1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:09:59.16 ID:Qv3uENVy0

第1章「道具屋ブーンの開店だお」

城下町ヴィップの道具屋の店長であるブーンの父親が死んだ。
森へ薬草を取りに行ったときにモンスターに襲われて
絶命したらしい。父親の葬儀が落ち着き、道具屋が開店できるよう
になったのは、父親が死んでから1週間後だった。
しかし、アルバイトは全員辞めてしまい、ブーンは1人ぼっちに
なってしまっていた。

( ^ω^)「えーと、薬草と毒消し草1個ずつで180Gだお。」
(お 客A)「はい。」

お客Aは、ブーンに180G払った。

( ^ω^)「ありがとうございますだお。また、来てくださいだお。」

お客もいなくなり、閉店の時間も近くなってきた。

( ^ω^)「そろそろ閉店しようかお。」

道具屋のドアを閉めるとブーンは家に向かって歩き始めた。

( ^ω^)「客足が落ちてないのは助かったけど、薬草と毒消し草の
在庫がもうあまりないお・・・。森に取りに行きたいけど店番がいなくなるお。
バイト募集の張り紙したけど誰もこないお・・・。」


5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:10:45.31 ID:Qv3uENVy0

帰宅したブーンはカーチャンと晩御飯を食べていた。

( ^ω^)「カーチャンにちょっと聞きたいことがあるんだお。」
J( 'ー`)し「なあに。ブーン。」
( ^ω^)「トーチャンってほんとにモンスターに殺されたのかお。」
J( 'ー`)し「・・・。」
( ^ω^)「遺体をみたけど心臓が刃物みたいなもので一突きされ
ていたお。あれは、誰かに剣で刺されたんじゃないかと思ってるんだお。」
J( 'ー`)し「・・・町の番兵さんも言ってたでしょ。あれは、一角ウサギの
角で心臓を一突きされたのよ。」
( ^ω^)「で、でもトーチャンは元冒険者だったお。一角ウサギくらいに
やられるのはおかしいお。」
J( 'ー`)し「・・・ブーン。もうこの話はやめましょう。
トーチャンはもう死んだのよ。何を言っても帰ってこないわ。」
(;^ω^)「・・・わ、わかったお。ごめんだお。カーチャン。」


7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:11:21.05 ID:Qv3uENVy0

次の日。道具屋でブーンはせっせと働いた。

( ^ω^)「えーと、まんげつ草と薬草と聖水1個ずつで580Gだお。」
(お 客B)「はい。」

お客Bは、ブーンに580G払った。

( ^ω^)「ありがとうございますだお。また、来てくださいだお。」

お昼になり客の入りが減った頃合を見てブーンは、カーチャンの作った弁当を
食べ始めた。

( ^ω^)「もう、薬草がほとんどないお。どうしよう・・・。」

困り果てていたブーンの元に、幼馴染のツンがやってきた。


9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:12:37.08 ID:Qv3uENVy0

( ^ω^)「あ、ツン。どうしたのかお?」
ξ゚听)ξ「お店の方は大丈夫?」
( ^ω^)「うーん、ちょっと困ってるんだお。もう薬草がないんだけど
森に取りに行ったらお店閉めなきゃならないし・・・。」
ξ゚听)ξ「ふーん、じゃあ、私がアルバイトしてあげてもいいわよ。」
( ^ω^)「え!ほんとかお!すごい助かるお!ありがとう!」
ξ////)ξ「べ、別にブーンが心配でアルバイトするんじゃないからね!
たまたまアルバイト探してただけなんだからね!」
( ^ω^)「わかってるお。でも、ありがとうだお。」
ξ゚听)ξ「じゃあ、お店は私がみてるから薬草取りに行ってきたら?」
( ^ω^)「うん、じゃあ行ってくるお。」
ξ゚听)ξ「最近は、森も物騒だからくれぐれも気をつけてね。」
( ^ω^)「ジョルジュ誘っていくから大丈夫だお。」

ブーンはジョルジュの家へ向かった。


12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:16:37.74 ID:Qv3uENVy0

ジョルジュは家の庭で剣を振っていた。

( ゚∀゚)「セイ!セイ!セイ!」
( ^ω^)「おーい、ジョルジュ。」
( ゚∀゚)「お、ブーンか。ちょっと待ってくれ。
あと10回で1000回素振り終わるから。」

ジョルジュは、素振りを終えると剣を鞘に収めた。

( ゚∀゚)「ふー。今日の鍛錬は終わりだ。ブーン、待たせたな。」
( ^ω^)「張り切ってるね。」
( ゚∀゚)「まあな。もうすぐ騎士団試験があるし。」
( ^ω^)「ジョルジュならきっと合格するお。町の剣術大会いつも優勝してるし。」
( ゚∀゚)「俺なんてまだまださ。それはそうと、どうしたんだ?」
( ^ω^)「薬草取りに森に行きたいんだけど護衛をお願いしたいんだお。」
( ゚∀゚)「おう。いいぜ。俺の修行にもなるしな。じゃ、行くか。」

ブーンとジョルジュは森へ向かった。


16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:25:29.10 ID:Qv3uENVy0

森についたブーンは、薬草を探しはじめた。

( ^ω^)「えーと、このあたりにあるはずだけど・・・。お、あったお。」
( ゚∀゚)「しっかし、よく草の種類がわかるな。俺にはただの雑草にしか見えないぜ。」
( ^ω^)「トーチャンに叩き込まれたからね。薬用植物の選別にはかなり自信あるお。」

ブーンは背負い袋にせっせと薬草を詰め込んだ。

( ^ω^)「これだけあったら大丈夫だお。そろそろ帰ろう、ジョルジュ。」
( ゚∀゚)「おう。じゃ、行くか。」

と、その時ジョルジュが鞘に納まっている剣の柄を掴んだ。

( ゚∀゚)「ブーン、動くな!何かいる!」
(;^ω^)「え!?」

ジョルジュは、鋭い目つきであたりを見回した。


17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:34:10.04 ID:Qv3uENVy0

茂みの中からゾンビ化した狼のような生き物があらわれた。

( ゚∀゚)「あ、あれはアニマルゾンビか!?なんでこんなところに
いるんだ?」

ジョルジュは、鞘から剣を抜くとアニマルゾンビに向かって
上段の構えをとった。

( ゚∀゚)「(4匹か・・・。ブーンがいなければ楽勝だが・・・。)
ブーン。そこから動くなよ!」
(;^ω^)「う、うん。わかったお。」

ジョルジュは、アニマルゾンビに突っ込んでいった。
アニマルゾンビの1匹がジョルジュに飛び掛ってきた。
ジョルジュは、その1匹を剣で切り払った。

( ゚∀゚)「あと3匹!」

首を切り払われたアニマルゾンビが大地に落ちる。
その時、左右から同時にアニマルゾンビが襲ってきた。


20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:42:16.28 ID:Qv3uENVy0

( ゚∀゚)「やらせるか!」

右から襲ってきたアニマルゾンビを全力で切り落とすと
そのまま地面に倒れこみ、左から襲ってきたアニマルゾンビの攻撃を
やり過ごした。ジョルジュはすぐさま起き上がると残ったアニマルゾンビの
頭に突きを入れた。

( ゚∀゚)「あと1匹!どこだ!」
(;^ω^)「うわあぁぁぁ!!」

最後の1匹はブーンに襲い掛かろうとしていた。
ジョルジュは全力でブーンの元へ走った。

( ゚∀゚)「くっ、間に合わないか!!」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:48:36.12 ID:Qv3uENVy0

アニマルゾンビが地面を蹴りブーンに飛び掛った。

(;^ω^)「うわあぁぁぁ!!あっちいけだお!!!」

ブーンは、自分の背負い袋をアニマルゾンビに投げつけた。
背負い袋に絡まってアニマルゾンビは地面に落ちた。
アニマルゾンビは、すぐに起き上がると再びブーンを睨みつけた。

(;^ω^)「も、もう駄目だお・・・。」
( ゚∀゚)「そこだ!!」

そこへ、駆けつけたジョルジュの突きがアニマルゾンビの胴体に
深々と刺さる。しばらく痙攣したあと、アニマルゾンビは地面に倒れた。

(;^ω^)「た、助かったお!ありがとうジョルジュ!」
( ゚∀゚)「いや、こっちこそ危ない目にあわせてすまなかった。
まだ、他にも仲間がいるかもしれない。早く森を出よう。」
(;^ω^)「う、うん。急ごうだお。」

2人は足早に町に向かった。


30 : :2006/03/01(水) 17:55:17.11 ID:Qv3uENVy0

( ^ω^)「アイテム名やモンスター名はドラクエを参考にしてますが、
基本的にはオリジナルストーリーですお。」


31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 17:55:45.11 ID:Qv3uENVy0

町に着いた2人は、それぞれの家へ向かいながら話をしていた。

( ゚∀゚)「・・・。」
( ^ω^)「さっきから黙り込んでどうしたんだお。」
( ゚∀゚)「いや、さっきのモンスターのことを考えてたんだ。」
( ^ω^)「怖かったお〜。」
( ゚∀゚)「ブーン、あのあたりはまだ森に入ってすぐのところだろ。
今まではあんなところにモンスターは出なかったよな。
もっと奥に行かないとモンスターは出なかった。」
( ^ω^)「あ、そういえばそうだお。変だお。」
( ゚∀゚)「おまけに出てきたモンスターがゾンビだ。これは、何か匂うな・・・。」
( ^ω^)「あ、ごめん。オナラしちゃったお。すごいな
ジョルジュには何でもお見通しだお。」
( ゚∀゚)「・・・。」


39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/03/01(水) 18:06:30.69 ID:Qv3uENVy0

( ゚∀゚)「この件は、町長に話しておくか・・・。」
(;^ω^)「え?おならのことはナイショにしてだお。」
( ゚∀゚)「・・・ゾンビの件だ。まあ、何かあってからじゃ遅いしな。
おっと、もう家か。じゃあな。ブーン。」
( ^ω^)「ありがとう、ジョルジュ。またよろしくだお。」

家に入るジョルジュを見送ると、ブーンは家に向かって歩いていった。

( ^ω^)「今日はいろいろ大変だったお。家に帰ってカーチャンのご飯
食べてゆっくり寝るお。」





その頃、道具屋で1人の女が叫んでいた。

ξ゚听)ξ「ブーン、カエッテコネェェェ!」


第1章「道具屋ブーンの開店だお」おわり


 

 

 

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