていた。
 
(;,゚д゚)「馬鹿な…早すぎる……」
 
ギコは愕然としながら声を漏らす。ドクオとショボンから聞いていた事よりも、遥かに早かったのだ。
 
「打つ手なしか……」
(;,゚д゚)「まだ諦めるな…。最後…最期まで希望を捨てるんじゃない」
「しかし……」
 
オペレーター達は顔面蒼白になりながら戸惑っていた。
ギコが活路を見出だした訳でもなく、状況は変わらない。
こうしている間にHIROYUKIは活動を再会し、今度は基地に向かって一直線に進行する。
今の足止めで唯一出来た事は戦闘機の退避くらいだった。
それが原因か、HIROYUKIは標的を基地へと変更したのだ。

 
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:29:43.83 ID:Yl5tVf0pO
(,,゚Д゚)「バリア解除だ」
「ええ!?」
 
ギコの気が狂ったとも思われる発言にオペレーターは驚きの声を上げる。
 
「な、何故です!? このままでは──」
(,,゚д゚)「効果があるとは思えんが考えがある。ただし、即座に展開出来るようにしておけ」
「…了解しました」
 
守る物のなくなった基地にHIROYUKIが迫る。寸前で到達しようとした時、ギコが叫んだ。
 
(,,゚Д゚)「今だ! 展開しろ!!」
 
突然発生したバリアにHIROYUKIが猛スピードで衝突した。
機体を激しく揺らし、一時停滞するHIROYUKI。だがそれが成した成果は微々たる物、HIROYUKIの表面を少々焦がした程度だった。

 
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:32:44.27 ID:Yl5tVf0pO
q(;-д。-)p「………う…」
 
その衝撃で意識を取り戻したドキュが前を見ると、自分の乗っている機体がバリアに突っ込んでいる。
訳が分からなかったが、とりあえず喚いた。
 
q(;`д。')p「な…テメェ! 何やってんだゴラァ!!」
( ゚ω゚)「………」
 
問いに応えないブーンだったが、それよりも身体の痛みに低く唸る。

q(;-д。-)p「うぁ…痛ぇ…。 なんなんだよコイツはよ…!」
『!? 意識が戻ったのか!』
q(;`д。')p「あ、へい…。でも──」
『…希望が見えてきたぞ…。
ニィト・ドキュ、お前に新たな任務を通達する。任務内容は内藤ホライゾンを正気に戻す事、それが不可能なら行動不能にしろ。
HIROYUKIの完全停止より任務完了とする。
失敗すればVIP第三攻撃部隊は壊滅だ。急げ!』
q(;`Д。')p「ま…待って下さいよ! そんな重大な事──」
q( `д。')p(待てよ…? これが成功したら昇進も夢じゃないな…。それにこのままじゃ俺が死んじまうしよ…)
q( `Д。')p「了解っス!」

 
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:34:19.11 ID:Yl5tVf0pO
ドキュはブーンに向かって叫ぶ。声を出す度に痛みが走るが命には変えられない。
 
q(#`д。')p「おいコラ! さっさとこのロボットを止めろ! 従わねぇと高橋さんが黙っちゃいねぇぞゴラァ!!」
 
全く反応しないブーン。
HIROYUKIはバリアから抜け出し、次は引き裂こうとしている。
 
q(#`д。')p「テメェ聞いてんのか!? ぶん殴るぞこの野郎!」
 
何を言っても意味がないと判断したドキュは、ブーンの席に体を乗り出す。動かすだけで激痛が襲ったが何とか耐えてブーンの首に手を掛け、全力で締め上げる。
ブーンは抵抗もせずにHIROYUKIを操作していたが、バリアを引き裂いた所で変化があった。
ブーンの口角が泡が吹き、呻き声を発する。
 
( ^ω゚)「う…お…やめ…」
『!! 内藤氏が反応しました!』
『…よし、そのまま続けろ。
我々には呼び掛ける事しか出来ん、頼むぞ』
q(;-д。-)p「ハァハァ…テメ…さっさと目ぇ覚ませや、ゴラァ…。いっちょ気合い入れてやるぜ…」
 
ドキュは頭を後ろに引く。そして頭突きを打ち込む。
HIROYUKIが基地に到達した。

 
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:35:42.26 ID:Yl5tVf0pO
q(#`д。')p「さっ…さと……止めろッ!」
 
二発目の頭突き。
ブーンの頭が大きく揺れ、額が割れて血を吹いた。
HIROYUKIは拳にエネルギーを溜め始めている。
 
『目を覚ませホライゾン! ホライゾン!!』
q(;-д。-)p(マジうぜぇ…意識が朦朧としてきやがったぜ…)
 
ドキュの指先から力が抜ける。
倒れ込みそうになるがブーンの肩を掴んで踏み止どまった。彼の身体は限界だった。膝も笑っている。
HIROYUKIが拳を振り上げた。
 
q(#`д。')p「はぁ…はぁ………武ッ…殺露州ぞッ!!!!」
 
持てる限りの力で頭突きを放つ。
ブーンはのけ反り、ドキュは抱き付くような形で気を失った…………。

 
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:41:27.74 ID:Yl5tVf0pO
──オフィス
(,,゚д゚)「情報が漏洩している」
 
帰還したドクオは報告を済ませる。
彼らが向かった場所には基地など存在しなかった。
その場所の空間には穴が空いており、別の空間に繋っていたという。
 
穴に飛び込んだ彼らは大量の敵機に襲われた。彼らにしてみれば突如敵機が出現したように感じられ、そして敵はそれをあらかじめ予知していたかの如く攻撃を開始する。
しかしこちらも、かなりの大部隊であったのでその場の敵を殲滅する事が出来たようだ。
穴は周期的に開閉しているとも思われたが、そうではないらしい。

過去に開いたとされるデータと照合しても周期的とは考え難い。
そしてそれを裏付けられる物を、ギコは用意していた。


 
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:44:07.57 ID:Yl5tVf0pO
(,,゚д゚)「お前達が持ち帰ったデータの中に、こんな音声があった」
 
ギコは音声を流す。
そこにはノイズに混じって意図的に穴を開閉させていると確証たる物があった。
 
「ゲ…ト ヲ トジr…」
「リョウk…イ
オグtザザッ…ド・ア…フ ゲブr……えザー…フ
ヨグ=ソt…ピー…
んガー…イ…ふロ」
 
('A`)「なんだこりゃ? なんか意味わかんねぇ事言ってるぞ…」
(,,゚д゚)「これは奴等の暗号なのかもしれんが、気になる単語がある。ヨグ──」
('A`)「馬鹿馬鹿しい!
先輩よ、アンタまでそんな話信じてるのか?」
 
ギコの言葉を遮り、冷笑を浴びせるドクオ。
 
(,,゚д゚)「可能性のある事は無視出来ん。…ひとまずこの話はいいだろう。
今は情報の漏洩だ」
 
ドクオがあまりにも冷めた目で見つめてくるので、最初の話に戻した。
 
('A`)「そうだな。
だがVIPの情報管理システムは甘くねー…。てことは……内通者がいるって事か…?」

 
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/14(日) 20:45:06.59 ID:Yl5tVf0pO
主力部隊が不在の時を見計らったような襲撃。
更に彼らを待ち受けていたかのような部隊配置。
そして第二基地は壊滅状態になっていた。作戦に参加していた第二の隊員は、第一基地と第三基地に分配されて身を置く事となった。
 
これらからの結果から、ただの偶然が重なったとは考え難い。情報がスクリプトに伝わっていると疑うのが必然だった。
 
('A`)「でもよ、仮に内通者がいたとして、そいつに俺らを売るメリットはあるのか? 奴等の性格…本能か。それから考えても地球人を受け入れるとは思えないんだが…」
(,,゚д゚)「利用するだけ利用して、始末する気なのかもしれん。
それと、これは推測だが……無意識の内に情報を送っている事もあり得る」
('A`)「それでブーンか」
 
ギコは部隊が帰還するまでにブーンの経歴や身体データ、出撃記録を調べ上げた。
出生は至って普通、精神分裂症もない。幼い頃に一度だけ手術が施行されていたが特に問題は起きていない。
ただ、気になる点があった。

 
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