|゜ノ ^∀^)「ども〜♪」
(;^ω^)「えっと・・・レモナちゃんだお?」
|゜ノ ^∀^)「そうで〜っす♪」
|゜ノ ^∀^)「そのバーベルのウェイト、最大ですよね?」
|゜ノ ^∀^)「内藤さんすごーい!」
ξ゚听)ξ「ほんとよ、あの内藤とは思えないわ」
( ^ω^)「うひひ!もっと褒めて欲しいお」
ξ゚听)ξ「調子に乗らない!」
この人懐っこい笑顔をするレモナは、内藤とビードロの代わりに補充された船外活動員だ。
現在デブリ課の船外活動員はレモナとツンのコンビとなっている。
(ツンは一応EVA技能士免許を持っている。
アッソは右目を完全に失明したためEVA技能士免許を剥奪されたので、サポート役にまわって
いるのだ)
(;^ω^)「・・・・じゃあ漏れはトレーニング続けるお。ばいばいだお」
ξ゚听)ξ「え・・・・・うん・・・ばいばい・・・・」
(;^ω^)「ふんふんふんふん!!」
|゜ノ ^∀^)「先輩、いきましょ♪」
ξ゚听)ξ「え・・・ええ、行きましょう。」
レモナとツンはトレーニングルームを後にし、ルナベース(月面国際宇宙港)へ向かう
ツカツカツカツカ
通路に二人の足音が響く
|゜ノ ^∀^)ニヤニヤ
|゜ノ ^∀^)「先輩、もっとお話したそうでしたね」
ξ;゚听)ξ「そ、そんなこと・・・・」
ξ;゚听)ξ「・・・ないわよ」
|゜ノ ^∀^)「またまた〜」
ξ;゚听)ξ「・・・そんなことないって。なによいきなり・・・」
|゜ノ ^∀^)「バレバレですよ、先輩は内藤さんが好きなんですよね?」
ξ///)ξ「そ、そんなわけないでしょ!もう!」
|゜ノ ^∀^)ニヤニヤ
━地球より高度300km宇宙域━
ξ゚听)ξ「目標デブリ発見よ。直系20m、重さ5.4tの※アポジモーターよ」
(メι _` )「こりゃまたずいぶんでかいな・・・・」
|゜ノ ^∀^)「おっきいですね〜♪」
(メι _` )oO(・・・・・・・・・)
(メι _` )「よし、さっそく作業に入るか」
|゜ノ ^∀^)「了解!」
ξ゚听)ξ「じゃ、アッソ、アーム操作頼んだわ。レモナ、行くわよ」
(メι _` )「了解」
※衛星を静止軌道に乗せる際に使われるエンジンのこと。
━宇宙空間━
二人はスクーターに乗ってデブリに近づいていく
ξ;゚听)ξ『近くで見るとホントおっきいわね・・・』
ξ゚听)ξ『収納できるかしら?』
(メι _` )『サイズを計算してみたが大丈夫そうだ。』
ξ゚听)ξ『ありがと。』
ξ゚听)ξ『ワイヤー回すからレモナも手伝って!』
|゜ノ ^∀^)『・・・・』
ξ゚听)ξ『レモナ、聞いてる?』
|゜ノ ^∀^)『あのー・・・内藤さんってなんであんなに頑張ってるんですか?』
|゜ノ ^∀^)『ただの低重力障害予防じゃないですよね』
ξ;゚听)ξ『な、なによいきなり・・・・』
(メι _` )『どした?何か問題あったか?』
|゜ノ ^∀^)『あ・・・ごめんなさい、今話すことじゃないですよね・・・』
ξ;゚听)ξ『あ、あらそう・・・ならいいけど・・・』
ξ゚听)ξ『じゃあ、作業を続けるわ』
(メι _` )『了解、アーム伸ばすぞ・・・・』
━月面居住区、静かの海公園━
公園内の池を見ながら歩く二人
|゜ノ ^∀^)「先輩」
ξ゚听)ξ「ん?どしたの?」
|゜ノ ^∀^)「新しくできたカフェ、行ってみません?」
レモナは正面の看板[カフェ・NEET]を指さした
ξ゚听)ξ「え?別にいいけど・・・」
━カフェ〜NEET〜━
若者達の社交場を目指すカフェ・NEET。
窓からは地球を見ることができ、店内には最新のファッションに身を包む若者達、
恋人達が楽しそうにおしゃべりを楽しんでいる。
そしていたるところに職安のポスター。
ξ゚听)ξ「私はコーヒーでいいわ」
|゜ノ ^∀^)「じゃ、私レモンティー」
店員「かしこまりました」
ξ゚听)ξ「結構・・・良い店ね」
ツンは店内を見回す
|゜ノ ^∀^)「でしょでしょ?私、気に入っちゃって〜♪」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「先輩」
ξ゚听)ξ「?」
|゜ノ ^∀^)「さっきの話の続き、いいですか?」
ξ゚听)ξ「続き?さっきのって・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「内藤さんのことですよ♪」
ξ゚听)ξ「内藤のこと?」
|゜ノ ^∀^)「はい♪」
|゜ノ ^∀^)「えっと・・・・・」
レモナはバックから宇宙船の写真入りの広告を出す。
|゜ノ ^∀^)「内藤さんが頑張る理由って・・・・これですよね」
ξ゚听)ξ「これは・・・・」
|゜ノ ^∀^)「有人土星往還船、エルメス2号」
ξ゚听)ξ「・・・・・?」
ツンはその広告を黙々読み続ける
ξ;゚听)ξ「これが、内藤が頑張る理由・・・?」
|゜ノ ^∀^)「あれ、先輩知らなかったんですか?」
ξ;゚听)ξ「え、ええ・・・今知ったわ・・・」
|゜ノ ^∀^)「これ、7年かかるんですよ」
ξ;゚听)ξ「!」
|゜ノ ^∀^)「もし内藤さん行っちゃったら、私達のことなんて忘れちゃうんでしょうね」
ξ;゚听)ξ「そ、そんなことあるわけ・・・・」
ξ;゚听)ξ「・・・・無いわよ」
|゜ノ ^∀^)「死ぬかもしれませんよね」
ξ;゚听)ξ「な、なにを!」
ξ;゚听)ξ「なにを言うのよ・・・」
ξ;゚听)ξ「・・・・第一、選ばれるわけないわ。20万人も受けるのよ。」
|゜ノ ^∀^)「<人間が本気になって、「それ」以外のことをやらなければ、出来ないことなんてない>」
ξ;゚听)ξ「?」
|゜ノ ^∀^)「内藤さんの情熱は尋常じゃありません。先輩も分かってるはずです」
ξ;゚听)ξ「な、なにを・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「先輩、いいんですか?このままで」
ξ;゚听)ξ「?」
|゜ノ ^∀^)「内藤さんのこと好きなんでしょ」
ξ;゚听)ξ「え・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「内藤さんとあなたの距離、どんどん伸びてますよ。」
ξ;゚听)ξ「一体・・・・・」
ξ;゚听)ξ「一体なんだっていうのよ・・・・・・」
ξ;゚听)ξ「わたしだって・・・・・わたしだって・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「なにもしなくていいんですか?」
ξ#゚听)ξ「う、うるさいわ!!」
|゜ノ ^∀^)「!」
ξ#゜听)ξ「わたしだって・・・感じてるのよ!!・・・内藤が・・内藤がどんどん私から離れていってること・・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・・」
ツンが大声を出したので、店中の目がツンに集まる
ξ#;凵G)ξ「あ、あいつと初めて会った頃は、すごい頼りないやつだなって・・・・・でも・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・」
ξ#;凵G)ξ「ごめん・・・大声だして・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・」
━3年前━
( ^∀^)「みんな、新人さんが来たぞ」
ξ゚听)ξ「はじめまして、ツンと申します。管制課から来ました。」
ξ゚听)ξ「今日からみなさんと一緒にお仕事させていただきます。」
ξ゚听)ξ「どうぞよろしくおねがいします」
ペコリと挨拶するツン
パチパチパチパチ
(´ι _` )「俺はアッソ。VIPBOXの船外活動員兼、アーム操縦士兼、修理作業員だ。よろしく。」
ξ゚听)ξ「こちらこそよろしくお願いします」
( ^ω^)「・・・・・・・」
(´ι _` )「どうした?内藤」
( ^ω^)「堅いおwwww堅すぎるおwwww」
( ^ω^)「こんな堅物と仕事なんてできないおwwww」
ξ;゚听)ξ「な、な・・・・・」
(´ι _` #)「おま、内藤!失礼だぞ!」
( ^ω^)「へへーんだおwwしらないおwww」
(´ι _` #)「こら!!」
⊂二二二( ^ω^)二⊃ 「逃げるおwwww」
(´ι _` #)「待て!こら!」
事務所の中でアッソとブーンの追いかけっこが始まる
ξ;゚听)ξ「なんなのあの人・・・・」
(´ι _` #)「逃げるな!」
( ^ω^)「漏れが捕まるわけないおwwwwww」
ガコッ
(;^ω^)「うはっwwww」
内藤は右足をゴミ箱に突っ込み、コケる
(´ι _` #)「よし!」
ξ///)ξ「プッw」
( ^ω^)「お」
ツンの顔を見上げる内藤
(´ι _` #)「ん?」
( ^ω^)「やっと笑ったお。」
ξ///)ξ「!」
( ^ω^)「ツンちゃん、笑顔は素敵だお」
( ^ω^)ニッコリ
ξ///)ξoO(・・・な、なんなのよ一体・・・・・・・)
あのときの笑顔を、私は忘れられない━
━現在・カフェ〜NEET〜━
ξ#;凵G)ξ「私は・・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・」
ξ;凵G)ξ「好きなのよ 内藤のことを 愛してるわ・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・・・」
ξ;凵G)ξ「内藤は、私にこの宇宙船のことも教えてくれなかったわ・・・・・・」
ξ;凵G)ξ「毎日・・・・・毎日、寂しくて・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・先輩、いや、ツンさん」
ξ;凵G)ξ「あ、あなたは!!・・・・・あなたは一体なんだっていうのよ・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「・・・・この船に乗ってくれませんか」
ξ;凵G)ξ「!?」
ツンは驚いて涙が引いた
ξ;゚听)ξ「な、なにを・・・?」
|゜ノ ^∀^)「だから、ツンさんはこの船に乗ってください。オペレーターとして。」
ξ;゚听)ξ「オペ?オペレーター?・・・・それには試験が・・・・20万人も・・・・」
|゜ノ ^∀^)「大丈夫、あなたなら合格できます」
ξ;゚听)ξ「え?」
|゜ノ ^∀^)「本当のことを話します。」
|゜ノ ^∀^)「私は、エルメス2号の設計者の一人であるモナー博士の妹です」
ξ;゚听)ξ「!」
|゜ノ ^∀^)「私は民間の企業に潜入して優秀な人材を探していたんです」
|゜ノ ^∀^)「そして10社目のここ、ツーチャンネルグループであなたの存在を知りました」
ξ;゚听)ξ「・・・・・・」
ツンはあっけにとられて口を開いたまま話を聞いている
|゜ノ ^∀^)「あなたの経歴を見せてもらいました。」
|゜ノ ^∀^)「ツンさん、あなた16歳の時に航宙特殊通信免許を取得した。」
ξ;゚听)ξ「・・・・・・・」
|゜ノ ^∀^)「航宙特殊通信免許の取得者として世界最年少であり、その年齢ですでにSランクの実力を持っていましたね」
|゜ノ ^∀^)「しかしなぜかデブリ課に志願した。何故です?」
ξ;゚听)ξ「私は・・・・」
ξ゚听)ξ「・・・・もっと宇宙のために、人のためになる仕事がしたかったの。だからよ」
ツンは冷静になってきた
|゜ノ ^∀^)「・・・・・土星調査は人類のためです」
|゜ノ ^∀^)「乗ってくれませんか?」
ξ゚听)ξ「・・・・・・・」
ねぇ、内藤
ξ゚听)ξ「・・・・・・・7年だったわね、確か」
|゜ノ ^∀^)「はい」
愛してるって言っちゃったから
ξ゚听)ξ「・・・・・」
携帯電話を取り出すツン
プルルルル
やってやるわ・・・・・
ξ゚听)ξ「あ、お母さん?あのね、ちょっと話があるんだけど・・・・・・」
責任とってよね!もう!
「戦乙女」完
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