319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:30:03.91 ID:5wxMOfu9O
──クアール
(;´∀`)「やばいモナ…。開発が遅れすぎてるモナ…」
 
モナーはここ数日眠っていない。食事の時間さえ惜しんで作業を続けていた。
 
ξ゚-゚)ξ「少しは休んだほうが…」
 
ツンが心配して声をかける。
だがモナーは聞いているのかいないのか、応答せずに作業に没頭する。
モナーから出ている鬼気迫るオーラのせいで、村人は質問出来ずにいた。そのせいか、村人も作業がはかどらない。
 
(;´∀`)「このコンデンサじゃエネルギー供給が間に合わないモナ…。
作り直す…いや、それとも発電装置を別の物に…」
 
ブツブツと呟きながらも手は高速で動かしている。
非常に不気味だ。
 
ξ;゚听)ξ「も、モナー? モナー!」
(#´Д`)「五月蠅いモナ!」

ξ;゚д゚)ξ「…!」
(#´Д`)「邪魔だからあっち、に…行って……」
(;´∀`)「つ、ツンちゃん…。ごめん、モナ…」
 
どうやらツンの事も認識出来ないくらい没頭していたらしい。らしくない激情に、言葉が尻すぼみになる。


 
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:32:50.02 ID:5wxMOfu9O
ξ;゚-゚)ξ「い、いえ…気にしないで。
それより少しは休まないと。最近ご飯もあまり食べてないでしょ?」
(;´∀`)「でも、休んでられないモナ。タダでさえ作業が遅れてるんだモナ…」
ξ゚听)ξ「でも、それじゃ体を壊してしまうわ。それに周りを見てみなさいよ」
 
モナーが周りを見渡すと、作業がうまくいかずに困っている村人が多数。
 
ξ゚听)ξ「ほら、モナーに質問出来ないから、みんな困ってるわ。こんな状態じゃ、余計に遅くなるわ。少しは休んで、心に余裕を持たないと」
「そうだぜ、アンタがいないと分からねぇ事がいっぱいあるんだ。倒れられても困るってもんだ」
「お前さんが寝てる間にできる限りの事はやっておくから、今は休んでくれ」
 
昔では考えられない村人達からの言葉。皆、真剣にモナーを心配しているようだ。
 
(;´∀`)「みんな…。
分かったモナ。少し休ませてもらうモナ」
 
それだけ言うとフラフラと立上がって出口に向かう。そして唐突に倒れてしまった。
 
ξ;゚听)ξ「モナー!?」


 
322以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:34:41.43 ID:5wxMOfu9O
村人とツンは慌てて駆け寄る。
 
「……寝てるだけだな」
ξ´凵M)ξ「よかった…」
 
全員が胸を撫で下ろす。モナーはそのままベッドに運ばれていった。
 
「コイツが起きた時の為に何か食いもんでも作ってやってくれるか?」
ξ゚ー゚)ξ「わかったわ。とびきり元気が出る物を作って待ってるわ。もちろんみんなにもね」
 
ツンの言葉で、活気が戻った。ツンが家に戻ろうと外に出ると弟者がいた。
 
(´<_` )「GIKO殿に呼ばれたので行かなくてはならん。村のみんなを頼むぞ」
 
それだけを伝えて立ち去る弟者。
 
ξ゚听)ξ「あの、ブーンに…」
(´<_` )「ん? 何か言ったか?」
ξ゚-゚)ξ「…ううん、なんでもない。気をつけてね」
(´<_` )「? では行って来るぞ」
 
さっそうと馬に飛び乗り去って行く弟者を、ツンは哀しげな目で見送った…。


 
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:36:49.37 ID:5wxMOfu9O
──リヴムント
弟者が到着した頃には、ジョルジュとちんぽっぽも集まっていた。
ジョルジュは尋問によって引き出した情報を伝える。
だがそれによって得たものは絶望に近いものがあった。なんと帝国の兵力は130000を超えるというのだ。
 
(;メ゚д゚)「想像以上だ………俺らの倍以上か…」
 
GIKOの顔は、いつもの闘志はなく呆然とした顔をしている。
 
( ゚∀゚)「…おい、何を惚けている。お前らしくもない。
確かにかなりの戦力差があるが…、ああ、まずこないだの戦の事を詳しく話そうか」
 
ジョルジュは山脈を越えて来た事で敵に疲れがあった事、おかげで簡単に倒せた事を話す。
 
( ゚∀゚)「ちなみに10000の兵を倒す為に犠牲になったこちらの兵は1000程度だ。つまり作戦次第では何とかなるって事だな」
 
そう言いながらも、やはり倍以上の戦力差を埋める事は容易ではない事を分かっているらしく、表情は堅い。
 
(´<_` )「ところで俺は何をすればいいのだ? まぁやる事と言えば戦いに参加する事だろうが…」


 
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:38:32.96 ID:5wxMOfu9O
(,メ゚д゚)「貴様の馬を操る腕は相当な物だ。貴様には──」
「調査隊より報告。帝国軍が進軍している模様です。兵力は20000程です」
 
今回は冷静だ。度重なるイレギュラー事態を経験したのが逆に良かったのかもしれない。
それを聞いて一斉に立ち上がる領主達。
 
(,メ゚д゚)「そろそろ動き出す頃かと思ってたぜ。しかし20000とは…戦力差に物を言わせてなぶり殺しにするつもりか」
( ゚∀゚)「そのほうが返って都合がいい。一斉に攻められたら終わりだからな」
(´<_` )「俺は…」
(,メ゚Д゚)「貴様にはティーグル隊第一師団長兼大隊長をやってもらう。ティーグルには腕の良い馬乗りがいないんでな」
(´<_`;)「なんと…そのような大役を…」
( ゚∀゚)「頼りにしてるぜ、大隊長さんよ」
 
どうやら既にジョルジュとは話がついているらしい。弟者に拒否権はないようだ。
 
(,メ゚д゚)「俺とSHIIが出る。貴様は第一師団を引き連れてSHIIの部隊に混ざれ。後ブーン、貴様も来い」


 
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:40:53.87 ID:5wxMOfu9O
(;^ω^)「こういう戦争は初めてだお…」
(´<_`;)「いきなり出るのか…」
 
ブーンと弟者は口々に不安の声を上げる。特に弟者が緊張するのは無理もない。
 
(,メ゚д゚)「貴様らの初陣だ、前線に出なくてもいい。まずは感覚を覚えろ」
( ゚∀゚)「俺は別行動を執ってもいいのか? 帝国領土の街を解放してくるぜ」
(,メ゚д゚)「ああ、20000くらいならリヴムント隊だけで十分だ」
( ゚∀゚)「まぁ失敗したら骨は拾ってやるぜ」
(,メ゚Д゚)「ふん、吠えてろ」
 
吐き捨てるように言って部屋を出て行った。ブーンと弟者もそれに続く。
 
(*`ω` *)「なんか胸騒ぎがするぽっぽ…」
(><)「ちんぽっぽさんもですか? 実は僕も…」
( ゚∀゚)「ああ? 大丈夫だろ、あいつの隊はほとんどが傭兵だぜ。帝国がいくら強くても引けは取らないだろ」
(*`ω` *)「そうだといいぽっぽ…」


 
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:42:37.63 ID:5wxMOfu9O
──ガイドの森:連合軍
(;^ω^)「き、緊張するお…」
(´<_`;)「…これが武者震いというヤツか」
 
初陣でガチガチの二人に、緊張をほぐすようにSHIIが言う。
 
(*゚o゚)「そんなんじゃ、いざという時に動けないわよ。見てるだけでもいいからもっとリラックスしてよね」
(;^ω^)「そんな事言ったって…」
(´<_`;)「うむ、初陣の俺達には酷という物だぞ」
(,メ゚д゚)「情けねぇな…。特に弟者、上に立つ者がビクビクするんじゃねぇ。次からはお前がティーグル騎兵の指揮を取るんだぞ」
(´<_`;)「ぬぅ、緊張している暇もないな」


 
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:44:40.34 ID:5wxMOfu9O
──ガイドの森:帝国軍
<ヽ`∀´>「数は向こうの方が少し多いニダ。でもこれくらいの差ならなんとでもなるニダ」
( ・∀・)「お…! SHIIがいるぞ! 会いたかったぜ…。
楽しみだからな!」
 
モララーは望遠鏡を握り締めて闘志を燃やしていた。
 
「全軍、突撃します」
 
笛が鳴り響く。帝国兵は一斉に獲物を構えて突撃した。


 
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:46:21.50 ID:5wxMOfu9O
(,メ゚Д゚)「来たな…矢を放てッッ!」
 
GIKOの掛け声で矢が放たれ、死の雨が帝国軍に降り注ぐ。 
<ヽ`∀´>「怯むなニダ! 一気に白兵戦に持ち込めニダ!」
 
ニダーが声を掛けなくても怯みはしなかっただろう。矢が降り注いでも誰一人として足を止める気配はない。
両軍の衝突。
連合軍の重装歩兵が前線に立ち、敵を食い止める。その中に、歩兵師団本隊が紛れ込む。そこには当然GIKOの姿が。
 
「ぎ、GIKO様…そんなに突っ込んでは…」
(,メ゚Д゚)「馬鹿がッ! 戦場では自分の事だけ考えてろ!」
 
仲間に罵声を浴びせながら目は敵を見据える。後ろから今聞いたばかりの声が、断末魔の叫びを上げた。
更に三人の帝国兵がGIKOの首を取ろうと迫る!
 
GIKOは三人に突っ込み、まず一人を串刺しにする。そして素早く剣を引き抜いてもう一人に斬りかかった。
崩れる帝国兵の手から剣をもぎ取り投げ付ける。哀れ帝国兵はその剣に兜と一緒に頭蓋骨を割られて地に伏した。

 
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:48:26.07 ID:5wxMOfu9O
(*゚ー゚)「相変わらず元気ねぇ…。私達も行くわよっ!」
 
SHIIが先頭を走り、それに騎兵が続く。弟者もそれを追いかける。
突撃され、蹄の餌食にされる帝国兵。頭を踏まれた者は脳漿を飛び散らせ絶命する。
SHIIは華麗に馬を操り、攻撃をかわすが他の者はそうはいかないようだ。
 
腹に風穴を開けられて命を落とす者や落馬してとどめを刺される者が後を絶たない。
一撃で絶命出来た者はまだ幸運だ。落馬によって再起不能になった者は苦しみ、敵に怯えながら死を待つのだ。
見兼ねた弟者が追いつく。
 
(´<_`;)「し、SHII殿…前に出過ぎだぞ。これでは無駄に犠牲者が…」
(*゚ー゚)「あら、ごめんなさい。久しぶりの戦だから興奮しちゃってね」
 
妖しく目が光り、ペロリと舌を出して頬に着いた返り血を舐め取る。
 
(´<_`;)(見掛けによらず怖い人だな…)
(´<_`;)「とにかく落ち着いてくれ」
(*゚o゚)「はいはい、わかったわよ…と言いたい所だけど、そうは行かないみたいよ。私達の本当の相手が来たわ」
 
弟者はSHIIから前方に目線を移す。前には騎兵の大軍が迫っている。


 
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:49:58.22 ID:5wxMOfu9O
(*゚O゚)「さぁみんな! ここが踏ん張り所よ! ここで相手を何騎倒すかで勝敗が決まってくるわっ!」
 
SHIIは更に興奮に血をたぎらせて速度を上げた。弟者もそれに続く。
 
(´<_` )「この場合はSHII殿に従ったほうがよさそうだな…」
(´<_` )「彼女の言う通りだ! ここで踏ん張れなければ勝利はないと思えッ!
総員、気を引き締めて突撃しろ!」
 
弟者のときの声で士気が一気に上がる。雄叫びを上げながら肉薄した。
 
(*゚o゚)(あら…? あの子やるじゃない。指揮官に最も必要な事が分かっているようね)
 
両騎兵師団が激突する。
正面衝突した者の鎧や仮面はひしゃげ、崩壊する。生存は絶望的だろう。


 
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:53:32.71 ID:5wxMOfu9O
( ・∀・)「SHII! 遂に見つけたからな!」
 
軍勢を掻き分けモララーがSHIIの前に現れた。
 
(*゚-゚)「誰よアンタ」
 
SHIIはムッとしながら尋ね、平行して走りながら攻撃に備える。
 
( ・∀・)「とうとうお前と戦う事ができるからな。しかしかつての盗賊団の頭──別名、智将と呼ばれ…そして血の化粧で血粧だったか?
そんな女が随分とおとなしくなったな」
(*゚-゚)「………」
( ・∀・)「俺は帝国騎兵師団大隊長モララー!
どちらが優れた指揮官か勝負だからなッ!」
(*゚ー゚)「私は連合軍リヴムント騎兵第一師団長SHII。
いいわ。可愛がってあげる、ボーヤ♪」
(*`ー´)「久しぶりに暴れさせてもらうよ!
お前達! 自分の命は自分で守りな! アタシは援護してやれないよ!」
 
モララーとSHIIは同時に動いた。
モララーは自軍の中に身を潜め、SHIIはそれを追いかける。
 
(*`ー´)「ほらほら邪魔だよ! 道を開けなッ!」
 
口ではそう言っているが、実際は立ちはだかる者を斬り倒して道をこじあける。
一振りの斬撃で馬の首が跳ね上がった。GIKOにも劣らない怪力だ。
 
(*`ー´)「どかないと怪我するよ! 怪我で済んだら幸運だけどね!」

 
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:56:06.10 ID:5wxMOfu9O
SHIIを落そうと帝国の騎兵が四方八方から一斉に集まる。SHIIは馬の進路を少し変え、馬の背に立ち上がった。そして背中を強く踏み付ける。
 
SHIIが飛び上がると馬の速度が上がった。
一ヶ所に集まろうとしている騎兵達の目にはSHIIが突然消えたように感じただろう。
馬は騎兵達の僅かな間を潜り抜け、その上にSHIIが着地した。
後ろでは衝突した兵が弾け飛ぶ。
 

(*`ー´)「ハハッ! 戦はこうじゃないとねぇ」
 
目をギラギラさせながら、モララーを補足し続ける。
 
(;・∀・)「薄皮一枚剥けば中身は現役らしいな。おっかねぇ女だ」
 
騎兵がまたもSHIIを取り囲んで突進して来た。しかも今度はさっきの倍以上。逃げ道はない。
 
(*`ー´)「…随分必死じゃないか。たった一人相手にさっ!」
 
剣を咥え、弓を構えようとした時、前方の敵が斬り倒された。
 
「SHII様! 我々を忘れてもらっては困ります!」


 
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 19:58:43.97 ID:5wxMOfu9O
道を作ったSHIIの部隊は共に走り始める。
 
(*`ー´)「お前達…無茶してるアタシに着いて来たってのかい? それも先回りしてるなんてね、やるじゃないか」
「伊達にSHII様の下で闘って来た訳じゃありませんからね、ハハハ…」
(*`ー´)「笑える元気があるなら上等だよッ! 着いて来な!」
 
しかしSHIIはすぐに不穏な空気に気付く。背後から迫っているはずの、騎兵がいない。そして前方には壁を作るかのように並ぶ騎兵。
 
( ・∀・)「そろそろ仲間が駆け付ける頃だとは思ってたからな。準備はいいか?」
「はっ! いつでも」
 
(*;`o´)「やっぱり引くよ!」
「は…? 何故ですか?」
(*;`O´)「いいから──」

 
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 20:01:59.74 ID:5wxMOfu9O
( ・∀・)「恐ろしく勘の鋭い女だ。だが一手遅かったからな。やれ!」
 
モララーが手を振り下げると、帝国騎兵師団の陰に控えていた歩兵から大量の矢が発射された。
 
(*;`O´)「くっ! お前達! 怯むんじゃないよ!
矢を避けながら撤退する!」
 
SHIIは自分に飛んで来る矢は避け、馬に飛んで来る矢は叩き落とす。
しかし、この様な芸当ができる者は数少ない。SHIIの部隊はどんどん数を減らす。
 
「ゲッヘッヘェ! あいつら逃げて行きやがるぜ!」
「もっと撃ち込んでやれ!」
 
聞こえた訳ではなかろうが、SHIIは憤りに唇を噛み締める。
 
(*;`-´)「まずいね…アタシとした事がミスっちまったよ…!」
 
矢の雨を掻い潜りながら、どうにか安全地帯まで引き換えした。
 
(*`O´)「副師団長、被害状況!」
 
SHIIが叫ぶように言うと、副師団長と呼ばれた男が報告を始めた。
 
「恐らく2000程かと…」
(*`-´)「前にいた兵はほぼ全滅…。
………次の策に移るよ」
 
引き返していると、ティーグル騎兵師団が見えて来た。こちらに向かって来ている。


 
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 20:04:03.15 ID:5wxMOfu9O
(´<_` )「随分…数が減ってしまったな…」
(*`-´)「アタシのせいさ。この戦が終わったら説教でもなんでも聞くから、今はアタシの言う事を聞きな」
 
有無を言わせぬ口調だ。
 
(´<_`;)「わ、わかった。指示を頼む」
(*`ー´)「とりあえず着いておいで」
 
しばらく馬を走らせると、GIKOの部隊が見えて来た。最初に戦っていた敵は全滅させたようだ。
そこで馬を止めて伝える。
 
(*`-´)「この先に大部隊がいるよ。騎兵を陰にして矢を撃ってくるからやっかいだね。四日…いや、三日食い止められるかい?」
(;メ゚д゚)「あ、ああ…。任せろ」
(*`ー´)「さすがアタシの旦那だね! もう一頑張りだ、行くよ!」


 
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 20:05:44.24 ID:5wxMOfu9O
(;^ω^)「なんかSHIIさんの様子が変だったお…」
 
騎兵師団が去った後に言う。
 
(;メ゚д゚)「ありゃ完全にスイッチが入ってやがる。ああなったら逆らわないほうがいいぜ…」
 
珍しくGIKOが怯えたように話す。頬はひくついていた。
 
( ^ω^)「あれ? もしかしてGIKOビビってるのかお?」
(;メ゚Д゚)「お、俺がSHIIにビ、ビビってる訳……」
 
何かを考えた後、ブルリと体を震わせる。
 
(;メ゚д゚)「ビビってるな…」
(;^ω^)「冗談で言ったのに…。そんなに怖いのかお?」
(,メ゚д゚)「この顔の傷もSHIIにやられた物だ。他にも肩から腕を切り落とされそうになった事もあるな…」

 
そう言って肩口を見せる。そこには相当深い傷だったのか、生々しい跡が残っていた。

 
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/05/12(金) 20:08:04.69 ID:5wxMOfu9O
(,メ゚д゚)「まぁ肩の傷は初めて会った時に殺り合った物だがな」
 
ブーンはその時の話に多少興味が沸いたものの、顔の傷について尋ねる。
 
(,メ゚д゚)「これは……」
( ^ω^)「もったいぶるなお」
(,メ゚д゚)「…笑うんじゃねぇぞ」
( ^ω^)「笑わないお」
(,メ゚Д゚)「こいつはな、…浮気が原因だ」
( ^ω^)「へ?」
 
予想だにしていなかった答えにすっとんきょうな声を上げる。
 
(,メ゚д゚)「浮気してから、…二日くらいだったか? SHIIを抱いた時にはバレててな…」
( ^ω^)「バレるのハヤスwwwwwww」
(,メ゚Д゚)「ああ俺も驚いたさ。どこに隠し持ってかは知らんが、最中にいきなりナイフで切り付けられてな。一番無防備な時を狙ったんだろう。
あの時は確実に俺を殺すつもりの目だった…」
 
しみじみと語るGIKO。どこか遠い目で空を仰いでいる。
 
(;^ω^)「…………」
(,メ゚д゚)「どうした、やっぱ笑いたきゃ笑ってもいいぜ。俺だって他人事だったら爆笑するぜ」
 
そうは言いながらも、やはり頬はひくついていた。
 
(;^ω^)「笑えねぇwwwwwてかテラコワス」
 
この時ブーンは女性の恐ろしさを垣間見たような気がした。
 
(,メ゚Д゚)「馬鹿話は終わりだ。そろそろ奴等とぶつかる頃だしな」

 
inserted by FC2 system